犬を預けるときの注意点とは?ストレス軽減法や預け先・ホテルの選び方を紹介

犬を預けるときの注意点とは?ストレス軽減法や預け先・ホテルの選び方を紹介

Share!

愛犬と暮らす上で、時にはどうしてもペットホテルや友達に愛犬を預けなくてはいけないこともあります。愛犬のストレスや信頼性を考えると、実家や友達など見知った人が安心ですが、ペットに詳しくないのであれば、プロに頼ったほうがいい場合もあります。今回は、預け先の選び方から、長期ペットホテル利用時の犬のストレス軽減方法や料金目安などを紹介します。

預けられるのは犬にとってストレス?

キャリーバッグに入る犬

犬の環境適応能力は高い

犬は猫などに比べると知らない場所や知らない人に対する適応能力は高いです。

犬はもともと群れで生活しており、長距離を移動することもありました。周りの環境や状況に自分を適応させる能力は、ほとんど移動せずに生活する猫族などよりも高いといえるでしょう。

育った環境や個々の性格が大きく影響はするものの、犬は知らない場所に適応する能力は低くはないので、知らない場所でのお留守番も環境さえ整えてあげれば、難しいことではありません。

預けられたときのストレス

知らない場所に預けられることにまったくストレスがないわけではありません。もちろん犬は、自分がいつもいる自宅にいて自分の群れである家族と一緒にいるのが、ストレスがない状態です。

犬は群れで生きる動物なので、家族と引き離されるのはストレスになるのです。

一緒に行くほうがストレスの場合も

家族と離れて知らない場所に行くのは犬にとってストレスになり得ますが、連れて行くことが必ずしも良いということにはならない場合もあります。

もちろん海外旅行などに連れて行くことは困難ですが、行先が犬と楽しめる場所ではないときや冠婚葬祭で出かけるときなどは、犬をかまってあげたり世話をしてあげたりする時間が十分にとれません。

適切な環境を整えてあげられない場合は無理に連れて行くことの方がストレスになってしまうこともあります。

愛犬を預ける際のストレス軽減方法

テントに入る犬

環境に慣らしておく

犬が預け先でもあまりストレスを感じずに過ごせるためには、普段からトレーニングや実際にホテルを利用し短い時間から預けることで環境に慣らしておくことも大切です。

ハウストレーニング

犬を預ける場合はペットホテルになる場合が多いでしょう。

ケージフリーで預かってくれるペットホテル以外ではケージで過ごす時間が多くなります。ケージで過ごすことに慣れていない犬は大きなストレスを感じてしまう可能性があります。

そのせいで「ご飯を食べない」「ケージの中に排泄物をまき散らかす」「吠える」などの行動が出てしまう場合もあります。

あまりひどいとペットホテルでの預かりを拒否されることもあるので、普段からハウストレーニングを行い、ケージの中でも落ち着いて過ごせるようにしましょう。


留守番の練習をする

飼い主と離れると「吠え続ける」「トイレを失敗する」「破壊行動をしてしまう」などの分離不安の症状があると預けることが難しくなります。

普段からお留守番の練習をして、飼い主と離れる時間に慣れさせておきましょう。


病気予防をする

狂犬病以外の任意のワクチン接種、ノミダニ予防など基本的な病気予防をしておきましょう。

それらは愛犬の身を守ることですが、きちんと対処していないと預けられない場合が多いです。

基本的なしつけをしておく

「待て」などの制止コマンドや「おいで」などの呼び寄せコマンドなど基本的なしつけをしておくことも、犬が預け先で過ごしやすくなるためには必要です。

人間の言うことに耳を傾けることができると、ホテルスタッフとのコミュニケーションも取りやすく、海外出張などの長期不在時の預かりでもストレスを最小限に過ごせるでしょう。

社会化(子犬の場合)

犬が知らない場所に行ったり、知らない人に囲まれて過ごしたりしてもストレスを感じないようにするには、子犬の時期に社会化を促進しておくことも大切です。

社会化とは、周囲の環境に対する適応能力やコミュニケーション能力を高めることをいいます。

そのためには、色々な人や犬に出会わせ、さまざまな場所に出かけて人間社会に慣れさせておくことが大切です。

公園や犬が行くことができる場所に積極的に出かけましょう。ドッグカフェも他の犬や人間がいる場所で過ごすことに慣れるためにおすすめです。


子犬はいつから預けられる?

トイプードルの子犬

ワクチン接種終了後

子犬を自宅以外の場所に預けることができるのは、最低限、任意のワクチンを接種した後になります。

ワクチンは子犬を病気から守る大切なものです。また、他の犬に迷惑をかけないためにも成長の度合いや健康状態を見ながら接種させてください。

ペットホテルでは任意のワクチンや狂犬病のワクチンを接種していないと預かってくれないところがほとんどです。

成犬になってからがおすすめです

ワクチン接種が終了する生後4カ月でも、子犬のうちに長期間違う環境に預けられることはストレスが多く、体調を崩しやすくなります。

子犬を迎えることになったら長期間の旅行などは控えるようにした方が良いでしょう。できれば、ペットホテルは体が大人になる生後1年になってから利用されることをおすすめします。

愛犬の預け先の選び方

仰向けになる犬

ペットホテルを利用する人が多いと思いますが、ほかにも知人に預ける人、自宅で愛犬を見ていてくれるペットシッターを利用する人などがいます。

愛犬にとってどんな環境が合っているのかを考えて預け先を選ぶようにしましょう。

ペットホテル

ペットホテルのサービスを行っている施設はたくさんあり、病院に併設されているもの、ペットサロンが運営しているところなど、さまざまな種類があります

また、ホテルの環境やプランなども施設によって異なります。

親せきや知人に預ける

愛犬のことをよく知っている親戚や知人などに預かってもらうことも選択肢の一つとしてあります。

愛犬が慣れている人であればストレスも少なく済むでしょう。ただし、預ける際は犬のことをよく知っていて、脱走などをさせる危険が少ない人に頼むことが大切です。

ペットシッター

どこかに預けるのではなく、自宅に愛犬のお世話をしてもらいに来るという方法がペットシッターへの依頼です。

犬は慣れた自宅にいることができるのでのんびり過ごすことができるでしょう。

カギを預けてお世話をしてもらうので、信頼できるペットシッターを探す必要があります。お世話の仕方なども事前にしっかり打ち合わせをしてください。

ペットホテルの選び方

成犬と子犬

動物病院のホテルサービス

動物病院のペットホテルは獣医師が運営しているため、犬が体調を崩したときなども対応してくれるという安心感があります。

一方で、病院のペットホテルはケージフリーではないことが多く、長時間をケージで過ごすという場合が多いです。

また、スタッフも忙しいため、散歩の時間も短く、一緒に遊んでもらう時間もほとんどない場合もあります。

ペットサロンのホテルサービス

いつも利用していれば、犬もスタッフと顔見知りなのでストレスも少ないでしょう。

ケージではなく個室のような場所で預かる場合も多く、犬がいるスペースに余裕があるところも珍しくありません。

ケージで預かる場合もフリーになれる時間があるなど、病院のペットホテルよりもサービスが充実していることが多いようです。

ただし、病気の対応はしてもらえないので、体調を崩した際にどうするのかまできちんと確認しておきましょう。

犬の保育園・幼稚園のホテルサービス

子犬の社会化やしつけ教室としての施設でドッグトレーナーが在中しています。

日中のお預かりが多いですが、お泊りプランがあるところもあります。その場合には夜間もトレーナーがいるかどうか確認しておくと良いでしょう。

基本的にはクレートでの預かりですが、犬同士の相性をみて遊ばせたり、散歩に行ったりする時間があります。犬同士のコミュニケーションを学ぶことができ、トレーナーさんにしつけの相談もすることができます。

ペットホテルの料金相場

布団で寝る犬

犬の預け先で一般的はペットホテルの料金について、地域によって大きく異なりますが、料金目安は以下のとおりです。

  • 小型犬 3000~4000円/1泊
  • 中型犬 3500~4000円/1泊
  • 大型犬 5000~6000円/1泊
  • 超大型犬 7000円/1泊

長期間の割引や複数預けることによる割引があるペットホテルもあるため、預けたいホテルのサービスを確認してみましょう。

ホテルサービスの確認ポイント

飼い主を待つ犬

料金ははっきりしているか

動物病院のペットホテルなど、そこをかかりつけ医として利用している犬のみが利用ができる病院などは特に料金が明示されていない場合もあります。

預ける日数と料金をあらかじめ確認しておきましょう。

お世話になっているのにお金のことは聞きづらいと思う方もいるかもしれませんが、後々の信頼関係にひびが入らないためにも、きちんと聞いておくことをおすすめします。

散歩をしてくれるかどうか

ホテルによっては散歩がオプションのこところもありますし、排泄散歩のみというところもあります。

散歩にどのくらいの時間をかけてくれるのかなど事前に確認しておきましょう。

フードの持ち込みができるか

何でも好き嫌いなく食べられるという場合は心配しなくても良いでしょうが、知らない場所に置いて行かれた緊張感でご飯を食べなくなる子もいたり、好き嫌いしたりする子もいるでしょう。

いつも食べているフードの方が安心できますし、体調を崩す心配も少なくなります。フードを持ち込みしたいときは事前に確認しましょう。

清潔さ

できれば犬が泊まることになるスペースなどを見させてもらい、汚れていないか臭いがしないか、排泄物が放置されたりしていないかなどを確認すると安心です。

まとめ

散歩する犬
犬は群れで生きる動物なので、家族と引き離されるのはストレス
適応能力は高く、トレーニング次第でお留守番は可能になる
愛犬の状態、飼い主の利便性で預ける施設を選びましょう
仕事や冠婚葬祭など、どうしても犬を預けて出かけなければならないことが起こる可能性は低くありません。

そのときに愛犬がストレスを感じずに過ごせるように、愛犬のためのしつけや社会化を身につけさせてあげましょう。