犬を飼いたいけど飼えない理由は? 犬の飼育頭数減少の裏側

犬を飼いたいけど飼えない理由は? 犬の飼育頭数減少の裏側

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犬の飼育頭数は991万7000匹と引き続き減少し、猫が犬をもうすぐ追い抜く状況にあります。犬を飼いたいけど飼わない・飼えない理由は何があるのでしょうか? 一般社団法人ペットフード協会発表した「2015年全国犬猫飼育実態調査 全国犬猫飼育実態調査」から、年代別に飼育阻害要因を見てみました。

20〜40代:ペット可賃貸・飼育コスト・仕事とのバランス

20-40代の飼育阻害要因

2015年全国犬猫飼育実態調査 全国犬猫飼育実態調査」によると、20〜40代は、順位は違えど、飼育環境要因・経済的要因・労働環境要因の大きく三つの要因があることがわかりました。


飼育環境要因

まだまだ日本はペット可賃貸が少なく、首都圏の高いところでも14%、その他の地域では5〜6%が平均で、分譲でも86.2%ほどと言われています。そして、ペット可賃貸となると敷金がプラス1カ月分取られてしまうことも多く、持ち家ではなく賃貸で住む方が多い世代にとっては、阻害要因の一つとなっているようです。


経済的要因

犬にかける費用は年間36万円(前年比108.5%)と、およそ3万円も年間の出費が増えています。その中で最も多い出費は医療費で、今後はインターネットの進化により、飼い主が簡単に愛犬の健康管理をできるようになることで、突発的な医療費を下げることができると期待されています。

労働環境要因

世代的に働きながら犬を育てる方が多く、仕事中にお留守番で寂しい思いをさせるのが嫌という方も多いようです。こちらもリモートカメラサービスや、シッターサービスの普及により、改善されていくことが期待されています。


50〜70代:世話ができない・死ぬのがわいそう

250-70代の飼育阻害要因

仕事をしながら育てる方が多い20-40代とは異なり、死ぬのがかわいそうだからという心情や、高齢になり最後まで世話をできる自信がないことからくる不安など、心の不安が阻害要因となっているようです。しかし、先日記事にしたように、アニマルセラピーの効果が医療的に実証されていて、高齢者がペットと触れ合うことで健康を増進し、約1351億円もの医療費を削減できるとされています。このことからも、よりペットと接する機会は増やした方が良いとされ、今後は飼育サポートサービスなどの需要が高まるかもしれません。