犬のためにエアコン(クーラー)はつけっぱなしがいい?適正温度や注意点などを解説

犬のためにエアコン(クーラー)はつけっぱなしがいい?適正温度や注意点などを解説

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犬の熱中症の多くは外ではなく室内で起こっています。室内犬の夏の熱中症や暑さ対策に欠かせないエアコン(クーラー)ですが「つけっぱなしにしておけば大丈夫」と安心していませんか?あまりにも低い温度で設定すると、下痢や嘔吐などの症状を呈すクーラー病になる恐れも。今回は、犬にとっての適温や効率的なクーラーの使い方、いつからエアコンをつけるべきなのかなどを解説します。

愛犬のためのエアコン(クーラー)の使用時期や適正温度

舌を出して暑そうな犬

エアコン(クーラー)の使用時期

最近は5月であっても夏日になることがあり、明確に「いつからクーラーをつけるべき」とは断言できませんが、冷却グッズなどで犬が快適に過ごせているうちは必要ないでしょう。

うっかり暑さ対策をせず、お留守番をさせることがないように、天気予報を確認し、必要なら冷却グッズやクーラーなどで快適な環境を整えることをおすすめします。

犬は湿度にも弱いため「冷房はまだいらない」という段階でも、除湿をしっかりしてあげると、快適に過ごすことができます

犬にとってのエアコン(クーラー)の適正温度

一般的に犬は気温22℃、湿度60%を超えると熱中症になる可能性が高くなるといわれています。

外気温との差がありすぎても夏バテなどの原因になるため、クーラーの設定温度(室温)は25〜27℃目安がオススメです。

\One Point!/
あまりにも低い温度に設定すると、犬もクーラー病(気温変化により自律神経が乱れ、体調を崩す状態)になる恐れがあります。

快適と感じる気温は犬種によって異なるため、愛犬が「パンティング(浅くハッハッと呼吸をすること)」などをせず、気持ちよさそうにお昼寝できるくらいが快適というサインです。

気になるエアコン(クーラー)について犬の飼い主さんアンケート

2023年5月、ペトコト公式Instagramにて、犬の飼い主さんを対象に、エアコン(クーラー)についてアンケートを実施しました。

エアコン(クーラー)をつける基準は?

犬のクーラーアンケート

クーラーをつけるタイミングは半数の飼い主さんが「室温が一定以上になったら」と回答しました。

室温の基準は25〜27℃前後を目安にすることをおすすめしますが、愛犬が暑がっていないか、反対に寒がってないか確認しつつ調整しましょう。

その他の回答として「愛犬が暑がっていたら」が3割、「自分が暑いと思ったら」が2割ほどを占め、クーラーをつけるタイミングは地域によってもバラつきがありそうです。

愛犬を留守番させるときにクーラーはつける?

犬のクーラーアンケート

愛犬を留守番させるときは9割弱の飼い主さんが「クーラーをつけっぱなしにする」と回答しました。

自分が見てあげられていないときだからこそ、多くの飼い主さんが温度を設定してつけっぱなしを選んでいるものと考えられます。

犬のためにエアコン(クーラー)はつけっぱしがいい?

飼い主を見上げる犬

最近はクーラーの性能も上がり「つけっぱなしの方が料金は安くなる」という考え方が一般的になってきています。

初めは電気代の請求が気になるかもしれませんが、愛犬のために思い切って試してみるのも良いかもしれません。

気になるエアコン(クーラー)電気代の節約方法

真夏の犬がいる家庭にエアコンは必須ですが、電気代高騰により気になるエアコンの使用料。エアコンを使用しつつ、節電する方法やエネルギー効率を良くする方法を紹介します。

節電・エネルギー効率を良くする方法

  • できるだけ一つの部屋に集まる
  • 冷房使用時は冷気を逃さないようドアを閉める
  • カーテンを閉める
  • 窓の外にグリーンカーテンやすだれ、シェードをつける
  • 室外機を日陰にする
  • 室外機の周りに物をおかない
  • エアコンをこまめに付けたり消したりしない
  • 設定温度は室温に応じて適切に調節
  • エアコンはこまめにフィルター掃除をする
  • 古い家電を省エネ家電に買い換える

ペットがいる家庭向けのプランを検討する

電力自由化の動きによって、ペットの電気代に悩む飼い主さん向けに、ペットがいる家庭には割引が適用させるプランなどを発表している会社もあります。

株式会社かねだい「ペット&アクアでんき」
親指でんき「わんにゃんプラン+」
株式会社ユビニティー「ペットでんき」
株式会社グランデータ「どうぶつでんき」

犬にエアコン(クーラー)を使用する際の注意点

飼い主に甘える犬

人感センサーに注意

人感センサーは犬や猫を感知しない場合があります。

室温を管理できない留守番の際は、人感知機能は停止させ、単純に温度を設定し運転させるのがよいでしょう。

クーラー病に注意

クーラー病(冷房病)は、外気と室温の温度差によって自律神経が乱れ「食欲不振」「下痢」「嘔吐」といった症状を呈します。

子犬や小型犬、老犬の場合、気温の変化に敏感なためクーラー病にかかりやすいと考えられています。より注意深く、いつもと変わったことはないか観察しましょう。

エアコン(クーラー)だけでは危険?愛犬が留守番中の停電リスク

犬用水飲みと犬

暑さに弱い犬にとってクーラーは非常に有効ですが、それだけで安心してはいけません。

留守番時に何らかの理由により停電し、ペットが熱中症になった事例があるのです。そのため、クーラーをつけておくこと以外にも、しっかりと対策しましょう。

飲み水は数カ所に設置

留守番の際は、新鮮な飲み水を数カ所に点在させてあげると、犬もこまめに水分補給をすることができます。

飲み水は「頭数+1」台用意することをおすすめします。

ろ過装置の付いた自動給水器と併せて、停電になったときのために陶器製など電気を使わない水飲みも用意しておくと良いでしょう。

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冷却グッズも併用する

クーラーだけでなく愛犬が自分自身で体温調整ができるよう、冷却グッズを置いておくと万が一の停電のときも安心です。

扇風機やサーキュレーター

扇風機やサーキュレーターをクーラーと併用し、空気を循環させることで必要以上に室温を下げなくても済みます。

ただし、事故を防ぐため、カバーを付けたり、犬が触れない場所に設置したりして、犬にとって安全な環境を作りましょう。空気を循環させることをイメージして配置するのがポイントです。

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犬の熱中症予防にはクーラー(エアコン)が必須

\YouTubeでも解説しています/

犬は暑さに弱く、熱中症になりやすい動物です。熱中症になってしまった場合の症状と応急処置を紹介します。

犬の熱中症の症状

軽度〜中程度の症状

  • 呼吸が荒くなる
  • 流涎(よだれを流す)
  • 立ちすくみ、ボーッとしている
  • ふらつく
  • ぐったりして元気がない

重度の症状

  • 嘔吐
  • 下痢
  • チアノーゼ(歯茎が白くなり、舌や粘膜が青紫になる)
  • 痙攣
  • 失神・昏睡状態

重度の症状を呈すると、死亡に至る可能性があります。体温が40〜43℃になると非常に危険な状態です。

犬が熱中症になったときの応急処置

意識がある場合

体温が39℃になるまで流水をかけてください。氷水をあげる飼い主の方がいますが、氷水は逆効果になるため、気をつけましょう。

意識がない場合

すぐに動物病院に連れて行きましょう。その際に、可能であれば気道をふさがないように舌は外に出した状態で運んであげてください。

同時に「首」「脇の下」「股」など、太い血管がある部位にタオルなどで包んだ保冷剤をあて、冷やすようにしてください。このとき、体温が38℃以下になるほど冷やすと逆効果になるため、冷やし過ぎないように注意しましょう。

動物病院に連れていく前に、動物病院へ連絡を入れると救命率がさらに上がります。


まとめ

暑そうな犬
犬の暑さ対策にはクーラーが有効です
クーラーの設定温度は25〜27℃を目安に
停電に備え、電気を使わない冷却グッズを併用しましょう

体温調整が苦手な愛犬のために対策をしてあげられるのは飼い主さんしかいません。

クーラーと冷却グッズを活用して愛犬と夏を乗り切りましょう。