猫はキャベツを食べても大丈夫!栄養や生で食べる場合など注意点を解説

猫はキャベツを食べても大丈夫!栄養や生で食べる場合など注意点を解説

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トンカツのお供でもおなじみキャベツ。愛猫と楽しみたい方もたくさんいますよね。水分が豊富で葉がとても柔らかい春キャベツに葉がぎっしりと詰まった冬キャベツ。一年中おいしく食べることのできる野菜の一つなので、食卓に上がる機会も多いと思います。猫はキャベツを食べても大丈夫です。今回はキャベツに含まれている栄養素やおすすめの調理方法等を紹介します。

猫はキャベツを食べても大丈夫

キャベツ

キャベツは胃腸薬でおなじみのキャベジンが豊富な野菜です。その他にも水溶性ビタミンの一種の葉酸やビタミンC、ビタミンK、食物繊維などを含んでいます。

キャベジンは胃酸の量を調節し、過剰な分泌を抑えることで胃酸過多によるトラブルを防ぎ、胃の健康を保つことができます。キャベジンはキャベツから発見された成分なのでこの名前がつけられました。葉酸は体の細胞の生まれ変わりや成長をサポートするという大切な役割を持ったビタミンの一種です。

キャベツにはビタミンCがたくさん含まれています。ビタミンCは、アスコルビン酸とも呼ばれ、生体内の異物解毒や免疫機能を促進します。

ビタミンKは出血した際に血液を固めて止血したり、骨にあるタンパク質を活性化したりして丈夫な骨を形成する働きをします。食物繊維は消化されないため、お通じを良くするのに効果的です。ただし、下痢をしていたり消化能力が弱っている場合に摂取すると逆効果です。

キャベツは食物繊維が豊富な野菜というイメージがあると思いますが、実は特別多い野菜というわけではありません。芽キャベツには一般的なキャベツの2倍以上の食物繊維が含まれていますので、下痢気味のネコちゃんにはあげないようにしましょう。

猫にキャベツは食べ過ぎに要注意!甲状腺腫瘍の恐れも

猫

猫はキャベツを食べても大丈夫ですが、与え方には注意が必要です。

キャベツには、尿路結石をつくってしまう可能性のあるシュウ酸や甲状腺機能低下症になってしまう恐れのあるゴイトロゲンを含んでいます。長期的、また大量に与えることは避けましょう。

シュウ酸

キャベツにはシュウ酸が豊富に含まれています。シュウ酸は体内でカルシウムと結びつきシュウ酸カルシウムとなります。

やがてそれが結晶化すると腎臓、尿管、膀胱、尿道の中に結石となってしまいます。結晶が尿管や尿道につまってしまうと、排尿ができないために腎臓機能が停止をし、最終的に腎不全になってしまいます。

ゴイトロゲン

キャベツや大根、ブロッコリー等のアブラナ科に属している野菜にはゴイトロゲンという成分が含まれています。

ゴイトロゲンは、体内において甲状腺ホルモンをつくるために必要なヨウ素の吸収を阻害してしまうといわれています。代謝の調節を司る働きがある甲状腺ホルモンは、ゴイトロゲンを過剰に摂取してしまうと、甲状腺機能低下症という病気になってしまう恐れがあります。

キャベツの大量摂取によって犬の甲状腺の機能が低下したという臨床報告は見受けられませんが、元々甲状腺に疾患のある猫は念のため注意しましょう。

調理方法や部位で変わるキャベツの栄養

キャベツ

生のキャベツ

生のキャベツは加熱等により栄養価が失われていないため、とても健康的です。ただし生野菜は消化されにくいので、細かく切ってあげるとよいでしょう。

茹でたキャベツ

キャベツは水溶性ビタミンをたくさん含んでいます。そのため、加熱してしまうとキャベツに含まれているビタミンのほとんどを失っていまいます。キャベツは短時間で加熱することをおすすめします。

キャベツの葉

キャベツの葉は猫が食べても大丈夫です。ただし、前述したシュウ酸はキャベツの内葉より外葉に含まれています。外葉は農薬がかかっている恐れもあるため、できるだけ内葉をあげましょう。

キャベツの芯

芯は根の一部なので、土から吸い上げた農薬が凝縮されやすい場所です。加熱しても完全に農薬が除去できるわけではないので、猫にキャベツの芯はあげないようにしましょう。

猫にキャベツの与え過ぎは尿路結石の危険も

キャベツ

猫はキャベツを食べても大丈夫です。ですが、前述した通りキャベツには尿路結石をつくってしまう可能性のあるシュウ酸や甲状腺機能低下症になってしまう恐れのあるゴイトロゲンを含んでいます。

少量を与える分には問題ありませんが、積極的に与える必要性もありません。猫は基本的に総合栄養食を食べていれば健康的に過ごせます。人間が普段食べている食材でも、猫が食べてはいけないものも多数存在します。

キャベツに限らず「この食べ物を猫は食べていいのかな?」と疑問に思った場合は、すぐに調べるようにしましょう。