猫があくびをする理由と意味!臭い場合に考えられる病気のサインも解説

猫があくびをする理由と意味!臭い場合に考えられる病気のサインも解説

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猫はよく寝る動物ですし、猫があくびをするのは一緒に暮らしているとよく見かけてかわいいですよね。あくびをしていると「眠い」と思いがちですが、猫があくびをするのは眠いときだけではありません。猫があくびをする理由や意味、多い場合や臭い場合など注意をしたほうがよいあくびについて解説します。

猫があくびをする理由

あくびをする猫

1. 眠いから

猫という名前は「寝る子」からきているとされるほど、猫はよく寝る動物です。

1日12~16時間ほど眠るとされていますし、それ以上の時間を寝て過ごす子もいるようです。

人間が眠いときにあくびが出てしまうように、猫も眠くなったときにあくびが出ます

猫は寝ている時間が長いですが、何時間もずっと続けて眠るというよりも、ときどき目を覚ましながら寝ていることが多いようです。

そのため、うとうとしているときも頻繁にあるため、あくびが何回も出てしまうのでしょう。飼い主さんもあくびがうつるかもしれませんね。

2. 目を覚ましたとき

猫は眠いときだけではなく、目を覚ましたときにあくびをすることも少なくありません。

人間も起き抜けのときにあくびをすることはありますね。昼寝をしている猫が目を覚ましたら、まずは大口を開けてあくびをし、それから寝た姿勢のまま手足をのばしたり、ゆっくり起き上がって背中をのばしたりする光景を見たことがある方は多いのではないでしょうか。

あくびをすることで深呼吸をし、脳に酸素を供給しているといわれています。起き抜けのまだ完全に覚醒していない体を目覚めさせるために、あくびをすることもあります。

3. ウォーミングアップ

猫が遊んでいたと思ったら、あくびをする様子が見られることがあります。これはさらにもっと遊ぼうという、ウォーミングアップの意味でされるあくびです。

あくびが酸素を吸収する行動であれば、遊びの最中にあくびをするのも納得です。

4. リラックスしている

猫がリラックスして、気持ちがゆったりしているときもあくびが出ます。

お気に入りの場所で何の心配もせず、すっかり脱力しているときなどに出るあくびは「気持ちがいい」とか「このまま寝たい」といった気持ちの表れなのでしょう。

猫のあくびには3つの意味がある

あくびをする猫

生理現象として出てしまうあくびの他に、気持ちを伝えるあくびがあります。

1. 緊張や不安を紛らわすため

猫が飼い主さんに叱られている最中にあくびをすることがあります。

そんなときは叱られてしまい動揺しているので気持ちを落ち着けるためにあくびをしています。

また猫同士で小競り合いをして緊張感が高まったときにもあくびをする姿を見ることがあります。

猫はストレスに弱い動物なので、何かストレスを感じると代替行為(転位行動)を取ることが多く見られます。

例えば遊んでいる最中に転んでしまったり、キャットタワーなどから誤って落ちてしまったりしたときに、自分の体を舐めるグルーミングをしたり、爪とぎをしたりします。

これは失敗をごまかしているためではなく、ストレスや不安を感じたために気分を落ち着けようとしているのです。

叱っている最中に猫があくびをしたら、叱るのはほどほどにしてあげましょう。十分に反省しているサインです。

2. 不満がある

何か不満を感じたときに猫があくびをすることもあります。

猫という生き物は飼い主さんにものすごくかまって欲しいときもあれば、放っておいて欲しいときもあるという生き物です。

そのため自分がかまってほしくないときに飼い主さんに触られたりすると、それを不満に思ってあくびをするときがあります。

「今は触って欲しくないのに触られた」というちょっとイラっとした気持ちを落ち着かせるためにあくびをしているのでしょう。

3. 返事の代わりにあくび

猫は返事の代わりにあくびをしていると思われるときがあります。

猫は飼い主さんが話しかけると「ニャー」と鳴いてお返事をすることがありますが、声を出す以外にも耳を声のする方に動かしたり、しっぽをちょっと動かしたりするお返事をすることもありますね。あくびもその1種なのでしょう。

この「あくびで返事」は、猫がまったりしているときにすることが多いので「ちゃんと聞いているよ」という意味とともに「ちょっとうるさい」という意味もあるのかもしれません。

注意が必要な猫のあくび

あくびをする猫

実際にはあくびをしているのではなく、あくびをしているように見える行動に注意が必要なときがあります。

誤飲/誤食

猫が何かを誤食してしまい、口や喉に引っかかっていると、それをなんとかしようとして何度も口を大きく開けるような仕草を見せることがあります。

口を大きく開けますが、あくびではありません。「何度も口を大きく開ける」「前足で口の周辺をこする仕草をする」「口を開けて頭を振ったり、下を向いたり上を向いたりする」といった行動が見えるときは、口腔内などが不快な状態である可能性が高いでしょう。

異物が口ではなく喉に引っかかっている場合は猫の口を開けても見えませんし、また仮に口の中に引っかかっていたとしても飼い主さんが取り除くのは危険なので、直ちに動物病院に連れて行ってあげましょう


口内炎

猫は口内炎になりやすい動物です。

口内炎になると口の中が痛い、不快であるなどの理由で口を開けている状態になることがあります。口内炎になると、口臭、よだれが出るなどの症状が現れます。

口内炎や歯肉炎を放置するとご飯を食べられなくなり、ほかの病気を誘発することにもつながります。放置せず獣医に診察してもらいましょう。

感染症

猫も鼻が詰まると息が苦しくなり、口をずっと開けている状態になることがあります。

俗に「猫風邪」と呼ばれる、なんらかのウィルスに感染した状態になると、猫は目やにや鼻水といった、人間の風邪に似た症状を発症する場合が多いです。

猫は基本的に鼻で呼吸しているので、感染症により鼻が詰まった状態になると呼吸が苦しくなり、常に口を開けている状態になることがあります。

風邪というと軽い病気のような印象を受けてしまいますが、重症化すると猫の命を奪いかねない危険な感染症ですす。すぐに獣医師に診てもらいましょう。

猫のあくびが臭いときは要注意

あくびをする猫

健康であれば臭くない

猫の口は臭いのが当たり前と思っている方もいますが、猫が健康でお口の中も清潔な状態であれば、猫の口は臭くありません。

猫の口が臭いときは要注意です。猫の口が臭くなるのは、口の中に菌が繁殖している、口内炎や歯肉炎を発症している、何らかの内臓疾患があることが考えられます。

あくびをしているときにお口チェック

猫があくびをしているときはお口をチェックする絶好の機会です。猫が健康かどうかチェックしてあげましょう。

あくびのときにチェックすること

  • 口が臭くないか
  • 歯石がたまったり、歯が欠けたりしていないか
  • 腫れたり出血している箇所はないか
  • 炎症を起こしている場所はないか
  • 色はきれいなピンク色か

口が臭いのは口腔内に何かのトラブルがある証拠ですし、顎がガクガク鳴る場合は何らかの病気を抱えている可能性もあります。

また猫が貧血を起こしていると口の中の色がきれいなピンクではなく白っぽい色になってしまいます。

猫は全身が毛で覆われているので、肌の色をチェックしにくく、貧血に気がつかないことが多いです。

猫の口を無理やり開けてチェックしなくても、あくびのときに、ささっと見ることができれば猫に嫌がられませんし、病気の早期発見につながりますね。

異変を感じたら早めに動物病院に行きましょう。

猫のあくびはコミニュケーションにも使われる

あくびをするのは眠いときという印象が強いですが、猫のあくびにはコミニュケーションという意味もあります。

猫は言葉を話せませんから、猫のあくびの意味を飼い主さんが知っていると、猫の気持ちを推し量るのに役に立つでしょう。

筆者は毎日あくびで健康チェックを行っています。猫は具合が悪いことを隠しがちなので、あくびで毎日の健康チェックをするのはおすすめですよ!