【獣医師執筆】猫にカステラを与えるのはNG!理由や食べた場合の対処法を解説

【獣医師執筆】猫にカステラを与えるのはNG!理由や食べた場合の対処法を解説

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カステラは人のためのお菓子ですので、猫に与えてはいけません。猫がカステラを食べてはいけない理由やリスク、間違って食べてしまった場合の対応について解説します。

猫にカステラを与えるのはNG

ねこ

猫にとってカステラは必要な食べ物ではありません。もちろん、食べたからといってすぐに命にかかわる症状が出ることは少ないのですが、誤って猫がカステラを食べた場合は、いつもと違う様子がないか注意しましょう。


カステラに含まれる成分や注意点

カステラ

カステラはスペインで生まれたお菓子で、ポルトガル人が長崎を訪れた際に伝えたのがきっかけで、日本に広がったといわれています。今でも長崎の代表的なお土産の代表といえばカステラが有名ですよね。卵、牛乳、砂糖などを混ぜて蒸し焼きにしたカステラは優しい甘さでとてもおいしいですが、猫がもし口にしてしまったときに知っておきたいことは以下の通りです。

  1. 糖分
  2. 小麦粉に注意
  3. アレルギー

1. 糖分に注意

カステラには、砂糖やはちみつなどの糖分が多く含まれています。猫はそもそも糖分を好みませんが、間違って糖分を摂取したとしても、すぐに健康を害することはありません。ただ、毎日のように与えれば肥満や糖尿病などの疾患につながる可能性があります。


2. 小麦粉に注意

カステラには小麦粉がたくさん使われています。小麦粉には、猫にとって大切なミネラルやタンパク質を含んでいますが、猫が消化しにくい「でんぷん」も多く含まれています。

でんぷんは穀類や野菜などの植物全般に含まれ、エネルギー源として利用されています。でんぷんをエネルギーとして使えるようにするためには、消化酵素によって分解しなければいけないため、人は咀嚼(そしゃく)することで唾液アミラーゼを分泌し、でんぷんを糖に変えてエネルギーとして効率よく使っています。

しかし猫の身体の仕組みは異なり、人のように唾液アミラーゼが出ないため、胃や腸で消化するしかありません。猫も炭水化物をエネルギーにできますが、肉食である猫は人や犬ほど消化が得意ではありません。


3. アレルギーに注意

カステラには、卵や牛乳、小麦粉などが使われています。そのため、これらの食材にアレルギーがある猫に、カステラを与えてはいけません。もし、猫がカステラを食べたあとに、下痢や嘔吐のほか、皮膚を痒がったり、目が充血したりといった症状が現れた場合は、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。


猫にカステラはNG

ねこ

おいしいカステラですが、猫に与えるのはおすすめできません。基本的に猫にとって必要な栄養素は、総合栄養食としてのキャットフードから摂取することができます。カステラは人間だけで楽しんで、別の形で猫とコミュニケーションを取るようにしましょう。

ついつい「少量であれば大丈夫」と思ってしまいがちですが、日々の積み重ねが大きなリスクにもなりかねません。健康を第一に考えて、猫にカステラは与えないようにしましょう。

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