【トレーナー・獣医師監修】チベタンテリアってどんな犬?性格・特徴・育て方・迎え方

【トレーナー・獣医師監修】チベタンテリアってどんな犬?性格・特徴・育て方・迎え方

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チベタンテリアはチベット原産の犬種です。名前こそ「テリア」と付いていますが、実はテリア犬種ではありません。JKCによると、2020年度のチベタンテリアの登録頭数はなんと4頭。今回は希少犬種であるチベタンテリアの性格や特徴、しつけやお手入れの上で注意点などを紹介します。

この記事を監修している専門家

佐藤貴紀獣医師

獣医循環器学会認定医・PETOKOTO取締役獣医師

佐藤貴紀獣医師

獣医師(目黒アニマルメディカルセンター/MAMeC、隅田川動物病院、VETICAL動物病院)。獣医循環器学会認定医。株式会社PETOKOTO取締役CVO(Chief veterinary officer)兼 獣医師。麻布大学獣医学部卒業後、2007年dogdays東京ミッドタウンクリニック副院長に就任。2008年FORPETS 代表取締役 兼 白金高輪動物病院院長に就任。2010年獣医循環器学会認定医取得。2011年中央アニマルクリニックを附属病院として設立し、総院長に就任。2017年JVCCに参画し、取締役に就任。子会社JVCC動物病院グループ株式会社代表取締役を兼任。2019年WOLVES Hand 取締役 兼 目黒アニマルメディカルセンター/MAMeC院長に就任。「一生のかかりつけの医師」を推奨するとともに、専門分野治療、予防医療に力をいれている。

チベタンテリアの基礎知識

チベタンテリア
Photo by @nozomi_053respectさん、BEATくんThanks!

英語表記 Tibetan Terrier
原産国 チベット
サイズ 中型犬
体高 35.6~40.6cm以下
体重 約8〜13.5kg
寿命 約15〜16歳

チベタンテリアの「テリア」という名前は、テリア系犬種に似ていることから西洋人によって付けられた名前で、チベタンテリアは実際にはテリア犬ではありません

チベタンテリアの歴史

チベタンテリアの歴史は非常に古く、2000年も前からチベットの寺院で飼育されていたといわれています。

猟犬として飼われていたり、番犬として家を守ったり、被毛はヤクの毛と混ぜて人間の衣服に使われるなど、人々の暮らしになくてはならない犬だったようです。

また「幸福を呼ぶ守護犬」として扱われるなど、その存在は神聖なものでした。

むやみにほかの犬種と掛け合わせることをしなかったため、今でもその純血が守られているのではないかという説もあります。

チベタンテリアの大きさと寿命

チベタンテリアの体高は男の子が35.6~40.6cmほどで、体重はおよそ8〜13.5kgです。女の子は男の子よりも少し小さくなります。

チベタンテリアの寿命は15〜16年ほどといわれています。


チベタンテリアの被毛について

チベタンテリアの被毛は、羊毛のようなアンダーコートと、スムースで長いオーバーコートを持つダブルコート構造になっています。

ウェーブがかった毛質を持つチベタンテリアもいます。

チベタンテリアの毛色

「ブラック」「ホワイト」「ゴールデン」など、さまざまな毛色のチベタンテリアがいます。

チベタンテリアブラウン

チベタンテリアブラウン

チベタンテリアパーティー

チベタンテリアパーティー

チベタンテリアの性格

チベタンテリアは「愛情が深く、忠実で、とても賢く、まわりの状況や人の感情に非常に敏感である」とされています。

独立心が強いという面もあります。

チベタンテリアの育て方

長い毛を持つエレガントなイメージのチベタンテリアも、もちろん運動は欠かせません。

狩猟や番犬など、いろいろな役目を果たしてきた過去を持つチベタンテリアですので、家の周りのお散歩から、山を歩くハイキングまでいろいろな運動に対応できます。

家の中には、チベタンテリアの好奇心を満たしてあげるような、外が見える窓があるとよいでしょう。




チベタンテリアのしつけ方

とても賢いチベタンテリアは、教えたことを覚えるスピードが早いといわれています。

ただし、間違ったことをしたときに叱るというネガティブなしつけ方法はチベタンテリアには有効ではありません。「できたら褒める」といったポジティブなしつけが大事です。


チベタンテリアのお手入れケア

チベタンテリア
Photo by @aya_kakuchanさん、むーちゃん Thanks!

チベタンテリアは、季節の変わり目に抜け毛のある犬種です。

普段は週に2〜3回のブラッシングで十分ですが、抜け毛のシーズン(換毛期)には、コームなどで丁寧に毛をとかしてあげましょう。

また、古来チベットでも夏には短く毛を刈っていたという歴史があるそうです。暑い時期や、アクティブに動くチベタンテリアは、毛を短くカットしてあげるのもよいでしょう。




チベタンテリアの体型・体重管理

健康な毎日を過ごすためには、適切な体型・体重を保つことが欠かせません。定期的に体重を量ることは重要ですが、適正体重は成長とともに変化します。同時に「ボディ・コンディション・スコア(BCS)という評価指標を利用することで適正な体型・体重を維持することができます。

ボディコンディションスコア(BCS)

PETOKOTOのYouTubeチャンネルでは獣医師の佐藤先生が体重の測り方やボディコンディションスコアの確認方法を解説していますので、ぜひ参考にしてください。




チベタンテリアのドッグフード

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犬の食べ物は「エサ」と呼ばれていた時代から、家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ変わりました。私たちと同じように、犬も栄養バランスの良いごはんを食べることで健康を維持することができます。ごはん選びをする際は、以下の2点を気を付けていただくといいでしょう。

1. 総合栄養食を適量与える

犬が必要とする栄養は人間と同じではありません。そこで生まれたのが「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。おやつなど「一般食」や「副食」と呼ばれるごはんだけ食べていると体を壊してしまいますので、「総合栄養食」のごはんを選ぶようにしましょう。

総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。


2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ

犬のごはんと聞いて「カリカリ」と呼ばれる茶色い豆粒を想像される方も多いと思いますが、正しくは「ドライフード」と呼ばれる加工食品です。保存しやすく食いつきも良いことから犬のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。新鮮な野菜を犬や猫に与え続けることで、様々ながんに罹るリスクを軽減することが研究で判明していたり、市販のドライフードを製造する工程の1つである高温加熱処理が、タンパク質の品質劣化を招き、熱に弱いビタミンを破壊し、さらには発がん性物質を生成してしまうことが、研究により判明しています。

そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。ペトコトフーズもその一つで、子犬からシニア犬(老犬)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食で、主食としても、トッピングとしてもご利用いただけます。

ペトコトフーズの犬のプレゼントにおすすめのフレッシュドッグフード

実際に従来のドライタイプのドッグフードよりも、水分がより多く含まれた手作り品質のごはんを食べている犬の方が寿命が3年も長くなることが研究により明らかになっています。新鮮で美味しく、健康なごはんを選ぶことが長生きできる秘訣です。

フレッシュフードと寿命の関係性

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チベタンテリアのかかりやすい病気

比較的身体が丈夫だとされるチベタンテリアですが、加齢に伴い、白内障や心雑音がみられることが多いといわれています。

平衡感覚を失う病気の総称である前庭疾患にも注意が必要です。


チベタンテリアに似ている犬種と違い

チベタンテリアは「シーズー」「ラサアプソ」によく似ています。

シーズー

シーズーとチベタンテリア

チベタンテリアとシーズーは、毛が同じくらいの長さだと見分けがつかないほど似ています。

個体差はありますが、シーズーは体高およそ27cm、体重が4.5~8.1kgと、13kgを超えることもあるチベタンテリアと比べるとシーズーのほうが一回り小さいです。

また、チベタンテリアよりシーズーのほうがわずかに鼻が低いという特徴もあります。


ラサアプソ

チベタンテリアとラサアプソ

ラサアプソは、チベタンテリアと同じくチベット生まれの犬種です。顔立ちや毛並みなどがよく似ています。

ラサアプソとチベタンテリアを見分けるポイントは、大きさです。ラサアプソの体高は約22~28cmほど、体重は5~7kg。チベタンテリアよりも小さいのがラサアプソです。

チベタンテリアの迎え方

一度家族に迎えたら、子犬から老犬になっても大切に、命に責任を持ちましょう。

白髪も生えれば、病気にもかかるかもしれません。お金がかかるのは家族に迎える時だけではないことを踏まえ、もう一度考えた上で迎えることを検討してください。

保護犬から迎える

保護犬猫マッチングサイトのOMUSUBI

保護され、里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。

ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」も、ぜひ覗いてみてください。

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ブリーダーから迎える

好きな毛色や、血統など気にするのであれば、信頼できるブリーダーから迎えるという方法もあります。

実際に見学に行き、どんな環境で飼育されているのかを確認することも必要ですが、飼う上でのアドバイスも直接聞くことができます。

ペットショップから迎える

大手のペットショップでは、インターネットで扱いのある犬種を調べることができます。

珍しい犬種や人気の犬種などは、ホームページに掲載される前に店頭からいなくなってしまうこともあるので、電話で問い合わせてみるのがよいかもしれません。

幸福を呼ぶ犬チベタンテリアとハッピーな毎日を!

チベット僧たちから神聖な犬として扱われていたチベタンテリア。

彼らと一緒の暮らしは、とてもハッピーで楽しいものになりそうですね。


参考文献