犬がしゃべるのには理由がある?飼い主へ伝えたい思いなどを解説
犬が人間の言葉をしゃべっているように聞こえるということが、テレビや動画サイトなどで見かけた方は多いのではないでしょうか。なかには、人の言葉ではなく、犬語で話しかけてきたり、不満そうに文句を言っているように感じることも。犬はなぜ人にしゃべるのか、その際の犬の気持ちなどを解説します。
犬は人間の言葉をしゃべる?
残念ながら、犬は人間の言葉を話す器官を体に持っていないので人間の言葉をしゃべることはできません。
犬がしゃべっているように聞こえるとき、多くは「飼い主さんだからそう聞こえる」「そう言われればそう聞こえる」という微笑ましいケースでしょう。
犬がしゃべっているように聞こえる理由
「おはよう」や「ごはん」という言葉を話したとされる場合、最初は偶然だったと思われます。
それを人間が話している言葉のように聞き取った飼い主さんがたくさん犬を褒めることで、褒めてくれるからその鳴き声を何度もするというのが「話す犬」の本当のところでしょう。
犬は飼い主さんが「褒めてくれる」「ご褒美をくれる」からしゃべっているのです。
トレーナーコメント
「キャンキャン鳴く」「ワンワン吠える」「ヴーと唸る」という単調な音でなく「うぉんーん゛ー」のような声の高低差やボリュームが複雑になることで「しゃべっている」という認識になってくるのではないでしょうか?
それが、言葉として「おはよう」や「ごはん」と聞こえるのも、音が複雑で本来犬が出す声ではないからこそだと思います。
犬がしゃべるときの気持ち
犬は吠えやすい動物であることや、ストレスによって吠えることもありますが、吠えて意思疎通を図ることはあまり多くはありません。
しかし、何かしらの声を出して飼い主さんの気をひいたり、何かを訴えることはあります。
そんな中、飼い主さんに向かって発した声で飼い主さんが大いに喜んでくれたなら犬もとてもうれしい気持ちになるでしょう。
犬は「おはよう」という意味で言ったわけではなくても、飼い主さんが喜んでくれることが大切なのです。
犬は人間の言葉を理解できる?
犬は人間の言葉を理解している
犬は人間の言葉を話すことはできませんが、人間の言葉を理解できないわけではありません。頭が良いとされるボーダーコリーは200語以上の人間語を理解できるとされています。
海外の研究結果(2016年発表)
ハンガリーの大学で行われた実験で、犬の脳が、人間の脳と同じように情報を処理していることが分かりました。人間は、言葉の意味と、その言葉が発せられたイントネーションにより言葉の真の意味を理解しますが、犬はどうなのかを調べたものです。
その結果、飼い主の言葉を聞いたときに、脳が人間と同じように単語そのものに反応し、さらにその言葉のイントネーション、つまり本気で言っているかどうかも理解しているということが分かりました。
犬たちは飼い主さんの言葉を、飼い主さんが思っている以上に理解しているのかもしれません。
まとめ
犬は人間の言葉をしゃべれないが、理解はできる
犬が人間の言葉に似た鳴き方をするのは飼い主が喜んでくれるから
愛犬が発するのは言葉だけではありません。仕草や行動で気持ちをいっぱい伝えてくれているので、見逃さないように、愛犬とのコミュニケーションを大切に、絆を深めていきましょう。