
犬の肺高血圧症 | 症状や原因、治療・予防法など認定医が解説
肺高血圧症とは、肺動脈圧が持続的に高くなっている病態を指します。今回は、犬の肺高血圧症について白金高輪動物病院・中央アニマルクリニック顧問獣医師で獣医循環器認定医の佐藤が解説します。
犬の肺高血圧症の基礎知識
病名ではなく、病態です。その原因には様々なものがあり、一番の原因として僧帽弁閉鎖不全症が存在するため、よく遭遇する病態です。肺高血圧症は肺動脈圧が持続的に高くなっていることを指します。かかりやすい犬種
原因にもよるが、まだ不明です。かかりやすい年代
成年期からシニア期にかかりやすいとされています。症状
- 疲労しやすい
- 呼吸困難
- 咳
- チアノーゼ
- 失神
- 腹水
- 肝臓腫大
- 皮下浮腫
原因
大きく分けて3つに分類されます。- 肺血流の増加:先天性短絡疾患
- 肺血管抵抗の増加:フィラリア症、肺疾患
- 肺静脈圧の増加:僧帽弁閉鎖不全症
検査・診断
- 身体検査による聴診で心雑音が聴取される
- 心臓超音波検査により確定
治療
- 原因の特定を行い、まずは治療を行う
- その他、肺血管拡張薬により治療
予後
予後は悪いです。早期発見と治療が必要です。予防
- あまり興奮させない
- 基礎疾患のしっかりした治療