愛犬の入院を通して再確認した、特別な「当たり前の日々」【今日のシロップ】

愛犬の入院を通して再確認した、特別な「当たり前の日々」【今日のシロップ】

「老犬の魅力広げ隊!」の一員、ペトことスタッフ井島です。私は2匹の愛犬と暮らしています。【今日のシロップ】シリーズでも何度か登場したミニチュア・ダックスフンドのマークとアレックスとは子供の頃から一緒です。弾丸のように走り回っていた犬たちも、今ではのほほんと隠居生活を満喫するおじいちゃん犬。シニア期ならではのかわいさ愛おしさにメロメロな日々ですが、避けられない老いや突然の体調不良に考えさせられることも多いのが本音です。ペトことスタッフに「共感する読者さんも多いんじゃない?」と言われ、久しぶりに執筆ツールを開いてみました。


井島家のおじいちゃん犬たち

まず、我が家のおじいちゃん犬たちを紹介します! 
寄り添って寝るミニチュア・ダックス
胴体を半分ずつ犬用ベッドにのせる愛犬たち


エントリーNo.1 ぶりっ子貴公子マーク

マークは花の16歳。「かわいい」も自分の名前だと思ってる天才的なナルシストです。昔は惚れた弱みで「撫でて良し。ただ抱っこは許さん」と翻弄されていました。ただ最近は耳も遠くなり、視力も弱まり、心臓病の薬が必須なTHEシニア期。その分甘えたが加速し、昔とは打って変わってかまって攻撃をしてくるおじいちゃんです。


エントリーNo.2 永遠の0歳児アレックス

14歳のアレックスは、マークの若年期→シニア期の変貌を物ともしない、おもちゃ大好きな永遠の子犬キャラです。体が猫並みに柔らかく、熟睡している時は床に溶け込むようにデローンと眠るので、家族に「泥」と呼ばれています。子犬キャラのままなのでシニア期であることを忘れがちですが、実は先日、突然入院することになりました。


突然のアレックス入院

犬や猫など、ペットを飼っている人は「昨日までは元気だったのに」という体調の崩し方を経験したことがあるのではないでしょうか。アレックスの場合も同じでした。

「ちょっと元気ないかなー?」と心配する、いつも通りの朝

ある朝起きると、いつもくっついて寝ているはずのアレックスが部屋の隅で体を丸めていました。声をかけてもしっぽをパタパタ…と振るだけで、元気がないのは一目瞭然。ふと見わたすと部屋には夜中に吐いたような形跡もありました。犬が吐き戻しをするのは珍しいことではありませんが、元気のなさが気になったので家族に話し、その日のうちに病院に連れて行くことが決まりました。

想定外の展開

私は仕事もあったので、休みの姉に任せいつも通り出勤しました。しかし出勤後も家族LINEには「アレックスが吐いたよ」「また吐いた…」「今度は少し血も混じってる」と、アレックスの状態が普通ではない報告が通知を埋めていきました。

予定を早めて病院に連れて行ってくれましたが、正直気が気じゃなかったです。仕事はちゃんとしてましたが、頭をよぎるのは朝に部屋の隅で丸くなるアレックスでした。「私が寝ている間、心細かっただろうな」「どのくらい隅にいたんだろう」「大きな病気だったらどうしよう」と、過去の様子を思い出し、不安な未来を想像してしまうものです。

昔、飼育歴の長い方に「シニアの子は本当に突然があるから……」と言われたことも思い出し、「まだ駄目!」と何でもないことを願うしかありませんでした。

「犬 急性膵炎」検索結果がほぼ全て既読に

アレックスの診断の結果は急性膵炎で、そのまま入院することになりました。事務的な必要事項とは分かりつつも「急変した場合の連絡先も伝えておいたから」と連絡があった時は、もう気分どよーーんMAXでした。病名が分かった瞬間Google先生に「犬 急性膵炎」で検索をかけ、片っ端から記事を読んでいきました(皆さんにも身に覚えがあると思います^^;)。信ぴょう性の高低を判断しつつも、調べないと気が休まらないのですよね。今回、飼い主さんが必要とする情報を、飼い主としての立場から再確認できたのが唯一良かった点です。

入院中の「もし…」を考える時間

結果的に入院期間は5日ほどでした。その間は入院期間がどのくらいになるか分からなかったので、「お見舞いに行ったら逆にストレスを与えないか」「でも急変してもしものことがあったらどうしよう」と色々葛藤しました。毎朝先生がアレックスの様子と今後の方針を説明してくださったので、とても安心感があったのを覚えています。

アレックスが入院中の5日間は夜がとにかく寂しかったです。「もしこのまま帰ってこなかったら……」と、目から汗、時々滝が流れてました。幸いにもマークはいつも通りで、アレックスが退院した時にやっと「あれ⁉︎ そういえばいなかったよね⁉︎」と気付いたようです(笑)。 シニア期ならではの鈍感力を発揮してくれて良かったです。

2匹のミニチュア・ダックス
回復後、お出かけに連れて行ってもらう気満々のアレックスと、マークのおしり

退院後、食との格闘

アレックスが退院する時、私を見つけてしっぽを振って喜ぶ姿を見て、また目から汗がじわり。急性膵炎は炎症を抑えた後もとにかく食事に気をつける必要があります(※素人が解説したくないので詳しくは触れませんね)。

退院後、なかなかご飯を食べてくれず、獣医師の先生に電話で相談をして過ごす日々。あまりにも食べないので点滴に連れて行くこともありましたが、退院4日後にやっと食べてくれて姉と狂喜乱舞。アレックスも痩せ、私も痩せ、夏の終わりに2人してスリムになってしまいました(笑)。
リュックに入ったミニチュア・ダックス
病院へ向かうアレックスの様子
「また病院?」

日日是好日 特別な「当たり前の日々」

私が好きな本に森下典子さんの「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」というエッセイ小説があります。著者はお茶(茶道)を通し、日常や四季を感じる毎日に幸せの種が埋まっていることに気付いていきます。その日々が何とも穏やかで現実味溢れる文体で表現されているので、自然と追体験をしている気分になります。

私の語彙力で魅力は伝えきれませんが、「珍しいから特別」ではなく「日常がすでに特別」ということを再確認できる機会って実はなかなかないですよね。今回の私にとってはアレックスの入院だったのかなと思います。帰ったらいる、という毎日がどれだけ特別かを実感しました。


ちなみに「日日是好日」は映画化されるようなので、気になる方はぜひ映画から入ってみてください。予告で樹木希林さんがつぶやく「日日是好日」にじーんときます。


必ず来る未来に向けて、家族で話すべきこと

ペットは駆け足で私たちの人生を追い抜かしていきます。私はまだ愛犬との別れを経験していないのですが、マークもアレックスももう立派はおじいちゃん。必ず訪れるお別れから現実逃避するのではなく、事前に話し合えることは家族で話し合うことにしています。延命措置やペットロス対策については、直前になると重すぎて話せなくなると思いますし、「必要なことは揃えているぞ!」となれば、あとは日々の生活を一緒に楽しむだけです。

ブランコで犬を抱っこする
Photo by inumaruさん Thanks!

老犬と聞くとお別れを想像して悲しい印象を持つ方も多いと思いますが、「老犬の魅力広げ隊!」の一員としてそれは容認できません。成犬時代からのギャップ萌えや、おっとりとした甘えたにハートを射抜かれる日々、登れない段差の前で「クーン(助けて)」と鳴かれる胸キュンな日常をぜひ楽しみたいものです。


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