引っ越しで置き去りにされた猫/脱走癖があった本当の理由 保護犬猫を迎えた家族たちの話

引っ越しで置き去りにされた猫/脱走癖があった本当の理由 保護犬猫を迎えた家族たちの話

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シリーズ「#OMUSUBIさとおや部」では、実際に保護犬・保護猫を迎えた飼い主さんたちから、迎えた当初の話や現在の様子をお聞きして紹介します。

保護犬・保護猫を迎えて幸せに暮らしている飼い主の皆さんは、ぜひハッシュタグ「#OMUSUBIさとおや部」で幸せな様子を教えてください。

犬や猫を飼いたいと思っている方は、この記事やハッシュタグが付いた投稿を参考にして、保護犬・保護猫を迎える選択肢を検討してみてください。姉妹サイト「OMUSUBI」に運命の子がいるかもしれません。週末はいろいろな場所で譲渡会が開催されていますよ♪


s.nicole2017さんとくじらちゃん&ぼたもちくん

最初に紹介するのは2匹の元保護猫たちのお話です。s.nicole2017さんから素敵な名前をもらった2匹はどのように迎えられたのでしょうか?

くじらちゃん&ぼたもちくんとの出会い
「くじら」ちゃん&「ぼたもち」くん
ぼたもち(左)とくじら

サビ猫の「くじら」は、生まれて2週間以内に同じく捨てられた兄弟猫と共に動物愛護センターで保護されていました。その後、動物保護団体が引き取り、里親を募集していました。

くじらちゃん
くじら

ブラックスモークの「ぼたもち」は、くじらとは血縁関係はありませんが、同じ保護施設で育てられ里親を募集していました。なかなか家族が決まらず7カ月になっていました。

くじらちゃん
ぼたもち

保護施設には、たくさんの保護猫が居ました。人気があるのはやはり可愛い子猫で、大きくなってきた猫を迎える方は少ないとのことでした。そのため子猫ではなく大きな猫を2匹引き取りたくて施設へ何度か通い夫と話し合い、人懐こい性格を気に入り、2匹を選びました。

くじらちゃん
保護施設で初めて会ったときのくじら

くじらちゃん
保護施設で初めて会ったときのぼたもち

名前は、くじらが特徴的なたっぷりしたおヒゲがあることから、ヒゲクジラ→くじら。ぼたもちは、「黒猫?いや毛の内側は白い。一体何猫? 少し模様も見えるし、黒っぽい猫だなあ~、春に生まれてるし……」で、ぼたもちになりました。毛がホコリみたいなところも大好きです。
迎えたばかりの頃
「くじら」ちゃん&「ぼたもち」くん
迎えた初日の様子

2匹は2017年10月に生後6カ月頃に同じタイミングで引き取りましたが、保護施設でたくさんの猫と人と触れ合う機会が多かったため、全く動じず、あっという間に家に馴染みました。

「くじら」ちゃん&「ぼたもち」くん
今では……?
「くじら」ちゃん&「ぼたもち」くん

保護施設ではたくさんの猫に遠慮をしておもちゃ遊びにも反応が鈍かったくじらとぼたもちですが、我が家に来てからはワガママし放題で、「遊んで」としつこく絡んでくるほどとっても甘えん坊です。

今は2歳ですが、知らないお客さんにもしっぽピーンでお出迎えをします。2匹は毎日お気に入りのベッドでお昼寝をし、時には一緒に取っ組み合って遊んだり、大好きなおやつをオネダリして食べたりと自由気ままに生活しています。

「くじら」ちゃん&「ぼたもち」くん
保護猫も子猫のほうが人気になってしまうのは仕方ないことですが、子猫の時期はあっという間に過ぎてしまうもの。性格もまだまだわからない時期です。譲渡会ではいろいろな子に会えますので、ぜひ子猫に絞らず運命の子がいないか探してみてください。

くじらちゃんとぼたもちくんの暮らしが気になる方は、s.nicole2017さんのInstagramでご覧ください♪

mano_akikoさんと小次郎くん

次に紹介するのは元保護犬の小次郎くんと暮らすmano_akikoさんのお話です。小次郎くんは姉妹サイト「OMUSUBI」の登録団体でもある「HappyLabs」さんから迎えられた子でした。

小次郎くんとの出会い 小次郎はラブラドールとゴールデンレトリーバーのミックスで現在5歳です。2歳4カ月の頃、飼い主自身による動物愛護センターへの持ち込みで保護に至りました。その後、動物保護団体の「HappyLabs」さんが引き取って里親募集をされていました。

小次郎くん
保護団体さんに保護された頃

我が家の先代はペットショップで迎えた黒ラブでしたが、次の子を迎える際は保護犬をとずっと考えていました。小次郎の紹介文には、「脱走癖があり、通常のバリケーンやワイヤー製のケージでは一切留守番できません。いずれも使用不可能なほどに破壊し脱走、部屋に出た後は粗相をし、カーテンやソファもビリビリ……放棄に至ったのも外への脱走が原因」と散々な内容でしたが、なぜか心惹かれました。

小次郎くん
預かりさんのもとで脱走をはかり、鼻が傷だらけ
迎えたばかりの頃 私たちにとっては未知の保護犬ということで、迎える直前は正直不安もありましたが、実際迎えてみると心配は無用でした。

小次郎くん
知らない家に連れてこられて悲しげな目でした

うちにきて数時間後には新しい家はここなのだと悟った様子で、一生懸命に甘える姿が切なく感じました。

小次郎くん
一生懸命甘えていました

我が家の鉄製サークルは補強を施したので、脱走する事はありませんでした。ただ、しばらく暮らしてみてわかったことは、分離不安の余り飼い主を探して脱走していただけということ。

小次郎くん
外で待つ練習

人がいるときは一切イタズラもせず、素直でとても穏やか。周りからは、「なんでこの子が……」と言われるような、とてもいい子でした。

小次郎くん
少し慣れてきたので友達とラン。笑顔が増えてきました
今では……? 我が家に来て早くも3年がたち、留守番はいまだ上手くできずに遠吠えしたりもしますが、できる時間帯も少しずつ増えてきました。長い留守番の際には日帰りでトレーナーさん宅に預けることもありますが、基本的にはどこでも一緒。共にお出かけします。

小次郎くん

小次郎と暮らしたおかげで犬と一緒だからこそ見れた景色がたくさんあってマイナスと思っていた部分が逆にそうではありませんでした。家では個性的な寝姿で私たちを毎日笑顔にしてくれています。

小次郎くん
寂しがり屋の小次郎くん。それを理解して愛情を注いでくれる家族に出会えて、みんな幸せになっているようですね。小次郎くんの旅の続きが気になる方は、mano_akikoさんのInstagramでご覧ください♪

snowylabさんとまんぷくくん

最後に紹介するのは、引っ越しの際に置き去りにされるという悲しい過去を持つ元保護猫のまんぷくくんとsnowylabさんのお話です。先住犬のトイプードル「そら」とは仲良しになれたのでしょうか?

まんぷくくんとの出会い
まんぷくくん
まんぷく

まんぷくは、東京都東久留米市を中心に、猫の里親探し・保護活動を行っているボランティア団体「HAS」(Home Animal Society)よりお迎えしました。

2018年の猛暑の8月、マンションの1室で12匹の猫が引越しの際に置き去りされ、閉じ込められていたため、HASのスタッフの方たちがレスキューに入りました。HASのInstagramでレスキューの様子を毎日チェックしていました。

その様子を見ていると、置き去りにされた12匹の猫たちがとっても懐こくて、明るくて素直で可愛い子ばかりでした。「こんな過酷な環境を生き抜いてきたのにこんなに明るいなんて凄い!」と私の心を鷲掴みにしました。

我が家には先住犬のトイプードルの「そら」がいたので仲良くできるのか、我が家でお迎えして本当に幸せにできるか何回も家族会議をしました。夫はやや反対だったのですが、いざ家族全員で譲渡会に行くと12匹の猫が可愛くて家族全員メロメロでした。

迎えたばかりの頃
まんぷくくん
保護した直後のまんぷく

ぶち猫のまんぷくは、ビビリで臆病だけど甘えん坊の男の子。譲渡会で一番先住犬と仲良くやれそうな、優等生タイプの子を選んだつもりでしたが、これが泣けるくらい仲良くできなくて(笑)。

小学生の娘とはお迎え初日からスリスリゴロゴロとても懐いたのですが、私たち夫婦と、特に犬には敵意むき出しでした。「シャーシャー」言うのは当たり前。私はよく引っ掻かれて猫パンチされて心が折れることもしばしばでした。

まんぷくくん
そらとまんぷく

結局、ケージが置いてあるリビングから出るのに3カ月かかりました。廊下を歩いているまんぷくを見たときは、感動して写真を撮りまくりました。

まんぷくくん

ビビリな性格で抱っこなどは大嫌いなので、「まんぷくが甘えたいときに甘えさせる」というのを根気よく家族で続けていると、徐々に家族全員と打ち解けて甘えてくるようになりました。
今では……?
まんぷくくん

先住犬のそらとは、いまだに仲良しではありませんが、適度な距離を保ちつつ、ほど良い距離感の関係を2匹で作っている最中な気がします。

現在も相変わらず抱っこは好きではありませんが、寝室で私に毎晩くっついて寝たり、夫が晩酌をしていると隣の椅子に飛び乗ってきて「撫でてー!」と甘えてきたり、娘が学校へ行こうとすると「行かないでー!!」と玄関まで走ってきたり。甘ったれな性格がより強く出てきている気がします。

まんぷくくん

先住犬のそらとも相変わらず喧嘩ばかりですが、顔を近づけて止まっている姿が見られるなど、まずまず良くやってくれています。この調子で、もっともっと心を開いてくれたら嬉しいなと思います。

まんぷくくん
少しずつ家族みんなに心を開いてきたまんぷくくん。そらくんともっともっと仲良くなれる日が楽しみですね! 気になる方はsnowylabさんのInstagramでご覧ください♪

保護犬・保護猫から飼うという選択肢

ペットショップで運命の子に出会ってしまった方や、憧れの犬種や猫種をブリーダーさんからなど、迎え方はそれぞれですが、一番大事なのは、1匹1匹に愛情を注いで大切に育てるということです。でも、もしこれからペットを飼おうと思っているなら、ぜひ保護犬・保護猫から飼うという選択肢を考えてみてくださいね♪