大分県が18年度完成予定の動物愛護センター基本構想を公表 返還・譲渡率は全国38位

大分県が18年度完成予定の動物愛護センター基本構想を公表 返還・譲渡率は全国38位

大分県は2018年度中の完成を目指す「おおいた動物愛護センター(仮称)」の基本構想を公表し、10月28日(金)まで県民の意見を募集しています。県は今後の計画策定の際に活用するとともに、意見に対する考えも公表するとしています。

おおいた動物愛護センター(仮称)基本構想(案)」の募集要項
おおいた動物愛護センター(仮称)基本構想(案)」に対する県民意見の募集

大分県は大分市と共同で新たな動物愛護施設を建設する予定です。2018年度の完成を目指しており、最大で犬56匹、猫100匹を収容(※)できる保護棟のほか、治療・トリミングができる設備も計画しています。殺処分を目的とした設備は作らないとしています。
※犬は観察室の収容20、隔離室の収容6、譲渡犬飼養室の収容30匹。猫は観察室の収容40、子猫室の収容20、譲渡猫飼養室の収容30、猫モデル室の収容10匹。過去5年間の引き取り、捕獲数と平均飼養期間から想定。

大分県動物管理所の現状と課題


大分県は2015年度の犬猫殺処分率が全国11位の78.58%で、殺処分数は2627匹です。返還・譲渡率は38位の21.42%で、譲渡が進んでいるとは言えない状況です(※)。

同県は1974年に犬の収容・処分施設として大分市小野鶴に大分県犬管理所を設置。その後、動物愛護普及啓発用の管理棟を増設して大分県動物管理所と名称を変更し、1994年度から子犬の譲渡会を始めました。現在は大分市が委託運営し、2012年度から子猫の譲渡会も始めています。なお、各保健所でも犬猫の譲渡が行われています。
子犬・子猫の譲渡会情報のページ
子犬・子猫の譲渡会

動物管理所の課題としては、個別飼養の設備や空調設備といったアニマル・ウェルフェアに配慮された設備が無いこと、来場者用の駐車場が狭いことや施設が建設から約30年経過して老朽化していることが挙げられています。また保健所も個別飼養の設備や老朽化が課題となっています。
県民からも、毎年、動物愛護週間中に開催しているイベントのアンケート調査で90%以上が「動物愛護拠点施設整備が必要」と回答しており、県知事が任命する動物愛護推進員(2015度は90人)からも、「動物に興味がない人や嫌いな人向けのイベントを開催する」「処分されている動物の存在を隠さない」といった意見が出ています。


新たな動物愛護センターの基本的な考え


大分県は、「おおいた動物愛護センター(仮称)」の基本的な考え方として、以下の三つを掲げています。
  • 「人と動物が愛情豊かに安心して暮らせる社会」の実現に寄与する施設
  • 誰もが利用できる施設
  • 動物ボランティア等との協働で進める施設

おおいた動物愛護センター(仮称)基本構想(案)の概要の資料
おおいた動物愛護センター(仮称)基本構想(案)の概要

検討されている設備としては、適正な飼養管理や返還・譲渡をするための設備、動物愛護の普及啓発を行うための各設備、ドッグラン、トリミング室など、他の自治体の既存・建設予定の動物愛護センターで一般的なもののほか、以下のような特徴が見られます。

殺処分しない


新たな施設では殺処分や焼却のための設備を設けない方針です。これは「動物愛護施策を推進することで殺処分頭数の減少を図ることを目標としている」ためで、「動物愛護センターに多額の予算をかけて殺処分施設、焼却施設 を新設することは見送る」と説明しています。

同行避難できる


災害発生時には被災動物の避難救護活動の拠点として位置付け、放浪動物の保護を行うとともに、飼い主とペットが同行避難できる場所にもする計画です。

不適正な飼養者を指導


県民から相談のあった不適正な動物飼養者に対し、積極的な立ち入り調査を行い、指導面談室で指導を行うとしています。

県民の期待に応える施設を目指す


大分県は「おおいた動物愛護センター(仮称)」が「動物愛護活動の拠点となる施設となることから、関係者及び県民の期待も大きなものとなっている」として、2018年度の完成を目指しています。
基本構想に対する県民からの意見は9月29日から10月28日(金)まで郵送、FAX、メールで受け付けており、公表はされませんが住所・氏名の記載が必須となっています。
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