
犬にまつわることわざ26選!慣用句や英語のことわざなどの「犬」を使った言葉を紹介
ことわざには動物を例えに使ったものが多くあります。犬もことわざで使われることがよくある言葉です。今回は、犬にまつわることわざや意味、犬に関する名言や犬にまつわる英語のフレーズなどをご紹介します。いい意味の犬のことわざや、ときには無駄なこととして使われる犬の慣用句などもありますよ。
犬にまつわることわざ26選

飼い犬に手を噛まれる
信じていた人から裏切られたり、予想外の害を受けたりすること。
犬も歩けば棒に当たる
何かをしようとしている者は、思いがけない災難に遭うものだということ。反対に、思いがけない幸運に出くわす意味でも使用されます。
夫婦喧嘩は犬も食わない
夫婦喧嘩はその理由もつまらないものだったり、一時的なものであるため、わざわざ他人が間に入るほどのものではないというたとえ。
尾を振る犬は叩かれず
犬が尾を振るように、誰にでも愛嬌を振りまいて従順な人は、ひどい仕打ちなどを受けることはないということ。
煩悩の犬は追えども去らず
人の心身を悩ませ苦しめる事柄は、いくら追い払ってもつきまとって離れないもののたとえ。
犬も朋輩(ほうばい)鷹も朋輩
身分に違いはあっても、同じ主人に仕えていれば、その差など関係ないということのたとえ。
犬に論語
「馬の耳に念仏」と同じく、どんなに熱心に説いて聞かせても、無駄なことのたとえ。
狡兎死して走狗烹らる(こうとししてそうくにらる)
必要なときは重宝されて可愛がられるが、用がなくなった途端、あっさりと捨てられること。
吠ゆる犬は打たるる
よく吠える犬は、人から嫌われたり叩かれたりするということから、口うるさい者は罰を受けたり、人に避けられたりすることを意味します。
噛み合う犬は呼び難し
喧嘩をしている犬は呼び寄せにくいということから、争っている人々は話し合いや仲裁をしにくいという意味です。
米食った犬が叩かれずに糠(ぬか)食った犬が叩かれる
努力しても報われないことや、実際の功績よりも運が影響して不公平な扱いを受けることを表しています。
捨て犬に握り飯
捨てられた犬に握り飯を与えるように、恵まれない者に対して情けをかけることを意味します。
頼むと頼まれては犬も木へ登る
頼まれると自分で考えている以上のことをしてしまうこと。頼まれることに弱い人の性格を示しています。
旅の犬が尾をすぼめる
慣れない土地に行くと不安になり、控えめになることを意味します。新しい環境では人は大人しくなるという教訓です。
殿の犬には喰われ損
高い地位にある者に対して、反抗しても損をするだけということ。権力者には逆らわない方が良いという警告です。
犬の糞で敵を討つ
取るに足らないものを利用して、大きな敵を打ち負かすことのたとえ。些細なものでも使い方次第では役立つという意味です。
犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ
犬は三日飼われただけでも三年の恩を忘れないということで、恩義に厚いことのたとえです。
犬に関することわざが詰まった書籍

犬が好きな方にオススメのことわざ書籍をご紹介します。
『ワンコの主張!―イヌにまつわる111のことわざと慣用句』(ダイアプレス、94ページ)
人間と共存してきた歴史が長い犬は、その親近感ゆえ、多くのことわざや慣用句に使用されてきました。
こちらの書籍では、生活や仕事に役立つものを111語選び、思わず微笑んでしまうような可愛らしい犬の写真と共に解説しています。
『「犬は三日飼えば三年恩を忘れない」は本当か? イヌのオモシロことわざ学』(PHP研究所、228ページ)
「夫婦げんかは犬も食わない」「犬も歩けば棒にあたる」「犬猿の仲」「犬の遠ぼえ」など、なぜそのことわざに犬が使われるのか? ということに着目し、犬の生態からことわざの本当の意味をご紹介。読めば「ナルホド!」「納得!」と思わず口ずさんでしまうはずです。
『犬声人語』(ワニブックス、125ページ)
「一寸先は犬」「亀の甲より犬の功」「英雄犬を好む」など、ことわざの一文字を「犬」に変え、ほんわかしたイラストに解説を添えた書籍です。「盲導犬クイールの一生」の石黒謙吾がおもしろおかしく解説した50の「犬ことわざ」に、「犬しぐさ 犬ことば」で人気の「雲がうまれる」が犬の絵を描き下ろした、新発想のコラボBOOK!
英語にもある犬のことわざ

海外でも「犬にまつわる言葉」がたくさんあります。ここでは主に、イギリスで使用されている犬のことわざや慣用句をご紹介します。
「Raining cats and dogs」=「嵐」
強い雨が降った影響によって、屋根に登っていた動物が落下してくることからいわれるようになったそうです。
例文:
- The monsoon will be here soon – then it will rain cats and dogs.(もうすぐモンスーンがやってくるから、嵐になりそうね)
現在ではイギリスだけでなく、世界中で使用されているフレーズです。
「Top dog」=「勝者・チャンピオン」
「犬は集団生活を円滑におこなうため、一緒に住んでいる人間に順位を付けている」という話を聞いたことがある人も多いでしょう。これは、犬の祖先から受け継がれた習性だという説もあります。集団の中で最も権力を持つ犬がトップに君臨するというこの習性にちなんで、勝者や上司のことを「Top dog」と表現するようになりました。
例文:
- She is my top dog.(彼女は私の上司です)
- He was determined to be top dog at the swimming meet.(水泳大会で優勝してみせると決心していた)
「自分が1番になるんだ!」という気持ちを強く表すことができる慣用句です。とはいえ現在では「犬が人を順位付けしている」という考えは否定され、犬の行動の見方やしつけ方も変わってきています。
「dog and bone」=「電話」
通常「telephone」と表現するところ、イギリス人によっては代わりにスラングの「dog and bone」を使う場合もあるんだそう。
例文:
- I need to talk to Jackie. Get her on the dog and bone for me would you?(ジャッキーと話がしたいのですが、代わっていただけませんか?)
ちなみに、オーストラリアは昔イギリスの植民地であったため「発音」「スラング」が似通っている部分が色濃く残っており、オーストラリアでも「dog and bone」は使用されています。
犬にまつわる慣用句

慣用句では言葉そのものが持つ意味ではなく、2語以上の単語を組み合わせることで「元の言葉とは違う意味」を表します。
「ことわざ」「慣用句」「故事」はしばしば混合されてしまうこともありますが、3つの違いをしっかりと理解した上で言葉に目を向けてみると、また違った一面が見えてくるかもしれません。
犬の遠吠(とおぼ)え
臆病者が陰で威張ったり、他人を非難したりすること。
犬も食わない
なんでも食べる犬でさえ食わないということは、誰も好まず取り合いもしないということ。
犬と猿
仲が悪い間柄のたとえ。
犬猿の仲
非常に仲が悪いことのたとえとして使用されます。
犬の川端歩き
どんなに歩きまわっても何の収穫もないこと。また、お金を持たずに店頭をぶらつき歩くことのたとえとしても使用されています。
犬の糞(くそ)
汚いものや軽蔑すべきもの、または数多くあるものなどをいうたとえ。
犬は人に付き猫は家に付く
犬と猫の性情を言い表したもので、犬は家人になつき、猫は人よりも家の建物・場所になじむということ。
犬死に(いぬじに)
何の役にも立たない、無駄な死に方のたとえ。
負け犬の遠吠え
人前ではできない割に、陰では威張ったり悪口を言ったりする人のたとえ。
犬猿も啻(ただ)ならず
仲が悪いといわれる犬と猿よりも、さらに仲が悪い場合に使用されます。
犬にまつわる故事

特に中国の古典に書かれている逸話のうち、「故事成語」や「故事成句」として、現在の日常会話や文章で多様されているもののことを指します。
一犬虚に吠ゆれば万犬実を伝う(いっけんきょをほゆればばんけんじつをつたう)
一人がでたらめを言うと、多くの人々がそれを真実として伝えてしまうものだというたとえ。一犬影に吠ゆれば百犬声に吠ゆ。一犬形に吠ゆれば百犬声に吠ゆ。
犬馬の心(けんばのこころ)
主君のために忠義を尽くし、恩に報いる心。
犬馬の養い(けんばのやしない)
父母を養うのにただ衣食を与えるだけで、敬意を払わないことのたとえ。
犬馬の労(けんばのろう)
自分のためではなく、主君や他人のために全力を尽くして働くこと。
暗がりの犬の糞(くそ)
自分の失敗を他人が気づかないのを幸いにして隠すこと。
鶏犬相聞こゆ(けいけんあいきこゆ)
ニワトリや犬の鳴き声が所々に聞こえるという意から、村里が近くにあること。
犬牙相制(けんがそうせい)
二国の境界を犬の牙が噛み合うように入りくませて、互いに牽制させること。
陶犬瓦鶏(とうけん がけい)
外観が優れているばかりで、役に立たないこと。
驢鳴犬吠(ろめい けんばい)
つまらない文章のたとえ。
蜀犬日に吠ゆ(しょっけんひにほゆ)
無知のため、当たり前のことでも怪しいと思うこと。
喪家の狗(そうかのいぬ)
喪中の家で悲しみのために餌を与えられず、元気をなくした飼い犬のことや、宿無しの犬・やつれて元気のない人にも使用されます。
虎を画きて狗に類す(とらをえがきていぬにるいす)
能力のない者が優れた人の真似をし、かえってぶざまな結果になること。
羊頭を掲げて狗肉を売る(ようとうをかかげてくにくをうる)
見かけと実質とが一致しないこと。
犬兎の争い
比喩表現として使われます。犬とウサギが争うように、実力に差がある者が無益な争いをすることのたとえです。
犬にまつわる名言

ことわざや慣用句だけではなく、犬にまつわる言葉は名言としても残されています。
「犬はこの地球上で唯一、自分自身を愛する以上にあなたを愛してくれるものだ。」
アメリカの作家であるジョシュ・ビリングスの名言です。この言葉は、犬の無条件の愛をシンプルかつ力強く表現しています。犬は自分自身よりも飼い主を優先し、愛情を注ぐという普遍的な犬の性質を捉えています。
「犬の寿命は短すぎる。本当に彼らの唯一の欠点だ。」
イギリスの作家・詩人のアグネス・ターンブルの名言です。犬との短い時間を惜しむ切実な気持ちが込められています。犬との別れは飼い主にとって大きな悲しみですが、この言葉は犬への深い愛情の裏返しと言えるでしょう。
「犬は私たちの生活の全てではないが、私たちの生活を完全なものにしてくれる。」
アメリカの作家、ロジャー・A・カラスの名言です。犬は生活の中心ではないけれど、犬がいることで生活が豊かになるという、多くの飼い主が共感する感情を表しています。犬の存在が生活に彩りを与え、心を満たしてくれるという考えが込められています。
「幸せは温かい子犬。」
この言葉は、スヌーピーの漫画の中で登場するセリフです。子犬の温もりや可愛らしさから感じる幸せを、シンプルかつストレートに表現しています。
「犬は決して私を噛まない。噛むのは人間だけ。」
誰もが知っているアメリカの大女優、マリリン・モンローの名言です。人間社会の複雑さや裏切りを犬の純粋さと対比させて表現しています。犬の誠実さを信じ、人間に対して皮肉を込めた言葉と言えるでしょう。
「犬」を使った言葉はたくさんある!

大好きな犬にまつわる、奥深い日本語の世界を学んでみるのも面白いかもしれませんね!