
在宅ワーク期間中は愛犬と絆を深めるチャンス!過ごし方の注意点をトレーナーが解説
新型コロナウイルスの影響で、在宅ワークをしている方も多いのではないでしょうか。家で過ごす時間が長くなることで、今まで以上に愛犬と過ごす時間が増えている方もいるかと思います。それは素晴らしいことですが、果たして今の過ごし方のままでいいのでしょうか。今後また、大きく生活リズムが変わる可能性もあります。その変化が愛犬のストレスにならないよう、今のうちから愛犬との過ごし方を考えていきましょう。
愛犬の幸せは、飼い主さんと過ごす時間

以前であれば、平日は仕事で愛犬との時間に余裕がなかった飼い主さんも多いと思います。
しかし今回の在宅ワークがきっかけで一緒に過ごせる時間が増えたことは、愛犬たちにとって嬉しいことであり、以下のような嬉しい変化が起こることが考えられます。
- 飼い主さんと愛犬との絆が深まる
- 問題行動を改善することができる
- 精神的に落ち着くことができる
基本的に、犬は飼い主さんと一緒に過ごす時間が多いほど喜び、幸せだと感じています。そのため、お散歩や遊びの時間が増えることで、精神的に安定し、飼い主さんとの関係性が深まっていきます。
また、犬の問題行動の原因は「楽しくない」「暇」「運動不足」「刺激不足」などのストレスから来ていることがほとんどです。
愛犬と長時間一緒に過ごす中で、それらをしっかり解消、発散させてあげることができれば、この在宅ワークのタイミングは、問題行動改善に有効だといえるでしょう。
愛犬と長時間一緒に過ごすことの注意点

留守番ができなくなる
飼い主と長時間一緒にいることによって、留守番ができなくなる可能性があります。特に子犬をお迎えしてから、留守番をさせることもなく、常に一緒にいる環境の場合は要注意です。
「留守番させる機会をつくる」「クレートトレーニングを行う」など、一緒にいない時間を設けることが必要です。
分離不安症になる恐れ
愛犬がひとりで過ごす時間がないという状況が続くことにより、分離不安症になる恐れがあります。分離不安症とは、飼い主と少しでも離れると精神的に極度の不安状態になり、さまざまな症状が出たり、問題行動を起こしたりすることをいいます。
また通常通りに出社しなければいけなくなった際に、分離不安によって「吠え」や「イタズラ」「自傷行為」などを起こしやすくなります。
問題行動を起こす可能性
愛犬と常に一緒にいたり、過剰に構ったりすることにより、精神的に依存するようになります。すると、外部からの刺激に対して警戒心が強くなったり、甘えからの要求度合いが強くなったりする場合があります。在宅ワークになる前と比べると「散歩中に吠えるようになった」「チャイムの音に敏感に反応するようになった」「甘えや要求が強くなった」など、愛犬の行動に変化はないか、意識して観察しましょう。
構い過ぎによるストレス
犬にもひとりでゆっくり過ごしたいときがあります。たとえば、家族みんなで入れ替わり立ち替わり、構ったり抱っこしたり触ったりしていたら、ほとんどの犬たちにとって大きなストレスになります。ゆっくり休ませてあげる時間も必要です。
愛犬との適切な過ごし方

愛犬とはメリハリを付けて過ごしましょう。
ダラダラと一緒に過ごすよりも「仕事のときは仕事に集中」「遊ぶときは思いっきり遊ぶ」「休むときはしっかり休む」というふうに愛犬と向き合うことができると、愛犬とより良い関係性を作っていくことができます。
離れて過ごす時間をつくる
仕事中は「愛犬に構わない」「別室で過ごす」などを心がけることで、飼い主さんがパソコンの前にいる(=仕事中)は、大人しくしていてくれるようになります。これは分離不安の予防にもつながります。
時間を決めて仕事をする
愛犬の年齢や性格にもよりますが、仕事中は足元で待たせたり、クレートで休ませたりしましょう。そうすることで、遊びやお散歩の時間がより楽しく刺激的になり、充実します。吠えやイタズラ予防にも効果的です。
クレートトレーニングを行う
クレートトレーニングは、愛犬と適切な距離を保つためのオススメのトレーニングです。愛犬が落ち着ける場所を作ることは大切なことですし、電車や車での移動時にも、クレートに入っていてくれるだけで安全性は大きく変わってきます。
そして1番の理由として、クレートに愛犬を入れることは災害時に必要とされるためです。愛犬にとってクレートが心から落ち着ける「自分のおうち」にできるよう、ゆっくりと教えてあげてください。
クレートトレーニングの方法は、以下の関連記事をぜひ参考にしてみてください。
今一度見直したい愛犬のしつけ

「おすわり」や「待て」など、普段はできていても、場所や状況が変わるだけで難易度も大きく変わります。
頭も使うため、とても良い刺激になり、愛犬とのコミュニケーションにも最適です。
おすわり
トレーニングの1番基本となる「おすわり」は、どんなときやどんな場所でもできるように教えておきましょう。そうすることで愛犬の安全も守り、興奮状態の愛犬を落ち着かせることができます。待て
「待て」も、どんなときやどんな場所でもできるようにしておきたいコマンドです。「待て」の指示を聞いた愛犬がしっかり止まれることで、さまざまな事故のリスクから回避することができます。
ご飯やおやつのときだけではなく、外出時や散歩中にも練習してみてください。
伏せ
「伏せ」は「おすわり」や「待て」よりも難しいコマンドです。服従のポーズに近いこともあり、状況によってはなかなか指示に従ってくれないことも多いです。だからこそ、どこででも「伏せ」ができるように、そして「伏せたまま待つ」ことができるようにしっかり練習しましょう。
難しいコマンドだからこそ、できるようになった際には愛犬との関係性もより一層深まっているはずです。
おいで
「おすわり」や「待て」と同じく「おいで」ができると安心です。散歩中に万が一手からリードが離れてしまったとしても「おいで」ができることで危険から愛犬を守ることができます。
家の中だけではなく、屋外であったとしても、愛犬の名前を呼んだらちゃんと戻ってこられるよう、リードがつながっている状態でも練習をしましょう。
アイコンタクト
「アイコンタクト」は、さまざまなコマンドトレーニングを行う上で必ず必要になります。「アイコンタクト」をすることにより、愛犬の意識をこちらに向けることになるので、次のコマンドをより聞きやすくなります。そういった意味で、すべてのトレーニングの導入としての役割があるのです。
時間がある今だから教えてみたいトリック(芸)

愛犬とのトレーニングは、楽しく行うことが1番です。今まで教えたことがないトリックも、時間がある今だからこそ、愛犬と楽しくトレーニングしてみててはいかがでしょうか。
本格的に愛犬に教えたい場合は、ドッグトレーナーに相談してみることもオススメです。楽しく教えて、少しでもできたらいっぱい褒めてあげてくださいね。
トリックの一例として、以下のような種類があります。
- お手
- おかわり
- バーン
- ちょうだい
- ハイタッチ
- ジャンプ
教え方は以下の関連記事をご覧ください。
まとめ

メリハリのある生活を心がけ、あえて離れて過ごす時間も作ろう
基本のコマンドがしっかりできるか、今一度見直してみよう
いっぱい遊んであげて楽しく過ごすことで、愛犬との絆を深めよう
遊ぶ、休む、お勉強(トレーニング)、お散歩。それぞれの時間を明確にすることで、愛犬にとっての日々の生活はより刺激的になります。
在宅ワークが明けたときのことも考えて、今からでもお留守番やクレートトレーニングをしてあげることが大切です。
こんなときだからこそ、おうちでの愛犬との時間を楽しみましょう!