【獣医師執筆】猫がポテチを食べるのはNG!理由や食べた場合の対処法を解説

【獣医師執筆】猫がポテチを食べるのはNG!理由や食べた場合の対処法を解説

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ポテチは人が食べるお菓子です。猫に与えてはいけません。ただ、「愛猫がポテチを食べてしまった!」ということもあるでしょう。猫がポテチを食べてしまったら、塩分過多の原因になるほか、味によっては中毒成分が含まれ、危険な症状が出てしまうこともあります。今回は猫がポテチを食べたときの注意点を解説します。

猫は無添加のポテチなら食べても大丈夫

ポテチ

ポテトチップスはジャガイモを薄くスライスして油で揚げ、塩などで味付けした老若男女に愛されるおやつです。

ささみチップスなど猫用のチップス、味付けもされていない野菜そのものをチップスにしたものであれば猫が食べても大丈夫です。しかし人向けのポテトチップスは猫には与えないほうがいいでしょう。万一、間違って食べてしまったとき、以下の3つに注意する必要があります。

  1. 塩分
  2. アレルギー
  3. 玉ねぎなど中毒成分

1. 塩分に注意

さまざまな味があるポテチですが、その代表格といえば「塩」味です。塩味とかいていなくても、多くの商品が塩分を使って味付けをしています。まずは一般的なポテチの成分を詳しくみてみましょう。

ポテトチップスの成分(100gあたり)
エネルギー(kcal) 554
水分(g) 2.0
たんぱく質(g) 4.7
脂質(g) 35.2
炭水化物(g) 54.7
ナトリウム(mg) 400
カリウム(mg) 1200

人の場合ですと塩分過多は高血圧の原因になりますので、なるべく塩分を摂りすぎないように気を付けている方も多いと思います。同じように猫も塩分に気を付けたほうがいいと思う方も少なくないのですが、人と猫では体の作りが異なり、間違って食べた少量のポテトチップスで血圧の変化を心配する必要はありません。

ただし、低塩分食が推奨されている慢性腎臓病の猫は食べてはいけません。現時点で健康な子でも塩分過多が長期にわたれば悪影響となりますので、おやつとして日常的にあげることはやめましょう。

参照:三品美夏、渡辺俊文『正常犬・猫の高ナトリウム摂取における血圧および飲水量の変動』(日本小動物獣医学会誌)
参照:小山秀一『犬および猫における水およびナトリウムの調節機構』(動物臨床医学)
参照:『ペット栄養管理学テキストブック』(日本ペット栄養学会)



2. アレルギーに注意

ジャガイモアレルギーの猫もいますし、製品によっては卵や小麦が含まれることもありますので、アレルギーの心配がある子が間違って食べてしまった場合は必ず原材料を確認するようにしてください。

これまでアレルギーの心配が無かった子でも、食べた後に嘔吐や下痢などの症状が出ないか飼い主さんが様子を見てあげてください。異変がある場合は動物病院に行くようにしてください。その際、「いつ」「何を」「どれだけ食べたか」を伝えられるようにしておくと診察がスムーズになります。

3. 玉ねぎなど中毒成分に注意

近年さまざまな味の商品が出ていますので、人としては楽しみも多いのですが、例えばオニオン味など、中には猫に危険な玉ねぎ成分が含まれるものもあります。ポテチの代表的な味であるコンソメ味にも、オニオンパウダーが使用されていることがあります。

猫にとって玉ねぎはとても危険な植物です。誤って猫が食べてしまった場合、嘔吐や発熱、貧血など玉ねぎ中毒を起こしてしまうかもしれません。

玉ねぎに限らず、人が食べても大丈夫なものでも猫にとっては危険な食べ物もあります。人向けの食べ物は猫にとってリスクのあるものですので、間違って愛猫が食べてしまった場合は、どんな成分がはいっていたかよく確認し、中毒成分が入っていた場合は、速やかに獣医師に相談しましょう。


猫にポテチは与えてはいけません!

猫

猫が間違ってポテチを食べたとしても、少量であれば急に体に異変が起こることはないでしょう。しかし、味によっては玉ねぎ成分など、猫の中毒成分が含まれている可能性があります。アレルギーのリスクもありますので、必ず飼い主さんが様子を見て、異変があるようであれば病院に行くようにしてください。

また、長期的に食べ続ければ塩分過多の心配もあります。ポテトチップスは人向けの商品ですので、おやつとして猫に与える与えることはやめましょう。猫とポテチを楽しみたいときは、猫用チップスなどをあげるようにしてください。

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