犬の逆くしゃみ症候群 | 症状・原因・治療・予防法など循環器認定医獣医師が解説

愛犬の呼吸が突然乱れたようになり、鼻が「ブヒブヒ」「ゼーゼー」と鳴って飼い主さんから見ると「窒息してしまうのではないか」と思われるような症状を示す子がいます。多くの場合は「逆くしゃみ」という呼吸です。今回は、犬の逆くしゃみの原因や症状、応急処置などについて解説します。

犬の逆くしゃみとは

逆くしゃみとは、息を吸うときに鼻咽頭の刺激によって生じる、吸気性の努力呼吸(普段は使わない筋肉を使って呼吸すること)です。苦しげな発作性の吸気とされ、イメージとしては、喉の奥だけで呼吸をしているしゃっくりの様な行動です。ほとんどの場合は1〜3分程度続き、自然に治ります。どの犬にも普通に見られる症状で、とくに鼻が短いチワワトイ・プードルに見られることが多いでが、小型犬全般にかかりやすいとされています。


犬の逆くしゃみの原因

逆くしゃみは多くの場合、咽頭部分での異常で起きていると考えられていますが、明確に原因を特定することは難しい症状です。犬の性別や年齢に関係なく発症し、以下のような場合に引き起こされることがあると言われています。

  • 感染症などによる鼻炎
  • 歯垢・歯石の付着による重度の歯周病
  • 植物の種やフードなどの小さな異物による刺激
  • 鼻の中に出来た腫瘤・腫瘍などの刺激

上記の場合は通常のくしゃみや鼻汁、鼻出血、いびきなどの呼吸器症状が見られることも多いため、注意して観察してみてください。

犬の逆くしゃみの検査・診断

逆くしゃみの検査や診断には、以下のような方法をとります。

  • 内視鏡
  • CT
  • MRI検査

犬の逆くしゃみの治療法

逆くしゃみには有効な治療法が存在しないため、治療できないことが多く、慢性的、偶発的に症状が続いてしまう病気です。

ただ、逆くしゃみが出ていない時には何の症状もないため、犬の生活の質にまで影響することはありません。チアノーゼなどの呼吸困難に陥ったりすることもまれなケースです。

突発性に増えた場合は、炎症や異物などの原因によるため内科的治療(ステロイド、抗生剤など)を行います。また、内視鏡により異物を取り除くこともあります。

犬の逆くしゃみの予後

逆くしゃみを引き起こしている原因が腫瘍の場合、できる場所が悪ければ予後は悪いですが、一般的には生理的現象なため予後は良いでしょう。

犬の逆くしゃみが長く続くときの応急処置

自然に治ると言っても長く続く場合は心配になりますよね。その場合は、何か好物を舐めさせたり嗅がせたりすることで、逆くしゃみが出る時間を短縮することがあります。試していただくと良いでしょう。あとは抱っこして落ち着かせることも効果的です。

それでも気になるようでしたら、ビデオを撮って動物病院の獣医師に相談してみてください。