犬の陰部が腫れている場合の原因や病気は? オスやメスなど性別で解説

犬の陰部とは主に尿が出てくる部分であり、男の子の場合は亀頭部分、女の子の場合は膣部分にあたります。主に生殖器に異常が起こることで症状が出ます。下記の原因により腫大(しゅだい)もしくは出血を伴うことがあります。白金高輪動物病院総院長の佐藤が犬の陰部が腫れている場合に考えられる症状や原因、病気をオスやメスなど性別で解説します。

症状と原因

オス(雄)の場合

正常な勃起

オスで去勢手術を行っていない場合、女の子に発情したり、興奮した時(ヒート)などに、皮膚に被っている亀頭が勃起を起こし、腫大してくることがあります。発情すると人形などに亀頭部分を接触させて毛がをすることがあり、出血を伴うことがあります。

勃起後のうっ血

勃起後に皮膚に入り込めずに亀頭部分がうっ血を起こし、さらに腫大してしまうことがあります。原因としては包皮の開口部分が狭い場合や毛が挟まりうっ血してしまうようです。うっ血時間が長くなると出血を起こします。

包皮炎や膀胱炎などによる腫大

皮膚に被っている亀頭部分には空間があり、そこに細菌感染などを起こすことが多く見受けられます。犬は亀頭部分を舐めてしまい、さらに感染を起こし続けます。炎症が強いと出血を起こします。また、膀胱炎などを起こしている場合も尿の残尿感などからか亀頭部分を舐めて腫大することがあります。尿から血尿が出ることもあります。

亀頭部分の腫瘍

亀頭の先端など至る部分に腫瘍化を起こすことがあります。出血なども伴います。

メス(雌)の場合

正常な発情

避妊手術をしていないメスのわんちゃんは1年に1回から2回ほど(わんちゃんによって多少誤差はあります)生理がきます。生理中は通常よりも陰部は腫れ上がり、色も赤みが強くなります。出血も認められますが、これは病的なものではありません。

異常な発情

長期的に発情が継続し、いつまでも腫れが引かない、また出血をしているなど異常発情が起きている場合に起こります。また、偽妊娠とも言います。

膣炎

何かしらの原因で膣が炎症を起こし腫れ上がります。背景に膀胱炎などや子宮の問題があり、陰部を舐めることで感染する可能性が高いです。

皮膚炎

陰部周りには尿が付着し、細菌感染などを起こして皮膚炎になる場合があります。

腟脱

性ホルモンなどの影響で、膣の粘膜が肥厚し、陰部より突出してくる状態を言います。

腫瘍

陰部周囲もしくは陰部内の粘膜などに腫瘍が起こることがあります。

これらのように、男の子や女の子でも原因は分かれ、多岐にわたります。
そのため、少しでも気になった方は動物病院で診てもらいましょう。

対処法・応急処置

全般的にエリザベスカラーをつける

腫れている陰茎を執拗に舐めるような仕草が認められる場合もあります。このような仕草は腫れを悪化させ、二次的な外傷や感染のリスクを増加させます。エリザベスカラーなどで舐めないようにしていただくことが一番の対処法です。

正常な勃起と発情は心配なし

正常な勃起と発情は生理的な現象なので心配いりません。

勃起後のうっ血は冷水などで冷やす

勃起後のうっ血は、まずは冷やしてください。冷水をかけるか、冷水をつけたタオルなどでうっ血した亀頭に被せてください。それでも皮膚にしまうことができない場合は動物病院に行きましょう。様子を見ると危険です。

包皮の膿は水に濡らしたコットンできれいに

包皮炎が疑われる場合、感染しているか否かは、包皮から黄色の膿が出ているかどうかを見てください。この際、包皮より膿が観察できたらコットンを水で濡らし汚れている部分をきれいにしましょう。ただ、このままにせずに、一度は動物病院へ行くことをおすすめします。また尿に関しては膀胱炎などの可能性もあるので一度検査をするようにしましょう。

亀頭部分の腫瘍、腟脱、膣の腫瘍は病院へ

亀頭部分の腫瘍、腟脱、膣の腫瘍などの病気は家ではどうすることもできないため、病院へ行きましょう。

異常発情は病院へ

発情と似ているのであればその場では様子を見ても構いません。ただ、異常発情は1年に3回以上くる発情のことが多く、子宮や卵巣などの病気へと発展することもありますので、いずれ動物病院へ行きましょう。

膣の周りの汚れは犬用シャンプーで洗う

膣炎、皮膚病などで、膣周りの汚れがある場合は、犬用シャンプーで洗い、処置後は病院へ行きましょう。

状況を見て正しい対処法で健康管理を

犬の陰部が腫れている場合、さまざまな原因が考えられます。まずは原因を考え、悪化する前に対処をし、動物病院で診てもらいましょう。

<症状別に考えられる病気を解説しています>

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第2稿:2017年9月18日 公開
初稿:2016年7月18日 公開

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