消防士が救った小さな命 心肺停止の犬に“口から鼻”の人工呼吸

消防士が救った小さな命 心肺停止の犬に“口から鼻”の人工呼吸

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アメリカのアパート火災で起きた奇跡が世界中で話題になっています。消防士が心肺停止状態だった小さな犬の命を懸命な救助活動で救ったのです。何とか助けようと消防士が犬の鼻に人工呼吸を施す様子を、偶然にも車で通り掛かった写真家のビリー・フェルナンドさんが撮影しました。

消防士が犬の鼻に人工呼吸を施す様子

カリフォルニア州サンタモニカで3月21日(火)夕方、アパート火災が発生しました。消防隊が現場に到着すると、アパートの住人クリスタル・ラミランデさんから、家の中に10歳の愛犬「ナルー」(ビションフリーゼシーズーのミックス)が残ったままだと伝えられました。消防隊は10分ほどで火を消すことに成功しましたが、発見したナルーは、熱と煙によって心肺停止状態だったのです。

消防士のアンドリュー・クラインさんは急いでナルーを外に連れ出すと、心肺蘇生を始めました。数回、自らの口でナルーの鼻に人工呼吸を施し、サンタモニカ消防署で標準装備になっているペット用の酸素マスクを使用して心肺蘇生を続けました。

消防士が犬を救助し見守る様子 消防士が犬を救助し酸素ボンベを装着している様子

飼い主のラミランデさんが泣きながら心配する中、消防士のクラインさんは諦めていませんでした。20分後、ナルーは自力で呼吸を始め、意識も回復。次第に動けるにようなったのです。その後ナルーは動物病院に移され、無事に回復しています。写真家のフェルナンドさんは、大仕事を成し遂げた消防士に「畏敬の念を抱かずにはいられない」とコメントしています。

飼い主が涙し、消防士が懸命に犬を救助する様子 飼い主が愛犬を抱きかかえる様子