猫が蜂(ハチ)に刺されたら?症状や対処法を解説
蜂が飛ぶ季節。私たちも蜂に刺されるのが怖いですが、猫にとっても蜂は大敵です。猫が蜂に刺されると、アナフィラキシーショックを引き起こす恐れがあります。アシナガバチ、スズメバチはもちろん、ミツバチにも注意しましょう。今回は猫が蜂に刺された場合の症状や対処法などを紹介します。
猫も蜂に刺される?
猫は好奇心旺盛な動物のため、蜂などの危険な虫を追いかけ回したり、攻撃したりすることによって、返り討ちにあうことも珍しくありません。
また、獲物として蜂を食べてしまうこともあります。蜂に毒針が残っていて、それが猫の体に刺さるということもありました。
猫が蜂に刺されたときの症状
局所的な炎症など
刺し傷や咬み傷は局所的に炎症を引き起こし、痛みを伴います。この場合、通常1時間以内で治まるとされています。場合によっては、猛烈な局所的浮腫がみられます。まれに溶血、肝不全あるいは腎不全が生じる症例があります。
ミツバチの場合、毒針器官全体が刺した後に体から引き離され、猫の体に付着し残ることがあります。この器官は毒液袋を収縮し続けることができる筋組織を持ち、より多くの毒液を猫に注入します。
アナフィラキシーショック
アナフィラキシーショックとは急性アレルギー症状のことを指し、最悪の場合、死に至る恐れがあります。アナフィラキシーショックを起こしている場合、以下のような症状が見られます。- 嘔吐
- 下痢、失禁
- 呼吸困難
- チアノーゼ(舌が真っ青になること)
- 意識混濁
- 痙攣
- よだれ
これらの症状が蜂に刺されて見られた場合、もしくは様子がおかしいと感じた際は、早急に動物病院へ連れていきましょう。
応急処置を行っている時間はありません。早めの医療処置が重要です。
猫が蜂に刺されたときの対処法
基本的に獣医師さんに診てもらうことをおすすめしますが、通院する前に飼い主さんができる応急処置を紹介します。
もし、愛猫にアナフィラキシーショックが見られるようであれば、すぐに動物病院へ連れて行ってください。
1. 冷静に患部を見る
痛そうな愛猫を見て、動揺したりパニックになったりするかと思いますが、冷静になることを心がけましょう。飼い主さんが慌ててしまうと、愛猫も不安が増してしまいます。慌てず、蜂に刺された箇所を確認してください。
2. 蜂の針をピンセットで抜く
患部に蜂の針が残っていたら、ピンセットを使って慎重に抜きましょう。手で抜くのは逆効果になる恐れがあるため、ピンセットの使用をおすすめします。3. 患部を洗う
毒の残留の除去や患部周辺を清潔に保つためにも、流水で洗ってあげましょう。ただし、蜂に刺された箇所は痛みを伴っているため、大人しくしてくれているとは限りません。二人がかりで対応できると安心です。
4. 患部を冷やす
保冷剤が手元にある場合は、タオルに包んでから患部に当てましょう。冷やすことで、腫れを防ぐのと同時に痛みを和らげてくれます。愛猫が嫌がる場合は無理に冷やす必要はありませんが、できる限り、患部を冷やしてあげましょう。
猫が蜂に刺されたら動物病院へ
猫が蜂に刺されたら、早めに動物病院に行くようにしてください。
1カ所、あるいはそれ以上の刺し傷と咬み傷がある場合、ショックを起こすことがあります。また、過敏なペットにおいては命にかかわるアレルギー反応を起こすため、早めに動物病院に行く必要があります。
猫が蜂に刺されたときの治療法
動物病院での処置として、針が残っていたらそれを除去することから始まります。
ショックやアレルギー反応がある場合「輸液」「エピネフリン(アナフィラキシーショック)」および「コルチコステロイド」で治療されることが一般的です。また、抗ヒスタミン剤も使用されることもあります。
様子を見るのではなく、動物病院で診てもらい、適切な処置を行ってもらうことをおすすめします。
猫が蜂を食べた場合
刺される可能性があることから、猫が蜂を食べてしまった場合も要注意です。
食べた場合も刺されてしまうと、顔が一回り大きくなるくらい局所的な炎症を引き起こします。
食べた場合でも、刺された場合同様、獣医師に診てもらうことをおすすめします。
まとめ
猫も蜂に刺されることがあります
猫が蜂に刺されたら局所的な腫れが見られます
アナフィラキシーショックを起こしたら早急に動物病院へ
完全室内飼いすることが猫の安全につながります。
大切な愛猫のためにも、完全室内飼いで、万が一蜂に刺された場合は冷静に対処しましょう。