【獣医師執筆】犬があんこを食べるのは注意が必要!理由と食べた場合の対処法を解説

【獣医師執筆】犬があんこを食べるのは注意が必要!理由と食べた場合の対処法を解説

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おはぎや大福、どら焼きなど、甘いあんこが入ったおやつを美味しそうに食べている飼い主の姿を、愛犬は見逃しません。ちょっと目を離した隙に犬がパクリと食べてしまったなんてことも。あんこには砂糖などの添加物が含まれるため、犬に食べさせるのは避けた方が良いでしょう。

小豆(あずき)の成分

あずき

あんこの主な原料といえば、小豆(あずき)です。食物繊維やビタミンB1、B2も多く含まれています。

また、高い利尿作用を持ち、むくみ対策などにも効果があるといわれるサポニン、活性酸素を体から除外するポリフェノールも含まれています。このほか亜鉛、鉄、カリウムと、小豆はまさに栄養の宝庫なのです。

小豆の成分(100gあたり)
エネルギー(kcal) 218
たんぱく質(g) 4.4
炭水化物(g) 49.2
カリウム(mg) 160
食物繊維(g) 3.4
ビタミンB1(mg) 0.02
ビタミンB2(mg) 0.04
亜鉛(mg) 0.4
鉄(mg) 1.3


犬にあんこを与える際の注意点

犬

01【犬にあんこを与える際の注意点】糖分摂取

あんこの原料である小豆の成分は犬にとって有毒ではないため、食べても良いでしょう。ただし、あんこには基本的に砂糖などを使用しており糖分が多く含まれるので注意が必要です。

糖分を摂取しすぎると肥満や糖尿病のリスクが高まります。積極的に与えることはやめておきましょう。しかし、あんこを食べてしまっても急に体調が悪化する可能性は低いため、様子を見てあげましょう。


02【犬にあんこを与える際の注意点】小豆単体

あずきを食べたい犬

いくら小豆が体に良いからといっても、一般的に販売されている乾燥豆は消化不良を起こすのでそのまま与えてはいけません。小豆を与えるときは、あんこのように軟らかく湯がいて与えましょう。

また、あんこを与えるときに注意すべきは砂糖です。犬には、砂糖なしで作ったあんこを与えてください。砂糖の代わりにリンゴや干し柿などで甘味を出せば、飼い主さんも一緒に食べるあんこを作ることができます。

もちろん、リンゴや干し柿にも糖分が含まれているので、与え過ぎは禁物です。また、小豆の皮は犬にとって消化しにくいもの。消化不良の原因になってしまいます。

そのため、小豆の皮は取り除いてこしあんにするか、粒あんの場合、皮が細かくなるように刻んで与えるようにしましょう。

03【犬にあんこを与える際の注意点】アレルギー

食物アレルギーには、生まれつきの体質による先天性アレルギーと、長い期間同じ食材を食べることで発症する後天性アレルギーがあります。

初めて食べる食材を与える際は少量からスタートさせてあげましょう。アレルギーには以下の症状になる可能性が挙げられます。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 皮膚の痒み
  • 元気がない
  • 目の充血

上記のような症状があれば、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。一方で、アレルギーテストで陽性が出たから食べられないと思う飼い主さんも多いですが、それは間違いです。症状が出ていなければ食べさせても問題ありませんので、特定の食材を食べさせてアレルギー反応が出るか確認してみてください。




犬があんこを使った菓子を食べても良いの?

食べかけの大福

大福

まず気を付けたいのは、大福です。大福の魅力はあのモチモチとした餅生地。餅米が主な原料なので、犬にとって毒になるような成分は入っていません。しかし、この餅部分はのどに詰まりやすいやっかいなもの。犬に与えてのどに詰まってしまっては大変なので、大福を与えるのはやめておきましょう。

ようかん・おはぎ・どらやき・あんパン

ようかんやおはぎ・どら焼き、あんパンなどにもあんこが使われますが、これらを食べてしまっても、健康に害を及ぼすことはないでしょう。ただし、砂糖が多く含まれるため積極的に与える必要はありません

まとめ

犬
犬はあんこ(小豆)を食べても大丈夫
小豆には犬にとって嬉しい栄養素がたくさん!
肥満・糖尿病のリスクが高まるため砂糖なしのあんこをあげましょう
アレルギーに注意し、少量からスタートしましょう
大福はのどに詰まる可能性が高いのでNG
犬にとっても大事な栄養がたっぷりの小豆。砂糖を使わないよう工夫して作ったあんこは、フードのトッピングやおやつにぴったりです。冷凍保存することができるので、多めに作ってストックしておくのもおすすめです。

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