【獣医師執筆】犬はゴーヤを食べて大丈夫!正しい与え方や消化不良などの注意点を解説

【獣医師執筆】犬はゴーヤを食べて大丈夫!正しい与え方や消化不良などの注意点を解説

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ゴーヤは、夏バテ解消にぴったりな栄養豊富な食材です。「にがうり」とも呼ばれる通り、その苦味のある味が特徴で、チャンプルーなど沖縄料理によく使われます。また、エコな暑さ対策「緑のカーテン」として、夏場に庭で育てる人も多いかもしれません。そんなゴーヤは、犬も食べられる食材です。今回は、ゴーヤに含まれる栄養素のほか、ゴーヤを犬に与える際の注意点を詳しく紹介します。

犬はゴーヤを食べても大丈夫!

ゴーヤ

ゴーヤは犬にとって栄養豊富な食材です。基本的に犬は苦いものが苦手なので、多くの犬は食べたがりませんが、意外にもゴーヤを好むワンちゃんもいます。夏バテ解消や免疫力アップといった効果が期待できるので、嫌がらなければ与えてみても良いでしょう。

犬が食べても良いゴーヤに含まれる栄養素

ゴーヤとトマト、いんげん

カリウム

過剰な塩分を排出してナトリウムとのバランスを保ち、血圧を安定させる効果があります。また、利尿作用があり、結石を作りづらくする作用もあります。一方で、腎臓が弱っている場合は過剰になり心臓にダメージを与えてしまいます。摂取量に注意が必要です。

βカロテン

βカロテンは、抗酸化作用がある栄養素です。免疫力を高めてくれるので、ガン(癌)や心臓病の予防にも効果的といわれています。これは、人間だけでなく犬にも同様のことです。また摂取することで、βカロテンはビタミンAに変換され、皮膚のターンオーバーを調整するなどの働きをします。

ビタミンC

「ビタミンC」は、タンパク質の一種であるコラーゲンの生成に必要な栄養素で、抗ストレス効果や免疫力の向上、抗酸化などの働きがあります。ただし、人と違って犬はビタミンCを体内で生成することができます。そのため、健康的な犬であれば、ゴーヤなどでわざわざビタミンCを補給する必要はありません。

ただし、シニア犬(老犬)や薬を服用中の犬は、体内でビタミンCを十分に生成できないことがあります。その際は、別の形で補ってあげると良いでしょう。


ビタミンK

ビタミンKは出血した際に血液を固めて止血したり、骨にあるタンパク質を活性化したりして丈夫な骨を形成する働きをします。

モモルデシン

モモルデシンは、ゴーヤが持つ苦み成分です。苦味が苦手という人もいますが、このモモルデシンは、肝機能を高めてくれるほか、動脈硬化予防コレステロールの低下といった効果が期待できます。また胃の働きを助け、食欲を増進する効果もあるので、夏バテ対策にもおすすめです。


犬にゴーヤを与える際の注意点

カットされたゴーヤ

葉っぱ、種やワタは取り除く

ゴーヤは、カットすると種やワタがありますが、人が食べる場合と同じように葉っぱも含めて取り除いてあげましょう。ゴーヤの種を誤飲してしまうと、喉につかえたり、消化できずに腸閉塞になったりする可能性があるため、必ず取り除きましょう。

加熱し細かくカットする

食物繊維が含まれる野菜類は犬にとって消化がしにくい食材です。そのため、消化しやすいように火を通して、できるだけ細かくカットしてから与えてください。

適量を与える

ゴーヤの94%は水分なので、与えすぎても肥満の可能性は高くありませんが、下痢や嘔吐の原因になることがあるので注意しましょう。

総合栄養食へのトッピングやおやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。1日の最適カロリー量はペトコトオリジナルのフレッシュドッグフード「ペトコトフーズ」の「フード診断」(無料)で簡単に計算することができます。

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まとめ

笑顔で伏せる犬

ゴーヤには抗酸化・免疫力向上などの効果があり犬にとって栄養豊富
水分量が多く、食欲増進効果もあるので夏バテ解消に役立つ
加熱したものを細かくカットして与える
夏に旬を迎えるゴーヤは、犬が食べても大丈夫です。しかし、いくら栄養豊富とはいえ、与え過ぎには注意しましょう。また、はじめて犬にゴーヤを与えるときは、少量だけにし、アレルギーや消化不良の症状がないかを注意しておきましょう。与え方には充分注意をしながら、愛犬とともに夏の味覚を楽しんでくださいね。

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