「今度は私が恩返ししたい!」 一人暮らしで始めた猫との暮らしで変わったこと【愛猫ライフ取材 Vol.3】

「今度は私が恩返ししたい!」 一人暮らしで始めた猫との暮らしで変わったこと【愛猫ライフ取材 Vol.3】

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「ペットは家族」という考えが浸透し、今や我が子同然のような存在にある犬猫たち。共働きの家庭や一人暮らしでペットを飼っているという人も少なくありません。そこで連載「愛猫ライフ取材」の第3回では、一人暮らしで子猫から飼い始め、家族や会社の支えがあって大変な時期を乗り越えた岡田さんに、スコティッシュフォールドの「タイラー」との生活について伺いました!

取材DATA

  • 取材日:2018年10月某日
  • 場所:東京都
  • 住まい:マンション
  • 名前:岡田さん
  • 職業:会社員(ベンチャー企業勤務)
  • 愛猫:タイラーくん(オス2歳半、スコティッシュフォールド

一人暮らしで猫を飼う

今回取材させていただいた岡田さんは猫を飼うのは初めて。もともとは保護猫をと考えていたという岡田さんでしたが、やはり単身者への譲渡は厳しく、いい出会いがあればいいなとずっと思っていたそうです。

そんなあるとき、知り合いの家で猫が生まれるけど1匹だけ貰い手がいないという話を聞き、「もうこれは!」と思って迎えたのがタイラーくんでした。今回は岡田さんに、一人暮らしで初めて飼う猫との暮らしの様子やこれまでの生活について伺いました。

スコティッシュフォールドのタイラーくん
初めてでも逃げることなく写真を撮らせてくれました!

長根:猫を迎えようと思ったきっかけはありましたか?

岡田さん:ずっと猫を飼いたいと思っていたんです。学生のころに上京してからずっと一人暮らしをしていたので、慣れてきたということもあって引っ越しのタイミングでペット可のマンションにはしていたんですけど、なかなか機会がなかったんです。そんな時に、タイラーに出会えて本当にタイミングが良かったなって思います。

長根:初めて猫を飼ってみてどうでしたか?

岡田さん:心配症なので、飼うことが決まってからは本を買ったり、猫を飼っている人に話を聞いたりしましたね。犬と比べて猫の方が飼いやすいって見聞きしていたんですけど、タイラーがうちに来たのが2カ月くらいの本当に子猫だったので、最初はこんなに小さいのに置いて仕事に行かなければいけないことにどうしようとか不安でした。

トイレも自分じゃ上がれないくらい小さいし、すごい甘えん坊でドア隔てるとずーと鳴いてしまって……。これはもうダメだなと思って、1カ月くらい北海道の実家から親に来てもらって面倒をみてもらっていました。

長根:北海道から! ご家族の協力あってこそだったんですね。

岡田さん:そうなんですよ。本当に助かりました。それでそのとき、保護猫の譲渡条件としてよく単身者不可になっている理由がわかったんです。そこまで考えられていなかったので、「甘かったなー」と思いましたね。

生活には慣れてきてもベンチャー企業での仕事ってこともあり帰りが遅いことも多く、お留守番の時間が気になっていたんです。それで会社に相談したらとても協力的に考えてくださって。仕事が日中よりも夜忙しくなってしまうので、今はお昼過ぎの出社にさせてもらっています。

長根:素敵な会社ですね! 少しでも会社に協力してもらえるだけで、タイラーくんとの時間も作れるようになって、安心して働けるようになったんですね。

岡田さん:はい。なので親にも会社にもとても感謝してます。

それでも一人暮らしだとお留守番中はどうしても心配にはなっちゃうんですけどね(笑)。台風や大雪になって帰れないというときも、飼う前まではそこまでに気にすることはなかったのですが、今はタイラーのことで頭がいっぱいになってしまうようになりました。「ご飯どうしよう」とか、「窓が割れたらどうしよう」とかいろんなことを考えてしまいます。

今は、様子がわかるように見守りカメラを置いたり、時間でご飯が食べられるように自動給餌器を利用したりしています。それでも早く帰ってあげたいので、急な飲み会とかは行けないですねー(笑)。

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お家に来たばっかりのタイラーくん


タイラーくん中心で変わった生活

岡田さん:本当にタイラーが来てから生活が変わりましたね。子猫のときは夜中になるとすごい走り回って、「あ、これ絶対下の人に怒られるな」って思い、赤ちゃんのいるお家で敷くようなパネルマットを買ってみたり、それでもうるさいから値段が高くても防音のパネルマットを買って床全面に敷き詰めたり。いろいろ試しては捨てて、家具もあれこれ捨てて部屋を広くして、夜は床に布団を敷いて一緒に寝ています。

もともとはロフトベッドで寝てたんですけど、私が上で寝てるとずっとニャーニャー鳴いちゃって。かといって、ベッドに連れて来ちゃうと、トイレとか行けなくなっちゃうしで敷布団を買ってそれからは毎日床で(笑)。

長根:タイラーくんの成長に合わせてお家も工夫してきたんですね。

岡田さん:そうですね。一時期タイラーがすごい咳するようになってしまったときがあって。動物病院の先生に聞いたらホコリとかでも咳しやすくなると言われたので空気清浄機を買ってみたり、外で着るコートとかは廊下に置いてみたり……。

あとは、タイラーが来てから手芸をするようになりましたね(笑)。タイラー用のマットとか買っても好みが激しくて、いろいろ買っても全然使わないことも多かったんです。それで、一回お気に入りのマットが見つかったら、自分で同じような布を買って来て作ったりとか綿がへこんでしまったら新しく自分で綿足したりとかしています。

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タイラーくんのお気に入りマット

タイラーはおもちゃの好みも変わっていてオスなのに化粧品が好きなんですよ。特に私の化粧品についてるパフで遊ぶのが大好きなんです。なので化粧品を新しく買ったら、毎回新品のパフはタイラーにあげて私は指とかで付けてます(笑)。それから、いつもポーチを出して化粧してると、アイシャドウのケースとかを「パンパンパーン」って遊んじゃって、毎回粉々になるとかね(笑)。口紅も丸くてよく転がるので、転がして遊んだりとか。本当にどのおもちゃよりも化粧品が好きで、目は離せないですけどね。

「私の視野を広げてくれてありがとう。」

遊んでもらうタイラーくん
遊んでもらうタイラーくん

岡田さん:私、実はもともと動物が好きだったわけではなったんです。子どものころに、近所の大型犬に追いかけられて噛まれたことがあってから、犬がすっごい怖くて……。見てる分には可愛いけど、カフェのテラス席に犬がいたら入れなかったりとか、お散歩してる人とすれ違うときもわざわざ反対の道路に渡ったりとか避けるみたいに過ごしてたんですけど、タイラーを迎えてから急に怖くなくなって!

それまでは、犬を散歩してる人見ると「もっとちゃんとリード握ってよ」とか、スリ寄ってくる犬に「また噛まれるかも」と怖くなっちゃって。それなのに飼い主さんたちは笑っていることもあって、犬だけじゃなくて犬を飼っている人も怖いなって偏見があったんです。

でも今は大型犬の方が表情あって可愛いじゃんって思えるほどになったんです。動物病院に行って犬が近寄ってきても全然平気になりましたし、タイラーを見て「可愛い可愛い」って言ってくれたりして単純だけど、犬を飼っている人もむちゃくちゃ優しい人だなって思うようになりました。それからはタイラーを通して出会う人たちが優しくて私自身も人に優しくなれたように感じます。日常生活でイライラしてしまうことが減りましたし、猫の保護活動や動物のことにも関心が湧いてイベントに参加してみたり、親にも変わったねと言われるくらいです(笑)。

本当にタイラーのおかげて人生の視野が広がりましたし、私自身生きやすくなったみたいな部分があるんです。なので、今度は私がタイラーに対する感謝を動物たちにしていきたいなと思うようになりました。

スコティッシュフォールドのタイラーくん

実は、タイラーのためにもう1匹迎えようかと考えているんですけど、種類とかこだわりはなくてできれば貰い手がいないような子とかを引き取れたらいいなと思ってます。ただ、この家だと2匹飼うには狭いので、広い家に引っ越してからですね。

一人暮らしで飼うのは、お留守番の時間が長くなりすぎないようにすることも責任の一つだと思っているので、今は効率よく仕事をできるように努力したり、会社に協力してもらったりしながら頑張りたいなと思っています。

そして、ゆくゆくはタイラーだけでなく少しでも動物たちに恩返しができたらいいなと思っています。

ーありがとうございましたー

Photo by tyler_in_tokyoさん Thanks!