
いつも「短い命に届ける」ため全力疾走している私たちですが、時には足跡を振り返ることも大事ということで、創業者であるPETOKOTO代表の大久保にこれまでの8年を振り返ってもらいました。
インタビュアーは2017年からインターンとして加わり、新卒1号として入社したOMUSUBI事業責任者の井島が務めます。

大久保 泰介(PETOKOTO代表)

井島 七海(PETOKOTO執行役員 / OMUSUBI事業責任者)
PETOKOTOは愛犬コルクと共に成長してきた


3月23日でPETOKOTOは創業8周年です。おめでたいですね。
おめでたい。末広がりの八だからね。


8年たって9年目が始まるわけですけど、創業当時のこと思い出したりしますか?
……あんまりないかな。
まだまだ振り返る余裕がない(笑)。
ただ、「3/23」っていう数字には想い入れがあって、プロポーズは3/23にした。


素敵! 泰介さんにとって大切な日なんですね。創業をこの日にしたのは何か意味があったんですか?
出資のオファーをもらってすぐ法人登記したら3月23日だったというだけで、その日を狙ったわけではないんだよね。
まだ前職のグリーも辞めてない時で、本格的に稼働したのは退職して5月くらいからだったと思う。


そういう流れで始まってたんですね。グリーで経験したことで役立ってるなと思うことってありますか?
うーん、起業してから「実践あるのみ」って感じで、「このスキルが役に立った」みたいなのはあんまりないかも。
当時のグリーは売り上げが急拡大したと思ったら急ブレーキがかかるっていうカオスな状態の時期だったから、「正解の見えない道をがむしゃらに走るのが楽しい」って思えるのはグリーでの経験が生きてるのかもしれない。


心が折れそうになった時に支えになった何かってありましたか?
起業した時にグリーの役員(CTOの藤本さん)から、「死ぬなよ。死ななきゃいいから」って言われたのが胸に残ってて。「どんなに大変でも死ななけりゃ乗り越えられる」と思ってやってきたかな。
でも、やっぱりコルク(愛犬)の存在が大きいんだよね。コルクを迎えたのが創業から1年たった時で、会社の成長とコルクの成長がほぼイコールだと思ってる。
これまでずっと「世界中の犬猫や飼い主さんのために」と想って事業をやってきたけど、やっぱり原動力という意味では「コルクがいるから頑張れる」っていうのが大きいと思う。


すごく分かります。私も「愛犬、愛猫のために」って想いがありますし、それは社員みんな同じだと思います。
原動力の源が一番身近にいて、ふとした時に目に入る存在ってすごく強い支えですよね。
なぜ小さな会社が優秀な人たちを口説けたのか


創業から今までに「変わったこと」「変わらなかったこと」ってどんなことがありましたか?
会社としてはずっと変わってきたと思うけど、根っこにあるPETOKOTOが目指す未来とか世界みたいなものはずっと変わってないね。
想いを共にする優秀なメンバーが集まって、ぶらさないところはしっかり持ちつつ、変えるべきところは柔軟に変えていければいいと思う。


業務委託の方も含めると40人近くに増えて、しかも本当にいろんな分野のプロが集まったと思います。最近だと吉野さんの入社は社内外で驚きがありましたね。
吉野さんは「目標にする会社の偉い人」だったから、急に「入社したい」って言われた時は本当にびっくりしたな。


テレビに出演するほど有名な獣医師だった佐藤先生も、創業期から社外取締役をしてたんですよね。
PETOKOTO FOODSのレシピを作ってるニック先生も栄養学の世界的権威ですし、よく口説けたなと思いました。
創業した時、僕はペットの知識とか持ってたわけではないから専門家が必要だと思ってて、東京の有名な獣医さんを100人ぐらいリスト化して、唯一(一方的に)知ってたのが佐藤先生だった。
テレビで見たことがあって、僕が大好きなミスチルの桜井さんに似てて、「この人しかいない!」と思って病院のお問い合わせフォームから連絡したのが最初だったと思う。


動機が不純でなぜ口説けたのか余計に分からなくなりました(笑)。
ニック先生も引き受けてくれた理由を聞いたら「ニュージーランドまで来てくれたから」って言ってて。意外と「正面から懐に飛び込んでみると話を聞いてもらえる」っていうのはあると思う。
意識してやってるわけではないんだけど、優秀な人たちが仲間になってくれた理由かもしれないね。
もちろん「熱い想いを語り合って意気投合した」っていうのが会った後にあるんだけどね。


なるほど! 泰介さん社長業で忙しいのに、学生さんから「会いたいです」って連絡が来ると断らないようにしてるのはすごいなと思ってたんですけど、自分もそうされてきたからなんですね。
全部受けてるわけではないけど、できる限りね。
創業期からお世話になってる投資家の方からよく「大久保君は鈍感力が強いから、それを強みにしなさい」って言われてて。今までその強みが生かせてきたのかなとは思うんだけど、鈍感で良い面もありつつ、ダメな部分もあって。
そこは気付けるメンバーに助けられてきたと思う。七海はまさにそういう存在だよね。


おぉ、突然の褒め言葉ありがとうございます。いろいろ気付かせてもらってます(笑)。
お客さまとのつながりを増やしていきたい


PETOKOTOって創業期からMEDIAとOMUSUBIをほぼ同時に立ち上げていて、最近ではPETOKOTO FOODSも始めています。
資金も人手も余裕がないスタートアップが複数の事業を同時並行で進めるのって珍しいですよね。
何か一つ売れる事業を見つけて一点突破するほうが戦い方としては正しいとは思うんだけど、PETOKOTOは「このミッションを達成するためにこういう事業をやる」っていう会社だからね。そこはすごく難しいことをしてるのは自覚してて、葛藤は常にある。


去年のプレゼンイベントでPETOKOTO FOODSを紹介した時も、「僕たちはフードメーカーにはなりません」って宣言されてましたね。
そう、創業期にOMUSUBIを始めた時も記者の方から「なんでスタートアップがお金にならない事業を始めるんですか?」って聞かれたことがあったな。
その通りだと思うんだけど、やっぱり保護犬・保護猫を横目に楽しく仕事なんてできないよね。僕たちが目指す未来は明確だから、ぶらさず「PETOKOTOとしてどうあるべきか」を考えていければいいと思ってる。


そういう面でも共感していただけるお客さまとのつながりをつくっていけるといいですね。
そうだね。僕としては、「一番つながらなければいけない人と自分がつながりきれてない感」がまだまだあって。
これからお客さまとつながる場を増やしていきたいし、お客さまとお客さまが交わる場をPETOKOTOが中心になって創っていきたい。


PETOKOTO FOODSのイベントも増えてきましたし、これからリアル店舗とか動物病院とか作っていくことでお客さまとの距離がどんどん近くなっていくのは楽しみですね。
仕事をしていて一番嬉しいのって、やっぱり「PETOKOTO FOODSを食べさせてます」とか「ミッションに共感しました」とか「OMUSUBIで迎えました」とか、何かしらPETOKOTOを応援してくれてるっていう声を見たり、聞いたりした時なんだよね。
それは間違いなく頑張る原動力になってる。


わかります! 期待に応えられるよう、ミッションを達成できるよう、9年目も頑張っていきたいですね。
ようやく実現できるメンバーがそろってきたなと思うけど、まだまだこれから。
僕たちと一緒に「ペットを家族として愛せる世界」を目指したい方がいれば、ぜひ採用サイトからご連絡ください。

