犬がなめる理由とは?飼い主や自分、モノをなめる場合の気持ちを紹介

犬がなめる理由とは?飼い主や自分、モノをなめる場合の気持ちを紹介

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犬は飼い主をなめることもあれば、自分をなめたり、床や布団、服をなめることもあります。犬がなめることには理由があります。また、自分をしつこくなめる場合は何か病気が隠れている可能性があるため、よく観察しましょう。今回は、犬がなめる理由と気持ち、なめるのをやめさせる方法を解説します。

犬が人をなめる理由

人の口元をなめる犬

人の顔や口をなめる場合

<おねだり・親愛>

犬の祖先であるオオカミでは、子が親の口元をなめることによって「ごはんの催促」をしていました。

その名残で、飼い主さんの口元をなめることで「おねだり」「甘える」「親愛の気持ち」を表現していると考えられます。

<美味しそうな匂いがする>

食べ物の匂いが口からすることによって、なめてみるという行動をしている可能性もあります。

<不安・恐怖>

強い不安を感じ、守ってもらいたくてペロペロとなめる場合もあります。執拗になめてくる場合は、何かストレスを感じるものはないか、生活環境を振り返ってみましょう。

また、怒っている飼い主さんに対し「落ち着いてほしい」という気持ちでなめることもあります。


人の手や腕、足をなめる

<構ってほしい・親愛>

人の腕や足などのパーツをなめるときも、顔や口をなめるときとほとんどの場合は同じ理由です。

指先などをちょっとなめてくるときは、飼い主に注意を向けてほしいときであり、来客にするときは好意を示す表現でしょう。

<匂いを消したい>

「変な匂い」や「気になる匂い」を取りたくてなめている場合もあります。

犬にとってなめることは、異物を取り除いたり、傷を癒やしたりする意味があるため、「飼い主についた怪しい匂いを取り去りたい」と思っているかもしれません。

犬が自分の体をなめる理由

自分の体を舐める犬

グルーミング

自分の体を清潔にしようとしています。

食事後に口の周りをなめたり、足先をなめたりする光景がみられるのは、野生時代に口や足についた血や匂いを取り去るためでしたが、その習性が現在も残っていると考えられます。


暇すぎる

何もやることがなくて、自分の体をなめている可能性があります。

放置していると、炎症を起こしたり、ストレスの原因になるため、愛犬と遊ぶ時間をつくるようにしましょう。

犬が自分の鼻や口をなめる場合

犬が自分の鼻や口をなめるとき、特に食事の後はグルーミングであることがほとんどですが、自分自身を落ち着かせようとしてなめていることもあります。

人間も緊張すると口が渇いて唇をなめたりしますよね。それと同じように、犬も自分の鼻や口をなめているのです。

犬を叱ったときに、ペロッと口や鼻をなめることがありますが、これは反省しているサインでもあるので、叱るのはほどほどにしましょう。

犬が自分の足をなめる場合

ずっと足をなめ続けたり、しまいには噛んでしまったりするときは、ケガやかゆみのせいであることも考えられます。

肉球の間の炎症は表面を見ただけでは分かりにくいため、指の間もよく見てあげてください。

ストレス

犬はストレスを感じたときも自分の体をなめます。

分離不安がある犬は飼い主から離れると、体をなめることがありますし、運動不足や飼い主とのコミュニケーション不足でストレスを感じたときになめることもあります。

なめすぎて重症化すると自傷行為にもつながるため、ストレスのせいでなめていることが疑われたら、愛犬との生活を見直してみましょう。


犬が同じ場所をなめるときは注意が必要

エリザベスカラーをした犬

犬はケガや皮膚病など体に異常を感じると、なめて治そうとします。

一見何もなくても、しきりに同じ場所をなめるという行為が続くときは、何か肉眼には見えにくい病気が隠れている可能性もあるため、体に異常がないか確認するとともに、動物病院に連れて行くことをおすすめします。

犬が布団や床、服をなめる理由

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多くは「美味しそうな匂いがする」ためです。

床をなめると、ほこりや髪の毛を飲み込む恐れがあるため、早急にやめさせるほうが良いでしょう。すでになめる癖がついているときは、なめる箇所にレモンや酢を薄めたものを吹きかけておくか、市販のスプレーなどを利用してみてください。

犬がなめるのをやめさせるには

飼い主の指を舐める犬

犬が飼い主をなめてくるのは愛情からであることがほとんどです。犬から人への病気感染を心配される方もいるかもしれませんが、室内飼育をし、必要な予防措置を講じてきちんとケアをしていれば、過剰に心配する必要はありません。

しかし、犬に害はなくても人間に害をおよぼすパスツレラ菌などの感染もあり得るため、口を直接犬になめさせるのは避けたほうが良いでしょう。

口をなめられそうになったら、飼い主の口を手のひらで遮り、犬には手をなめてもらうと犬の愛情を拒否しないで済みます。

しつこい場合は、犬がなめてきたら場所を移動するなど、なめることができない環境を作ると良いでしょう。「大好き」と言っているのに「いけない」と叱ることはおすすめできません。

まとめ

舌を出す犬

犬が人や他犬をなめるのは愛情・謝罪・おねだり・不安からです
犬が自分をなめるのはお手入れ・反省・ストレスからです
同じ箇所をずっとなめている場合は怪我や病気の可能性があります
愛情なのか、痛みや不快感なのか、愛犬の様子をよく観察し、より良いコミュニケーションをとっていきましょう。