
【特集:丁寧な暮らし】いま、リネンを選ぶ理由
桜が散り、GWが終わり、気づけば5月も後半。日中の気温も長袖では暑い日も増えましたね。そして、いよいよ梅雨が近づいて来ました。ジメジメとした梅雨、この時期はあまり得意ではないという方も少なくないのではないでしょうか。そんな梅雨でも快適に過ごせるよう、今回はさまざまな洋服の素材の中から「リネン」をピックアップしてみました♪
少し手がかかるけど、おすすめしたい素材
暑くなるとどうしても洋服を選ぶ基準が、「お洗濯が楽」だとか「吸水性がよく、なおかつすぐ乾く」だとか、機能性を無意識のうちに考えてしまいませんか?お手入れが楽なコットンのTシャツを毎日の様に着回している方も珍しくありません。
ですが、ここはあえてリネンを選んでみませんか? リネンといえば涼しいけどシワになりやすい、なんて話を耳にしたことがあるかもしれません。でも実はこの季節だからこそ、リネンを選ぶことで快適な生活が送れるのです。
そこで、まずはリネンとは何かご紹介します。
リネンとは?

風合いは綿にも似ているリネンですが、リネン独特の光沢感があり、よりしなやかなのが特徴です。「リンネル」とも呼ばれ、涼やかな見た目や、洗いざらしでもナチュラルな雰囲気が人気の理由です。
リネンには発散性や通気性があり、水に濡れてもすぐ乾いてくれます。また、汗をかいても張り付かず、さらっと快適さが続くのは、リネンの吸水性のおかげです。
リネンは綿のおよそ4倍の吸水性があると言われています。汗をよくかく夏の洋服にはもちろん、シーツやハンカチなどでもその効果をよく発揮してくれます。

ただ、リネンはぐちゃぐちゃなまま置いておくと、形状が変化してシワがついてしまいます。特に洗濯して濡れたあとが要注意。置きっぱなしにしてしまうとすぐにシワシワになってしまうのはもちろん、脱水のしすぎもシワの原因になります。
いろいろと説明しましたが一番の魅力は、きちんとお手入れすれば10年後がいちばん美しいと言われていること。使い込むことで、さらにやわらかさと光沢感が増します。
自分でお洗濯やお手入れができて、ずっと愛用できるリネンは、少しずつ変化する質感や表情を追っていくのも楽しみのひとつです。
リネンのお手入れ方法

リネンはほとんどが洗濯機で洗うことができる素材で、その普段使いのしやすさも私がリネンをおすすめする理由のひとつです。
※リネン生地のアイテムでも、繊細な縫製のものや装飾つきのもの、リネン以外の素材を一緒に使ったものだと洗濯機で洗えない場合もあります。
お手入れのポイントは以下の通りです。
- ネットに入れて水またはぬるま湯で洗う
- 洗剤が残らないよう十分にすすぐ
- 脱水時間は短めに
- 乾燥機にかけない
洗剤
リネンを洗う際は、「中性洗剤」を使います。中性洗剤はアルカリ性洗剤に比べて、洗うときに素材にダメージが少なく、色落ちや風合いを保ってくれるので、リネンの特徴に適した洗剤です。
水の温度
リネンは温度が高いと縮みやすいため、洗うときとすすぐときは水またはぬるま湯で洗うのがおすすめです。リネン素材の脱水
リネンにシワがつく一番の原因が「脱水」。脱水しすぎるとシワの原因につながるため、脱水しないか短時間の脱水に留めます。リネンはもともと速乾性に優れている素材なので、風通しの良い日陰で干しておくだけでもすぐに乾きます。また、リネンは太陽の光に弱く、直射日光に当てたまま干してしまうと色褪せや日に焼けて色が変化してしまうことがあるので注意しましょう。

アイロンがけ
リネンは完全に乾いてしまうとシワが定着してしまい、シワが取れにくくなります。アイロンをかけたい場合は乾ききる前にアイロンがけをするのがコツ。シワが強い場合はさらに上から霧吹きで水分を与えて湿らせながら高めの温度設定でアイロンをすることで、アイロンがけが楽になります。もちろん、リネンそのままの風合いがお好きな方はノーアイロンでも問題ありません。