【獣医師執筆】犬はアロエを食べてはいけない!成分や中毒症状・食べた際の対処法を解説

【獣医師執筆】犬はアロエを食べてはいけない!成分や中毒症状・食べた際の対処法を解説

Share!

昔から「医者いらず」と呼ばれ健康に良い食べ物として親しまれてきたアロエですが、犬に与えてはいけない食材です。アロエにはどんな成分が含まれていて、何が犬にいけないのか。今回は犬がアロエを食べてはいけない理由を解説します。

犬が食べてはいけないアロエの成分と中毒症状

アロエ

犬がアロエを食べてはいけないのは、下痢や腸の炎症を引き起こす「サポニン」や「バルバロイン」「アントラキノン」といった成分が含まれるからです。アロエジェルなども同様の成分が入っている可能性があり注意が必要で、塗るなどは避けましょう。

サポニン

アロエに苦味を感じることがあるかもしれませんが、それはサポニンによるものです。サポニンは抗酸化作用が優れた成分で、過剰な活性酵素を除去することで老化や免疫力の低下を防ぐ働きがあります。胃の弱い犬にとっては下痢や腸の炎症の元になってしまいます。

バルバロイン

下剤作用があり、人の場合は適量で整腸作用となりますが、犬の場合は下痢や腸の炎症の元になってしまいます。人も摂取し過ぎたり体質的に合わないと下痢が続いたり、お腹の調子を悪くしたりします。ただし、バルバロインは葉に多く、葉肉部分にはほとんど含まれません。

アントラキノン

下剤作用があり、人の場合は適量で整腸作用となりますが、犬の場合は下痢や腸の炎症の元になってしまいます。人も摂取し過ぎたり体質的に合わないと下痢が続いたり、お腹の調子を悪くしたりします。

参照:Toxic and Non-Toxic Plants「Aloe」(ASPCA)

犬がアロエを食べてしまった場合の対処法

アロエ

犬が間違って少量のアロエを食べてしまっても、すぐに重篤な状態になるということはありませんが、大量に食べてしまったり、お腹の調子を悪くしている様子が見られたりしたら、すぐに動物病院へ相談してください。

その際、「いつ」「どのくらいの量」を食べたかを正確に伝えることで獣医師の診断がしやすくなります。アロエを使った加工品を間違って食べてしまった場合は、袋や残りを見せることも重要です。

誤飲したことがわかった時点で、すぐに動物病院へ行くことが好ましいですが、時間帯や愛犬の様子によってはまず電話で獣医師の指示に従うことも良いでしょう。

決して素人判断で「大丈夫そうだから」と放置してはいけません。数日後に症状が現れる可能性もありますので、異変が無いか目を離さないようにしてください。


犬はアロエヨーグルトも食べてはいけない?

犬がアロエヨーグルトを食べてすぐ重篤な状態になるということはありませんが、体質によってはお腹を壊し、下痢や嘔吐、腎炎などの症状が出る可能性がありますので、犬にアロエヨーグルトはオススメできません。

ヨーグルト自体は犬に与えても問題ありません。「牛乳と同じ乳製品なのに大丈夫なの?」と心配される方もいるとは思いますが、犬が牛乳によって下痢になるのは、乳糖という成分が原因です。

犬の体は乳糖を分解しにくいため、乳糖不耐症の子が多いのです。しかしヨーグルトはすでにその乳糖が分解されているため、乳糖不耐症による嘔吐や下痢を引き起こす可能性がとても低いのです。

ただし、無糖やカロリーオフをうたうヨーグルトにはキシリトールが含まれている可能性があります。キシリトールは犬にとって非常に危険な成分です。犬にヨーグルトを与える際は含まれる成分に注意してください。


まとめ

犬

アロエは犬に与えてはいけない
アロエは下痢や腸の炎症を引き起こす
アロエヨーグルトもNG
人にとって健康的な食材だからといって、犬も同じとは限りません。犬には犬の食べ物をあげましょう。

専門家相談のインスタライブ開催中!

食のお悩み相談会

ペトコトのInstagramアカウント(@petokotofoods)では、獣医師やペット栄養管理士が出演する「食のお悩み相談会」やトリマーやトレーナーへの相談会を定期開催しています。愛犬について気になることがある方は、ぜひご参加ください。

アカウントをフォローする