【トレーナー解説】犬が飼い主を起こす理由は?寝ている犬の正しい起こし方も解説

【トレーナー解説】犬が飼い主を起こす理由は?寝ている犬の正しい起こし方も解説

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皆さんは犬に起こされるという経験はありますか?早朝や夜中にかかわらず、飼い主さんを起こすのには理由があります。今回は、犬が飼い主さんを起こす理由や、反対に、愛犬をストレスなく、怒らせることのない起こし方ついて、ドッグトレーナーの西岡が解説します。

犬が飼い主を起こす理由

ベッドの上にいる犬

要求がある

犬にとって望みを叶えてくれるのは飼い主だけです。「トイレに行きたい」「お腹が空いた」「散歩に行こう!」「遊ぼうよ!」といった要求があるときに、飼い主を起こすという行動をとります。

体内時計がしっかりしている

犬は人よりも体内時計がしっかりしているといわれています。

朝ご飯の時間、散歩の時間など決まったライフスタイルがある場合に起こしに来ている可能性があります。

学習によるもの

体内時計とも近いですが、学習によって飼い主を起こすということも考えられます。

目覚まし時計を使っている場合、「時計が鳴ったら飼い主さんが起きる」ということを知っています。

そのため、目覚まし時計が鳴るタイミング、もしくは少し早いタイミングで「起きる時間だよ」と起こすこともあるでしょう。


犬に起こされたくないときの対策

伸びをする犬

ハウストレーニング

夜寝るときクレートやケージに「ハウス」させずにフリー(自由)にしている場合、ハウストレーニングを行うことで、ひとりで寝かせるようにしましょう。

寝る場所を分けることで、寝返りなどお互いの動きを気にすることもなくなります。また「舐める」「触る」「ベッドに乗ってくる」といった起こし方ができなくなります。




トイレは夜に済ませる

夜中にトイレに行きたくなる犬の場合には、トイレのしつけと同時に寝る前にトイレをさせることを習慣にしましょう。そうすることで夜中にトイレで起こされることがなくなります。

子犬の場合など、長くトイレを我慢することができない子の場合には、水を与える量も飼い主さんが調節してあげることも一つの方法です。

寝る直前にたくさんの水を飲ますことは止め、夜のトイレの前まで自由に飲ませてあげるなどの対策も有効です。ただし、夏場や寝る部屋が完全に違う場合には、熱中症などの危険もあるため注意が必要です。




食事の時間と量を見直す

お腹が空いて起こす(吐く)場合には「食事の時間」「食事の量」を見直しましょう。

基本的には成犬の食事回数は2回、水は自由に飲めるように置いておきます。「朝から夜の時間、夜から翌日の朝までの時間に大きな差がないか」「一回の食事の量は適切か」を確認しましょう。

それでもどうしても吐いてしまう場合には、病気の可能性も考えられますので獣医師に相談しましょう。

無理に起きない

かわいく起こされたら、起きてしまいがちですが、これこそが「犬が起こす」という行動がエスカレートする原因です。

起こされても2度寝(無視)することで、犬も起こしても起きてくれないということがわかります。しかし、無視のしつけは一時的にそれまでの行動がエスカレートするものです。

「起こしても起きない」を理解してくれるまでは、クレートなどのハウスで寝かせるようにしましょう。その場合にはハウスから外が見えないように、大きめのタオルなどをハウスの上にかけておくことをおすすめします。


寝ている犬の起こし方

眠そうな犬

犬は基本的に名前を呼べば起きますが、中には熟睡しきっていたり、老犬で耳が遠くて呼んでも起きなかったりということがあります。

そういった場合、起こし方によってはストレスになったり、怒ったりする犬もいるため、注意が必要です。

触られることに慣れさせる

触られることが嫌いな子は、普段起きているときからたくさんなでてあげるなど、体を触られることに慣らすことが必要です。


驚かさないように優しく

耳の遠い犬や熟睡しきっている犬の場合には、呼んでも聞こえませんし、飼い主さんが近づいてきたという気配にも気付きません。そんな時に、急に体を叩かれたり、揺さぶられたりすればびっくりして怒ることもあるでしょう。

犬の五感は人よりも優れています。中でも嗅覚は歳をとっても長く使うことができるといわれています。そのため、鼻先に手を近づけにおいを嗅がせてから、声をかけながら犬の背中や肩のあたりをなでるように優しく触れてあげることで、びっくりさせないで起こすができます。

まとめ

飼い主を見つめる犬
犬が飼い主を起こすのは「要求」「習慣」が主な理由
起こされたくないときは「無視」も重要
ハウストレーニングなどで起こさないしつけも可能
寝ている犬を起こすときは匂いを嗅がせてから優しく起こす
日々の積み重ねがルールとなっていきます。人と犬が暮らしやすくするためにはどんなルールが良いか、一度家族で話し合ってみてもいいかもしれません。


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