猫が漂白剤を舐めると危険!考えられる症状と対処法を解説
漂白剤は私たちも取り扱いに注意すべきものですが、猫が舐めてしまった場合には命に関わることもあります。誤飲事故が起こらないよう日頃から注意が必要です。今回は猫が間違って漂白剤を舐めてしまった場合に考えられる症状や対処法を紹介します。
猫にとって危険な漂白剤
漂白剤は主に酸化型と還元型に分かれ、酸化漂白剤はさらに塩素系と酸素系に分かれます。
- 酸化型
- 塩素系:次亜塩素酸ナトリウム
- 酸素系:過酸化水素、過炭酸ナトリウム
- 還元型:二酸化チオ尿素、ハイドロサルファイト
塩素系と酸素系は成分が異なり、酸素系漂白剤は次亜塩素酸ナトリウム、酸素系漂白剤は過酸化水素や過炭酸ナトリウムを主成分とします。酸化型と還元型は色素を分解する方法が異なり、還元型は二酸化チオ尿素やハイドロサルファイトを主成分とします。
猫が漂白剤を舐めた(飲んだ)場合に考えられる症状
次亜鉛素酸ナトリウムは腐食性で、触れたり舐めたりした場合は粘膜や食道組織に火傷のようなただれを引き起こします。過酸化水素や過炭酸ナトリウム、二酸化チオ尿素、ハイドロサルファイトについても同様です。薄めたものでも危険性が高く、動物はまれに全身症状を起こすほどの量を飲み込むこともあるので注意が必要です。
漂白剤を舐めたり飲んだりしてしまった場合、体内の粘膜への刺激により嘔吐を引き起こします。目への刺激もあるため、臭いをかいで涙を流すということも起こります。
猫が漂白剤を舐めた(飲んだ)場合の対処法
猫が漂白剤を舐めたり飲んだりした場合、嘔吐に始まり吐血や咽頭浮腫がみられることもあるため注意が必要です。どれくらいの量を舐めたか、飲んだかを確認した上ですぐ動物病院に行くようにしましょう。
摂取後3時間以内の催吐が奨められていますが、飼い主さんが処置することで重病化する恐れもあります。必ず動物病院の先生に診てもらいましょう。一般に漂白剤を摂取した場合、ほとんどの動物は数分以内に嘔吐します。
猫が漂白剤を舐めた場合は獣医師に相談!
獣医師が的確な判断をすることが重要ですので、飼い主さんが正しい説明をする必要があります。まずは中毒物質の種類の特定と摂取経路を明らかにしてください。その上で動物病院へ連絡し、誤飲した物のパッケージ(あるいは残っていた物)を持っていくようにしましょう。致死摂取量は体重や状態によって変わるため、少しでも舐めた・飲んだ場合は動物病院に相談しましょう。その前に、猫が漂白剤を舐めないように、猫が触れない戸棚にしまうなど工夫することも大切です。