【獣医師執筆】猫ははちみつを食べて大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説
甘くて香りがいいはちみつ。最近ではマヌカハニーも、健康的な食品として注目されています。そんなはちみつは、猫が食べても大丈夫です。しかし、ボツリヌス菌や歯周病には注意が必要です。今回は、はちみつの栄養素や猫に与える効果、与える際の注意点などを説明します。
前提として、猫は総合栄養食のキャットフードを食べていれば、それ以外は何も食べさせる必要はありません。そのため、あくまでおやつやトッピングとして与えるようにしましょう。
猫もはちみつを食べて大丈夫です。ただし、過剰な摂取は肥満などにつながるため、与えすぎは注意が必要です。肉食の猫は甘味を感じる味蕾(みらい)がないため、甘いから喜んで食べてるということはありません。猫は舌触りを気にする動物なので、はちみつが好きな子はねっとりした粘り気が好きな理由かもしれません。
猫にはちみつを与える場合、どんなことに気をつけたら良いのでしょうか。
初めて食べる食材を与える際は少量からスタートさせてあげましょう。アレルギーには以下の症状になる可能性が挙げられます。
上記のような症状があれば、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。一方で、アレルギーテストで陽性が出たから食べられないと思う飼い主さんも多いですが、それは間違いです。症状が出ていなければ食べさせても問題ありませんので、特定の食材を食べさせてアレルギー反応が出るか確認してみてください。
ボツリヌス菌自体は、大人でも激しい食中毒症状を引き起こす原因菌です。子猫のようにまだ消化器官が成長していない場合は注意が必要です。症状として便秘や元気消失が考えられます。はちみつは猫も大人になってから与えるようにしましょう。
はちみつに限らず、猫にとって初めての食べ物を与えるのは、摂取後はしばらく様子を見られる時にしましょう。食べさせた後に一緒にいられない場合は、その後の様子を観察することができないので、試す機会をずらした方が適当です。もし、はちみつを食べて体調を崩した場合の対処法は、早めに動物病院に連絡をすることが懸命です。その際に、どの程度、いつ食べたかをきちんと説明するようにしましょう。
昨今、健康食品の一つとして話題の「マヌカハニー」。マヌカハニーは、ニュージーランドに生息するマヌカ(学名:ギョリュウバイ)の花の蜜から作られたはちみつです。マヌカハニーには特別な殺菌成分が含まれ、大腸菌やピロリ菌の抑制や殺菌などの治療に高い効果があることが分かっています。
マヌカハニー研究の第一人者であるニュージーランド国立ワイカト大学、ピーター・モラン博士が、はちみつには含まれない「食品メチルグリオキサール」と呼ばれた非過酸化水素という殺菌成分が含まれることを発見しました。この成分が、はちみつよりも高い殺菌効果を発揮すると検証されています。それだけでなく、高い抗ウイルス性効果を持つため、歯石や歯肉炎の減少による歯周病の防止に効果的だと発表されています。
猫において、マヌカハニーの効果が執筆された論文はまだ確認できていませんが、人間と同じく、一般的なはちみつよりも整腸作用や歯周病の予防につながることが期待できるかもしれません。
薬を飲んでくれない場合ははちみつなど粘り気のあるものと一緒に与えてあげると猫は喜んで飲んでくれるかもしれません。ただし、はちみつの与えすぎは猫にとってよくありません。
最終的には愛猫の健康は飼い主さん次第です。そのため、きちんと正しい情報を理解した上で、愛猫がずっと健康で長生きできるように大切に育ててあげてくださいね。
ペトコトフーズのInstagramアカウント(@petokotofoods)では、獣医師やペット栄養管理士が出演する「食のお悩み相談会」を定期開催しています。愛猫 のごはんについて気になることがある方は、ぜひご参加ください。
猫ははちみつを食べても大丈夫
猫もはちみつを食べて大丈夫です。ただし、過剰な摂取は肥満などにつながるため、与えすぎは注意が必要です。肉食の猫は甘味を感じる味蕾(みらい)がないため、甘いから喜んで食べてるということはありません。猫は舌触りを気にする動物なので、はちみつが好きな子はねっとりした粘り気が好きな理由かもしれません。
猫が食べて大丈夫なはちみつの栄養成分
はちみつは、ミツバチが花の蜜を巣に持ち帰り、口の酸化酵素の働きで糖質(グルコース&フルクトース)に変化してできたものです。ビタミンやミネラルが豊富に含まれた天然甘味料
はちみつには、タンパク質、ビタミン、カルシウム、カリウム、鉄、ミネラルが含まれています。それらの成分は体内に吸収されやすいイオンの形ではちみつに含まれています。カロリーは抑え目
はちみつは砂糖の1/3の量でも同じ甘さがあるため、砂糖よりもカロリーは控え目です。食べ過ぎは良くありませんが、ダイエットにも効果的です。消化吸収に優れているため、疲れた時やエネルギー補給にも適しています。猫へのはちみつの与え方
はちみつをおやつとして与える場合、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。猫にはちみつ与える際の注意点
猫にはちみつを与える場合、どんなことに気をつけたら良いのでしょうか。
アレルギー
食物アレルギーには、生まれつきの体質による先天性アレルギーと、長い期間同じ食材を食べることで発症する後天性アレルギーがあります。初めて食べる食材を与える際は少量からスタートさせてあげましょう。アレルギーには以下の症状になる可能性が挙げられます。
- 下痢
- 嘔吐
- 皮膚の痒み
- 元気がない
- 目の充血
上記のような症状があれば、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。一方で、アレルギーテストで陽性が出たから食べられないと思う飼い主さんも多いですが、それは間違いです。症状が出ていなければ食べさせても問題ありませんので、特定の食材を食べさせてアレルギー反応が出るか確認してみてください。
ボツリヌス菌
人間の赤ちゃんでも話題になりましたが、はちみつに含まれやすいボツリヌス菌の「芽胞(がほう)」と呼ばれる菌の卵・種のようなものが腸の中に入ると、発育・増殖して毒素を出すことでボツリヌス症が引き起こされます。ボツリヌス菌自体は、大人でも激しい食中毒症状を引き起こす原因菌です。子猫のようにまだ消化器官が成長していない場合は注意が必要です。症状として便秘や元気消失が考えられます。はちみつは猫も大人になってから与えるようにしましょう。
はちみつに限らず、猫にとって初めての食べ物を与えるのは、摂取後はしばらく様子を見られる時にしましょう。食べさせた後に一緒にいられない場合は、その後の様子を観察することができないので、試す機会をずらした方が適当です。もし、はちみつを食べて体調を崩した場合の対処法は、早めに動物病院に連絡をすることが懸命です。その際に、どの程度、いつ食べたかをきちんと説明するようにしましょう。
※関連リンク:ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。(厚生労働省)
マヌカハニーは猫にも効果的?
昨今、健康食品の一つとして話題の「マヌカハニー」。マヌカハニーは、ニュージーランドに生息するマヌカ(学名:ギョリュウバイ)の花の蜜から作られたはちみつです。マヌカハニーには特別な殺菌成分が含まれ、大腸菌やピロリ菌の抑制や殺菌などの治療に高い効果があることが分かっています。
マヌカハニー研究の第一人者であるニュージーランド国立ワイカト大学、ピーター・モラン博士が、はちみつには含まれない「食品メチルグリオキサール」と呼ばれた非過酸化水素という殺菌成分が含まれることを発見しました。この成分が、はちみつよりも高い殺菌効果を発揮すると検証されています。それだけでなく、高い抗ウイルス性効果を持つため、歯石や歯肉炎の減少による歯周病の防止に効果的だと発表されています。
猫において、マヌカハニーの効果が執筆された論文はまだ確認できていませんが、人間と同じく、一般的なはちみつよりも整腸作用や歯周病の予防につながることが期待できるかもしれません。
猫にはちみつは積極的に与えなくて大丈夫
薬を飲んでくれない場合ははちみつなど粘り気のあるものと一緒に与えてあげると猫は喜んで飲んでくれるかもしれません。ただし、はちみつの与えすぎは猫にとってよくありません。
最終的には愛猫の健康は飼い主さん次第です。そのため、きちんと正しい情報を理解した上で、愛猫がずっと健康で長生きできるように大切に育ててあげてくださいね。
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ペトコトフーズのInstagramアカウント(@petokotofoods)では、獣医師やペット栄養管理士が出演する「食のお悩み相談会」を定期開催しています。愛猫 のごはんについて気になることがある方は、ぜひご参加ください。
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