犬猫に舐めさせるだけの口臭ケア! 飼い主も嬉しい「簡単・便利」なペロワンがすごい…!
愛犬・愛猫の口臭に気付きながら、「うちの子、口が臭いのよ〜」とあまり深刻に考えずに放置している飼い主さん、意外と多いのではないでしょうか? 犬や猫の口が臭い場合、口内環境や内臓に何らかの問題を抱えている可能性があります。例えば歯周病は放置すると歯が抜け落ちてしまうだけでなく、心臓や肺、腎臓など全身に悪影響を及ぼす危険を秘めた病気です。「なかなか歯磨きさせてくれなくて」という飼い主さんも少なくないと思いますので、今回は簡単にできるペットの口内ケアを紹介します。
目次
- 愛犬・愛猫の口臭対策できてますか?
- ペットの口腔ケア用サプリメント「Pero-One(ペロワン)」
- 社員犬コルクと社員猫リズモが実食してみた
- 「ペロワン」開発者インタビュー
- 【専門家解説】口内環境の改善で歯周病を予防
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愛犬・愛猫の口臭対策できてますか?
口内ケアの大切さはわかっていても、「嫌がって歯磨きをするのが難しい」「中途半端にしか磨けていない」という飼い主さんも多いはず。もしかしたら「動物病院に行って歯石取りをしてもらえばいい」と考える方がいるかもしれません。しかし、それは注意が必要です。「無麻酔で歯石取り」の罠
人の場合は麻酔を使わずに歯石取りをすることもありますが、痛みを感じる場合は麻酔を使うことも少なくありません。人ですら麻酔を使いますので、暴れる犬や猫を無理に押さえつければ骨折などの怪我をしたり、極度のストレスで体調を崩したりしてしまうこともあります。「無麻酔での歯石取り」を謳っている動物病院もありますが、それはあくまで目に見える部分を綺麗にするだけ。歯周ポケットと呼ばれる歯肉と歯のすき間の歯石を取ることは非常に困難です。ただ、シニアの犬や猫など全身麻酔を使うことが難しい場合は、できる限りの処置として無麻酔での歯石取りが行われることもあります。歯石取りの費用は?
無麻酔での歯石取りは、1回数千円で行われますが、全身麻酔での歯石取りは事前検査も含めて3万円〜5万円の費用がかかるのが一般的です。歯周病治療の一環でなければ保険も適用されませんので、「家で難しいから定期的に動物病院に通って歯石取りをしてもらえばいい」というのはあまり現実的ではないのです。ペット用サプリメントで手軽に口内ケア
そこで毎日の口内ケアとして注目されるようになってきたのが「ペット用のサプリメント」です。ペット用のサプリメント市場は毎年成長を続けており、アメリカでは600億円規模になっています。市場拡大の要因として、ペットの家族化による健康意識の高まりもありますが、製品自体の質が上がったことも一因となっています。実は、これまでペットのサプリメントは「人向けのものをベースに、容量を変えただけ」ということが少なくありませんでした。しかし、人と動物では嗜好が違えば用途も異なります。ペットの健康を真剣に考える飼い主さんはそのことに気付き、ペット専用のサプリメントに注目が集まっているのです。
ペットの口腔ケア用サプリメント「Pero-One(ペロワン)」
そして2017年2月1日、動物医療事業を手掛ける(株)メニワンより、ペットの口腔ケア用サプリメント「Pero-One(ペロワン)」が発売されました。価格は3200円(税別)で、1日2回の使用で30日分となっています。なおメニワンは、コンタクトレンズを使用している方ならおなじみのメニコンのグループ会社です。「ペロワン」販売ページ
ペロワンは、犬猫の口腔内環境を整えることを目的として、主に三つの成分が配合されています。
- 歯周病菌の毒素を中和する「γ-リベチン」を含む「グロビゲンPG」
- 免疫力を高めるといわれている「乳酸菌(KT-11)」
- 生体防御作用があるといわれている「ラクトフェリン」
一番の特徴は、「粘度の高いゲル状」ということ。サプリメントと言えば錠剤や粉末が一般的ですが、口内ケアのためにはできる限り長く口に残ってほしいですよね。そのため、これまで液体状のサプリメントも存在していましたが、浸透しにくかったり、「一度だけペロッとなめて見向きもしない」という課題がありました。
では、ただの液体状ではなく、ゲル状であることを特徴とするペロワンは、実用的なサプリメントと言えるのでしょうか。これはもう、実際にペットに聞いてみるのが一番です。そこで、シロップの「社員犬コルク」と、「社員猫リズモ」に試食してもらいました。
社員犬コルクと社員猫リズモが実食してみた
ペロワンは1日2回、約2.5グラムを給餌容器などに入れてなめさせてあげるのが基本的な使い方です。まずは社員犬コルクから。「サプリメントは食いつきが良くない」というイメージとは、ほど遠い光景です。拍子抜けするほど美味しそうになめてますね。
それもそのはず。これがペロワンのこだわりの一つで、ペットの嗜好性(しこうせい:食い付きの良さ)を考えて作られているからこその光景なのです。高い嗜好性の秘密は「甘み」で、試しになめてみるとはちみつのような自然な甘みが口に広がります。ちなみにサラッと「試しになめてみると」と書きましたが、ペットが食べるものですから、人が食べても大丈夫。なめてみると甘みが感じられると思います(※人向けのものではないので「試しになめるだけ」にしてください)。
でも、いくら嗜好性が高いと言ってもコルクの好みに合っていただけかもしれません。そこで編集部のスタッフにお願いして家の愛犬に試してもらいました。
ダックスフンド2匹が、我先にとなめています。嗜好性の高さは間違いなさそうです。では、猫ではどうでしょうか。ペロワンは、犬専用ではありませんので、猫も使用することができます。ペトこと編集長の愛猫で、社員猫のリズモに協力してもらいました。
リズモは……。においをかいだだけでプイッとどこかに行ってしまいました。猫は犬よりも嗜好性が高いので仕方ないですね。
とはなりません。あなどるなかれ、ペロワンには猫にあげるための裏技があります。その鍵となるのが、はちみつのようにトロッとした粘り気。猫の場合は、その粘性を生かして口の周りに塗ってあげるのです。
若干の無理矢理感は否めないのですが、塗った後の様子を見てみると、しっかりなめているのがわかると思います。直接なめさせたり、口の中に入れたりしなくても、口の周りに塗るだけで勝手になめてくれるのです。猫の満足感は低そうですが……。
ちなみに社員猫リズモは4歳ですが、上下4本の牙と上の前歯を残してすべての歯を抜いたばかりです。生まれつきあごが小さく歯肉炎が進行しやすかったため、ペトことでも歯の専門医としておなじみの中央アニマルクリニックの椎名先生に診てもらい抜くことになったのです。ただ、もっと早くからその問題に気付き、ペロワンをなめさせる習慣があったら……。もしかしたら抜かずに済む可能性があったかもしれないですね。
「ペロワン」開発者インタビュー
ところで、ペロワンはどんな人が開発しているのでしょうか。今回、ペロワンの開発責任者で薬剤師の近藤直毅先生にお話を伺うことができました。薬剤師 近藤直毅先生
Q. 最初に、近藤先生の経歴を教えてください。
1980年にメニコンに入社して、最初はコンタクトレンズの安全性を調べる研究や白内障患者向けの眼内レンズ(人工水晶体)の開発をしていました。そして、それが犬の白内障にも活用できるのではないかということで動物医療のプロジェクトが立ち上がり、2003年に独立してメニワンが誕生しました。その後に私もメニワンに移り、ペット用のサプリメントなど新商品開発をしてきました。Q. メニコングループではこれまで眼科に特化してきましたが、今回なぜ歯科の製品開発に取り組まれたのでしょうか。
3年前に「こういう面白い素材があるので製品化してみませんか?」とペロワンの主成分である「グロビゲン」を紹介していただいたことがきっかけでした。調べてみると歯科で活用できそうだなということで開発をスタートしました。Q. グロビゲンはどういう素材なのでしょうか。
グロビゲンは、抗体を含む卵黄の粉末です。歯周病は歯周病菌が出すプロテアーゼという酵素が歯周組織を壊すことで起きるのですが、グロビゲンは、「プロテアーゼの働きを抑制する抗体」と言えます。もしかしたら、「プロテアーゼではなく歯周病菌そのものを抑えればいいのでは?」と思われるかもしれませんが、実は「歯周病菌」という菌は存在しません。口内には何百種類の細菌がいて、そのいくつかが歯周病を引き起こす原因菌となり、それらを一般的に歯周病菌と呼んでいます。そのため、歯周病菌を抑えようとすると、一つ一つの菌に対処しなければならず、「この菌には効くけど、この菌には効かない」ということが起こってしまいます。
そこで、それらの菌が共通して出す酵素「プロテアーゼ」に注目したのです。プロテアーゼなら菌の種類に左右されません。また、歯周病菌はプロテアーゼで破壊した組織を栄養にしているので、その栄養が少なくなれば結果的に菌の活動そのものも抑えることができるわけです。
Q. グロビゲンを使った製品は既にいくつか発売されていますが、「ペロワン」はそれらとどう違うのでしょうか。
ペロワンはゲル状になっていることが一番の特徴です。先行している商品に錠剤のものがありますが、特に犬って丸飲みにしてしまいますよね。噛んだとしても、どれだけ口の中にとどまるのか疑問があります。そこで、ペロワンを開発する上では「口の中に残す」ということにこだわりました。でもゲル状のサプリメントって製造が難しいようで、いくつか工場にお願いしてみましたが断られてしまいました。最終的に、メニコンの製品(サプリメント)を製造している工場で引き受けてもらったんですが、そこはハチミツも手掛けていて、粘性の高いものを作ることに強かったようです。
Q. ペロワンを使うとどれくらい歯周病が治るのでしょうか?
ペロワンを使うことで歯周病が治るということはありません。なぜなら、ペロワンで歯周病の根本的な原因になる歯垢や歯石を取ることはできないからです。そのため、ペロワンはこれから悪くならないように良い口内環境を保つ方法として、もしくは既に歯石がある場合には、まず歯科の専門医に歯石を取ってもらって治療の補助として利用していただくのがいいかなと思います。何人か獣医師の先生に使っていただきフィードバックをもらいましたが、やはり嗜好性の高さは好評でした。ペロワンを購入していただいた飼い主さんから、「これまで薬を嫌がって飲まなかった子が、ペロワンに混ぜたら飲んでくれた」という感想も頂いています。
口臭の軽減についても高い評価を頂いており、私自身も実家で飼っているパグになめさせてみましたが美味しそうになめてくれて、口臭が軽減したのを実感できました。口臭は主に口の中にいる菌が原因となって起こるものですので、口内環境を整える製品として良いものができたと考えています。
一つ注意していただきたいことがあるのですが、グロビゲンは卵黄、ラクトフェリンは牛乳に由来するものです。卵アレルギーや牛乳アレルギーのワンちゃん・ネコちゃんは使用しないようにしてください。
Q. ペロワンは犬向けという印象がありますが、猫は使用できるのでしょうか。
猫は甘みの強いものを好みませんので、嗜好性の問題で難しいだろうと当初は猫への使用は想定していませんでした。ただ、猫は口内炎で悩む子が多くて、口内環境を整えるペロワンを利用したいという声を予想外に多く頂いたんです。そこで開発に協力していただいた獣医の先生に相談したところ、「猫の場合は口の周りに塗ればなめてくれる」とアドバイスを頂きました。現在は犬だけでなく猫向けとしても紹介しています。Q. 最後に、ペロワンの利用を考えている飼い主さんにメッセージをお願いします。
まずは口臭が気になる子に使っていただきたいです。ペロワンで口臭が軽減できればいいなと思いますし、もし変わらないようであれば歯周病が進行しているか内臓系の疾患の可能性があります。すぐに動物病院に連れて行ってあげてほしいです。そういう目安に使っていただくのもよいかと思います。お忙しいところ、ありがとうございました。
【専門家解説】口内環境の改善で歯周病を予防
ペトこと専門家ライターとして、犬の歯周病の解説記事を執筆していただいた中央アニマルクリニックの椎名院長に、歯周病とペロワンについてお話を伺いました。中央アニマルクリニック 椎名 剛院長
犬は歯の形や口の中の環境から虫歯になりにくいのですが、歯周病には非常になりやすい動物です。歯周病には段階があって、歯肉が炎症を起こした「歯肉炎」から始まり、骨が溶け出す「歯周炎」に移行します。歯周炎が進行すると完治はできなくなります。歯周炎では、多くの場合、歯周ポケット(歯と歯肉の間にできた溝)の入り口が歯石で覆われ、空気が入らなくなります。そうなると歯周病菌の中でもより悪さをする「嫌気性菌」(空気を嫌う細菌)が活発に活動できるようになり、歯周病は加速度的に進行していきます。
その際に症状として分かりやすく表れるのが「口臭」です。口臭の原因は歯周病とは限りませんが、何かしらの病気に起因していると考えていただいて間違いありません。ですから、「口臭がするから歯磨きをしなくてはいけない」と考えるのではなく、「口臭がするから原因を探り、治療しなくてはいけない」と考えなければいけません。
口臭が歯周病によるものであれば、根本的な原因は歯垢中の歯周病菌から発生する毒素や歯周病菌で障害された歯周組織となりますので、動物病院で治療する必要があります。その際、人と違って犬や猫の場合は全身麻酔をすることになります。無麻酔での歯石取りを謳う動物病院もありますが、麻酔を使わなければ表面の除去しかできませんし、犬猫にとって大きな負担になりますので、お勧めできません。
ペロワンで歯周病を治療することはできませんが、口臭軽減につながるということは、何かしらの細菌の活動を抑制できているということです。口内環境の改善は、歯周病予防にとって大切なことです。歯磨きと併用しながら利用されるとよいかと思います。
歯周病は進行すると完治できず、歯を抜くしか対処が無くなる病気です。愛犬や愛猫のためにも、早めの予防、早めの治療を心掛けてください。
「ペロワン」の使い方
ペロワンは犬もしくは猫用として、1日2回、約2.5gずつ与えてください。容器はハチミツに使われるものと似た作りをしていて、真下に向けても一気にこぼれてくることはありません(傾けて使用すると内容物が飛び出すことがあります)。ペロワンは粘度の高さが特徴ですので、保管するときも真下に向けておけば中身が少なくなってもすぐ使えます。与えた後は30分ほど飲食をさせないようにすると、より高い効果が期待できます。開封後は冷暗所に保管し、1カ月程度で使い切るようにしてください。
ペロワンの成分
歯周病菌の毒素を中和する「γ-リベチン」を含む「グロビゲンPG」
免疫力を高めるといわれている「乳酸菌(KT-11)」
生体防御作用があるといわれている「ラクトフェリン」
「ペロワン」販売ページ
提供:株式会社メニワン 掲載内容有効期限:2017年9月30日 |