猫がイタズラをやめない理由はなぜ?原因やイタズラをやめさせる方法を解説
猫との暮らしは楽しいものですが、猫のイタズラに困っているという飼い主さんもいるかもしれませんね。猫はしつけが難しい動物なので、犬のように「してはいけないことをやめさせる」のは難しい面がありますが、イタズラの被害を軽減することはできます。猫がイタズラをしてしまう理由と対策をご紹介します。
猫がイタズラをする理由
猫は「寝る子」から「猫」になったといわれるほどよく寝る動物ですが、寝てばかりいるわけではなく遊ぶときはかなり激しく遊ぶ猫も多いです。
飼い主さんが帰宅したら部屋一面にティッシュの紙吹雪が降り積もっていたということも、猫との生活あるあるではないでしょうか。
でも、イライラせずに、猫が何を考えているか理解してあげましょう。
1. 猫にとっては楽しい遊び
飼い主さん側から見ると「イタズラ」ですが、猫から見れば単なる楽しい遊びです。猫は知らない場所などは苦手なのですが、自分のテリトリー内に入ってきた珍しいものや新しいものには興味を抱き、それに触ってみたり遊んでみたりしたいという欲求も強いのです。
猫は何かを追いかけたり転がしてみたり、どこかに登ってみたりというような遊びが大好きです。猫にとっては「イタズラをする=楽しい遊び」なのです。
2. 飼い主さんにかまって欲しい
猫がイタズラをする理由には飼い主さんにかまって欲しいというものもあります。猫はかまって欲しい気分になると、手段を選ばず飼い主さんの気をひこうとします。そのため、わざとして欲しくない場所で爪とぎをしてみたり、甘噛みをしてきたり、物を落としたりなどの行動をすることがあります。
3. ストレスが溜まっている
ストレスが溜まっているときには発散するためにイタズラ行動が増えるでしょう。猫はストレスが溜まると代替え行為をして気を鎮めようとします。運動不足や飼い主さんに十分にかまってもらえないなどのストレスが溜まっているときにも、走りまわったり何かを落としてしまったりするなどの行動が目立ちます。
4. 暇だから
現在では猫を完全室内飼育することが推奨されますが、外に出ない生活は猫にとってはやはり暇な時間が多くなるでしょう。室内は猫にとって安全で安心できる環境でありますが、反面、いつも同じで刺激が少ないというデメリットもあります。
暇を持てあますとゴミ箱を漁ってしまうなどの行動をすることがあります。
5. 狩猟本能
現在では人と暮らしている猫ですが、猫は今でも本能を色濃く残っています。狩猟の際にとっていた行動と同じように、高いところに登ったり、じゃれてみたりしてしまうのです。特にティッシュは動きがあって変化があるうえに、小さい穴に手を突っ込んでつかまえるという猫的には楽しいポイントがいっぱいの遊びです。
また、トイレットペーパーなどは噛んだり爪を立てたりしやすく、まさに獲物の感触に似ています。そのためティッシュやトイレットペーパーを見ると、思わず紙吹雪を作成してしまうほどエキサイトしてしまうのです。
猫のイタズラをやめさせる対策
1. イタズラをされない環境を作る
まずは猫にイタズラをされない環境にすることが大切です。よく猫の飼い主さん達から聞くのは猫と一緒に住んでいると整理整頓するようになったというものです。「ティッシュやトイレットペーパーを出しっぱなしにしない」「食品が包まれていたパッケージ等をその辺に放置しない」「猫に落とされて困るものは戸棚などにしまう」など、整理整頓や片付けをすることによって猫のイタズラを最小限に抑えることは可能です。
2. 暇を持て余さないようにする
前述したようにイタズラの理由の一つに暇を持て余しているからというものがあります。10~15分程度で構いませんので猫じゃらしやボールなどで愛猫と遊んであげるようにしましょう。猫はあまり体力がない動物なので、長時間遊ぶより短い時間を数回に分けて遊んであげたほうが満足してくれます。
筆者は麻ひもを冷蔵庫のとってにくくりつけ、その先端におもちゃなどをつるしてあげています。特に子猫はこれだけでも喜んで遊んでくれます。
麻紐の先端にくくりつけるおもちゃはいつも同じものでなくときどき替えてあげると飽きることなく楽しんでくれますよ。
猫がイタズラしないようしつけはできる?
猫がイタズラをしないようにしつけはできるのでしょうか。気をそらす
誤食などが危険な場合は、猫じゃらしなどで気をそらして、危険物を取り除いてください。大きな声や音を出して驚かせるという方もいるかもしれませんが、驚いた拍子に飲み込んでしまう恐れもありますのでやめましょう。暴力は信頼関係を壊す
猫に暴力をふるっては絶対にいけません。暴力を振るわれた瞬間は痛いし、怖いのでその行為をやめるかもしれません。しかし暴力を振ったことにより猫との信頼関係が崩れるリスクは非常に高いです。猫は臆病な動物ですし、嫌なことや怖いことを一度でも経験するとずっと忘れません。ましてや信頼していた飼い主さんにそのようなことをされれば精神的な痛手は大きいでしょう。
人間も暴力を振るわれたら、反省するよりもその相手に対する憎しみや恐怖の方が大きくなりますね。猫は言葉が通じないのでその恐怖心はより大きいでしょう。
しつけと称して暴力を振るうことは絶対にしないでください。
猫はしつけが難しい動物
基本的に猫にはしつけができないと思った方が良いでしょう。叱られてその場ではやめるかもしれませんが、猫がやりたいと思えばまた繰り返してしまいます。たとえ、してはいけないと思っていてもやりたいという欲求が優ってしまうのが猫なのです。
基本的に猫にしつけをすることは無理だと考え、イタズラをされないように飼い主さんが工夫をしましょう。
猫のイタズラへの対処法
猫がしてしまう代表的なイタズラ別の対処法をご紹介します。
カーテン登り
カーテンに登ってしまうのでカーテンがボロボロ、カーテンが外れてしまうなどでお困りの飼い主さんもいるでしょう。子猫はカーテンに登ってしまう子が少なくありません。これをやめさせることは難しいでしょう。大きな声や音を出すことで一時的にその行動を中止させることができますが、少し時間が経てば同じことをしてしまいます。
カーテン登りをするのはせいぜい体の軽い生後5〜6カ月ぐらいまでです。できる対策としては、まずはブラインドカーテンにするなど猫が登りにくい素材にしましょう。
それと同時に猫が登りやすい布やキャットタワーなどを別の場所に用意することで「困るカーテン登りは」対処することができます。
誤食
誤食は猫の健康を脅かす可能性があります。誤食をしてしまう猫ちゃんは要注意。ひもやビニールなど、その子がかじったり食べたりしてしまうものは撤去し簡単に開けられない場所にしまうなど、管理を徹底しましょう。
かじってしまうものに苦い味がするスプレーをかけておくのも効果があります。
物を落とす
物を落とすイタズラをする子は、飼い主さんの注意をひきたいためにする子と、単に物が落ちる様を眺めるのが好きな子がいるようです。飼い主さんの注意をひきたい子の場合、物を落とされたからといって大騒ぎをしたりしないようにしましょう。
物を落とされても猫には構わず、無視して無言で速やかに片付けましょう。物を落としても飼い主さんの注意をひけないことが分かればやめてくれるかもしれません。
しかし物を落とすこと自体が好きな子の場合は効果がないでしょう。物を落とすのが好きな猫ちゃんがいるお宅では、落とされたら困るものは棚や引き出しにしまうなど、やはり猫ができないようにすることが肝心です。
ティッシュをビリビリ
筆者もときどき、家に帰ったらティッシュが部屋中に散乱しているということがあります。猫にとっては狩猟本能をくすぐる楽しい遊びであるので、ティッシュやトイレットペーパーが目の前にあればやってしまうでしょう。ちなみに筆者はトイレットペーパーをビリビリにされた場合は、どうせ途中で止めても使い物になりませんし、最後まで猫があきるまで思う存分ビリビリにさせることにしています。
このイタズラの見た目は派手ですが、片付けるにはただ単にほうきで掃けば良いだけなのでそんなに大変ではありません。トイレットペーパーを放置した筆者が悪いのですから、犠牲になったトイレットペーパーは最後まで猫に楽しんでもらい、次は放置しないと反省するのみです。
ゴミ箱漁り
ゴミ箱には猫ちゃんの興味を引くようなものが捨てられていたりするので、ゴミ箱漁りをしてしまう猫ちゃんもいますね。ゴミ箱は撤去するのは難しいですし、いろいろな物が入っているので猫ちゃんにも触って欲しくないですね。筆者は残飯や食べ物の匂いがするようなゴミは冷蔵庫に保管場所を設けて、そこにゴミの日までためておくことにしています。また特に子猫はガサガサするゴミ箱が好きなことが多いので、苦い味がするスプレーなどをかけて猫がゴミ箱を漁らないように気をつけています。
猫のイタズラによるやんちゃは2歳まで
猫は遊びが好きな動物なので室内で興味を引くもの、楽しそうなものを見つけてイタズラをしてしまうことは珍しいことではありません。特に子猫のときは暇さえあれば、イタズラをしてしまうということもあるので家の中の整理整頓や管理には気をつけなければいけませんね。
しかし子猫時代はいつまでも続くものではなく、だいたい2歳になると精神的にも成熟する猫が多いので、そうすると激しいイタズラも少なくなってきます。
猫のやんちゃ時代は2歳までと考えて大目に見てあげてほしいです。そして猫と楽しく暮らすためには許す心がとても大事だと思います。
猫のイタズラはコミュニケーションを深めるきっかけ
愛猫と暮らす上でイタズラは付きものです。それを理解した上で、飼い主さんがイタズラされないように工夫してあげましょう。素敵な愛猫との暮らしをお送りください!