犬がしゃべるのには理由がある? 飼い主へ伝えたい思いとは

犬がしゃべるのには理由がある? 飼い主へ伝えたい思いとは

犬が人間の言葉をしゃべっているように聞こえるというのはテレビなどでもときどき紹介されますね。中には、人の言葉ではなく、犬語として話しかけてきたり、不満そうに文句を言っているように感じることはありませんか? 犬はなぜ人にしゃべるのか、どんな気持ちなのかなどを解説します。

犬は人間の言葉をしゃべれる?

犬

犬が人間の言葉をしゃべっているような動画がテレビで紹介されることもあります。とっても可愛いですが、その多くは「飼い主さんだからそう聞こえるのかな?」という微笑ましいケースが主のような気がします。

残念ながら、犬は人間の言葉を話す器官を体に持っていないので人間の言葉をしゃべることはできません。

なぜ犬はしゃべるの? 犬がしゃべる理由

フレンチブルドッグ

犬の鳴き方

日本では犬の鳴き方は「ワン」だと思われています。また大体の犬は「ワン」に近い音で鳴きますね。しかし中には「ワン」だけではなくほかの鳴き声を発するワンちゃんもいるのです。ちなみに海外では「バウ」や「ワウ」というのが一般的なようです。

飼い主に褒められたくてしゃべる

「おはよう」や「ごはん」という言葉を話したとされるのは、最初は偶然だったと思われます。それを人間が話している言葉のように聞き取った飼い主さんが大いに犬を褒め、そうした結果「おはよう」と聞こえる鳴き声を出すと飼い主さんが褒めてくれるからその鳴き声を何度もするというのが「話す犬」の本当のところでしょう。犬は飼い主さんが褒めてくれる、ご褒美をもらえるからしゃべっているのです。



トレーナーコメント

「犬がしゃべる」という感覚は、動物を好きな人の一定数が持っている感覚だと思います。というのも、動物が出す声というのは基本的は「鳴く」「吠える」「唸る」といったところだと思います。

キャンキャン鳴く、ワンワン吠える、ヴーと唸るという単調な音でなく、「うぉんーん゛ー……」のような声の高低差やボリュームが複雑になることで、「しゃべっている」という認識になってくるのではないでしょうか? それが、言葉として「おはよう」や「ごはん」と聞こえるのも、音が複雑で本来犬が出す声ではないからこそだと思います。



犬がしゃべっているときの気持ち

ゴールデンレトリーバー

犬は吠えやすい犬種であることやストレスによって吠えることもありますが、吠えて意思疎通を図ることはあまり多くはありません。しかし「ワン」ではなくても何かしらの声を出して飼い主さんの気をひいたり、何かを訴えることはあります。

そんな中、飼い主さんに向かって発した声で飼い主さんが大いに喜んでくれたなら犬もとてもうれしい気持ちになるでしょう。犬は「おはよう」という意味で言ったわけではなくても、飼い主さんがそう受け取り、喜んでくれるということが犬にとっては大切なのです。

犬は人間の言葉を理解している

見つめる犬

犬は人間の言葉を話すことはできませんが、人間の言葉を理解できないかといえばそうではありません。人間の言葉をしゃべれなくても、理解はしています。頭が良いとされるボーダーコリーなどは200語以上の人間語を理解できるとされています。

また、ハンガリーの大学で行われた実験により犬の脳が人間の脳と同じように情報を処理していることが分かりました。

人間は言葉の意味とその言葉が発せられたイントネーションにより言葉の真の意味を理解しますが、犬はどうなのかを調べたものです。その結果、飼い主の言葉を聞いたときに、脳が人間と同じように単語そのものに反応し、さらにその言葉のイントネーション、つまり本気で言っているかどうかも理解しているということが分かりました。

犬たちは飼い主さんの言葉を、飼い主さんが思っている以上に理解しているのかもしれません。




人間の言葉を話せる動物はほぼいない

飼い主の話を聞いている犬

ちなみに、犬だけでなく人間の言葉を話せる動物はいません。サルやイルカなどは「言葉」の研究もされているのですが、完全に立証されたわけではありません。訓練により片言の言葉を話したという実験結果は残っていますが、高度な知能を保有するチンパンジーでさえ手話などで意思の疎通はできても、人間の言葉を使ってのコミュニケーションはできていません。

人間が言葉を話せるようになったのは他の動物にない進化をたどった結果で、動物としてはある意味特殊なのです。人間は直立して二足で歩けるようになったことで、口呼吸ができるようになり、声帯、舌、唇を使用した複雑な言葉を話せるようになったのです。

鼻で呼吸する動物とは、そもそも体のつくりが人間とは異なっているので、人間の言葉を動物が話すのは不可能に近いことなのです。

また、人間は脳もほかの動物に比べるとかなり発達しています。イルカやゾウなど知能が高く、人間とは違った形でコミュニケーションをとって社会を築いている動物はいますが、人間のような言葉は持ちません。人間は数千から数万語の言葉を駆使します。言葉を駆使するためにはその数千の言葉を聞いて理解し、そして発する(行動に移す)能力が必要です。それができる脳の構造を持った動物は人間だけだといわれています。

まとめ

犬
犬は人間の言葉をしゃべれないが、理解はできる
犬が人間の言葉に似た鳴き方をするのは飼い主が喜んでくれるから
人間の言葉に似た発音をするのは飼い主への愛情。人間の言葉をしゃべったと感じるのは「愛犬と話したい」という飼い主の愛情がゆえでしょう。

言葉を話せなくてもコミュニケーションを大切に、愛犬との絆を深めましょう。


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