偶然の出会いから共に成長へ|ストレスフリーな生活を目指して【愛犬ライフ取材 Vol.2】

偶然の出会いから共に成長へ|ストレスフリーな生活を目指して【愛犬ライフ取材 Vol.2】

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「ペットは家族」という考えが浸透し、今や我が子同然のような存在にある犬猫たち。新連載「愛犬ライフ取材」では、愛犬との暮らしの様子や愛犬のためにしていることなどを、取材して紹介していきます。第2回は、雑種犬の「はつはる」と白猫の「ラテ」と暮らす寺島さんのお家の様子を紹介します。

取材DATA

  • 撮影日:2018年6月某日
  • 場所:千葉県
  • 住まい:戸建て
  • 名前:寺島さん
  • 愛犬:はつはるくん(オス2歳、雑種)
  • 愛猫:ラテくん(オス3歳、白猫)


家族みんながそろうご実家を取材

普段は山梨で愛犬の「はつはる」くんと愛猫の「ラテ」くんと暮らしているという寺島さん。今回は、実家で暮らす「シュシュ」くんも一緒に取材させていただきました。

白猫と黒犬
白猫の「ラテくん」と雑種の「はつはるくん」

家では犬も猫もフリーにさせているという寺島家。はつはるくんとラテくんは、小さい頃から一緒に暮らしてきたため、ケンカをすることもなくお互いの好きな場所で過ごしているそうです。ときには一緒に寝ることもあるという仲良しの2匹。実家に帰るとマルチーズのシュシュくんとも仲良く過ごします。

マルチーズ
取材に協力してくれたシュシュくん


こだわりと気を付けていること

千葉の実家と山梨の家どちらでも過ごす、はつはるくんとラテくん。どちらのお家でも一番気を付けているのが「床」でした。犬にとって滑りやすい床はしっかりと対策されていて、ご実家では「滑りにくい素材のタイル」を、山梨のお家では「タイルマット」を敷いて負担がかからないようにしているそうです。

ラテくんにはキャットタワーで運動ができるようにしていて、2匹ともストレスなく過ごしてほしいという思いで、パピー後からフリーにしているそうです。

マルチーズのシュシュと黒い雑種犬のはつはる

犬・猫それぞれのことをしっかり考えられている寺島さんに、「家でのルール」「ご家族のルール」について伺いました。


寺島家では犬猫で3匹飼っているのですが、ラテとはつはるは「私の子」ですが、シュシュは「家族の子」という形なので、しつけや関わり方が少し違いますね。

あとは、家族のルールというか、犬猫同士の関係ではシュシュが先住犬で、その次に迎えたのがラテ、そしてはつはるの順なので、はつはるには小さい頃から「シュシュとラテが優先だよ」って教えていましたね。

はつはるくんを迎えた時、ラテくんとの相性は大丈夫でしたか?
山梨の家ではつはるを迎えたとき、急に連れて帰ったので最初ラテがストレスを感じて怒っていたんです。でも、実家にシュシュがいたり、知り合いの犬を預かったりと犬と触れ合う機会が多かったので、割りとすぐ慣れてくれました。はつはるもまだパピーだったのもあって、自分の方が強いことをラテがわかったんだと思うんですけど。

はつはるの性格もビビリというか弱いというか、すぐ「あ、すみません」ってなるのと、ラテの適応能力が高いのと性格がよかったのは大きかったなと思います。

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「ラテ、本当に噛んだり爪立てたりしないんです。なのでいつもこうやってラテで踊ってます(笑)」と見せてくれた寺島さんとラテくん

はつはるは元保護犬ですが、兄弟と過ごしていたことこもあってか、他の犬や猫との距離の取り方が上手で、いいやつだなって感じています。シュシュは大きい犬がダメなので心配だったんですけれど、はつはるの方が立場が弱いので、それを理解したのか「まあいいわ」みたいな感じでした。

そんな感じで育ったので、今でもはつはるは一番大きいのに立場が弱いんです(笑)。

はつはるとラテ
Photo by springlatteさん Thanks!

ちょっと特殊な普段の生活

普段は山梨ではつはるくんとラテくんと一緒に一人暮らしをしている寺島さん。実はまだ学生さんだというから驚きです! 一人暮らしの学生さんがペット2匹と暮らすのはとても簡単じゃないことだと思い、普段どんな生活をしているのか聞いてみました。

寺島さん:私が通っている大学では、動物のことを勉強している学生が多く、私と同じように一人暮らしでペットを飼っている人も多くいます。もともと、大学に入ったら犬を飼おうと思っていたので家もペット可のアパートを選んでいたので、ラテとはつはると暮らすのに引っ越しなどの大きな問題はありませんでした。

学校のある日は朝7時からの(犬のトレーニングを中心とする)部活に間に合うように起きて行き、7時〜8時の間は簡単なオビディエンス(服従訓練)の練習をはつはるとしています。

トレーニング中の犬
トレーニングする寺島さんと、はつはるくん

「呼んだら来る」とか「横をついて歩く」とか彼の集中が切れる手前(2、30分くらい)までを遊びを取り入れながらやって、その後は後輩にさわってもらったりとか、他の犬と挨拶したりとかふれあいタイムにしています。

元々保護犬なのもあって、ビビリなのでいろんな人に慣れてもらうために、そういう時間にしています。あとは、最近アジリティーも始めたんです。アジリティーをする人と犬の関係性が素敵だなと思って。アジリティーって競技だけど、犬にとって楽しい行動がいっぱいなので、犬自身も楽しんでできますよね。はつはるはまだトンネルが怖くてできないんですけど(笑)。

朝からたくさん運動したり勉強したりしている、はつはるくんと寺島さん。「でも、授業がある時間はお留守番になってしまいますよね?」と伺ってみると。

私ももう大学4年なので、あまり授業はないのですが、はつはるは学校内の一部に入るための試験に合格しているので、ゼミのある日も一緒に連れて行きます。朝の運動で疲れているというのもあるんですが基本的には机の下でずっと寝ています。はつはるも大学にいるときは、寝てればいいんだなっていうのがわかっているようです。

女性と犬 width=
オビディエンスの様子を見せていただきました!

愛犬愛猫のためにしていること

お留守番の時間と運動と食事には気を付けてます。アルバイトなどで、どうしてもお留守番させなければいけないときは、はつはるは事前にたくさん運動させて、ラテもはつはるもフリーでストレスをかけないようにしています。

あと食事は、はつはるが太りにくい体質で。もう少し太らせたいんですが、食べさせすぎるとすぐ下痢しちゃったり、全部吸収されないで出ちゃうんです。その上、運動させすぎるとすぐ痩せてしまって……。フードとかも変えているんですが、難しいですね。

見上げる2匹の犬
おやつが欲しい、「シュシュくん」と「はつはるくん」

愛犬愛猫との出会い

寺島さん:ラテは1年生の夏休みに迎えて、はつはるは2年生になる前の春休みに迎えました。

猫も犬も好きでどちらも飼う予定だったんですか?

寺島さん:猫も犬も好きですけれど、実はラテを引き取るつもりはなかったんです。知人が猫を拾ってしまったのでその子を引き取るつもりだったんです。それで、いろいろ迎える準備をしていたんですが、その話がなくなってしまって……。家族みんな楽しみにしていた分ショックもあったんですが、たまたまシュシュの病院に行ったら白い猫が里親募集をしていたんです。

保護されている中でも一番大きくて、貰い手が見つからないなら私が!って。ラテとの出会いは本当に偶然でした。

はつはるは、「ライフボード」という保護団体から迎えました。犬は大好きだったんですけど、「特別この犬種が」というわけでもなく、自分が犬を飼うときは保護犬にしようとずっと思っていました。それまでいろいろな情報サイトなどを見ていたんですが、一番家から近かったということもあり、ライフボードに行ってみることにしました。本当ははつはるではなくて、はつはるの兄弟をと思っていたんですが、その子はすでに新しい家族が決まっていて。他にも兄弟はいたんですけど、抱っこした瞬間にしっくりきてしまって(笑)。


「ほぼ即決でした」と、はつはるくんとラテくんとの運命的な出会いを笑顔で語ってくださいました。取材をしている私も、愛犬アルとの出会いを思い出し、とても共感できる話につい盛り上がってしまいました。


愛犬・愛猫のおかげです

一人で2匹を育てることに不安はなかったですか? という質問に「もちろん最初は、2匹の相性など不安もありました」と答える寺島さん。でも2匹を引き合わせてみてすぐにその不安はなくなったと言います。

寺島さん:2匹の性格がとてもよかったんですね。それは散歩中も思うことで、はつはるを散歩していると、おばあさんとか子連れのお母さんによく「何犬ですか?」って聞かれることが多いんです。ビビリなんですけど、そういうとき、いい子ちゃんしててくれて。私、子どもが苦手だったんですけど、はつはるが来てからは子どもと関わることも増えて、人と話せるようにきっかけを作ってくれたんです。

そして、意外とラテがはつはるのしつけをしてくれていた気もします。

ラテとはつはるがいてくれて

「細かいことを言えば、『夜出歩けなくなった』とか『急な誘いは受けられない』など、できなくなったこともあるんですけれど、遊びに行くときは基本的には2匹とも連れて行くので、楽しいことの方が多いですね」と話てくれた寺島さん。

白猫ラテとはつはる
一緒にお花見の様子

「でも最近はラテが車のエンジン入れる前から吐くという、完全な古典的条件づけで……(笑)。なかなか遠出はできないですね」と、学習理論を勉強されている寺島さんならではの言葉が飛び出してきました。でも、理由がわかっているからこそ、対処してあげられることが多いんですね。

寺島さん:一般的に保護犬は、飼いにくいというイメージがあると思うんですが、はつはるをきっかけに「保護犬」を知ってもらえたらいいなと思って、しつけの延長としてオビディエンスも始めたんです。実際、弟の友達がはつはるを見て、保護犬を迎えたって聞いたときはとても嬉しかったですね。本当に、ラテにもはつはるにも感謝しています。これからも愛犬・愛猫としてだけでなく、出会いのきっかけ作りができたらいいなと思っています。

取材にご協力いただきました寺島さん、ありがとうございました。

寺島さんと愛犬愛猫たち