【獣医師執筆】犬は砂糖を食べても大丈夫?肥満のリスクや与え方の注意点を解説

佐藤貴紀

獣医師/循環器科担当/認定医

【獣医師執筆】犬は砂糖を食べても大丈夫?肥満のリスクや与え方の注意点を解説

犬は甘みを好む味覚を持つため、甘いお菓子や砂糖を食べたがるでしょう。砂糖は肥満などの健康被害につながる可能性が高いため、与えるべきではありません。糖分過剰になった時に、どんな弊害が生まれるのかなど、しっかりと学んでおきましょう。

目次
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この記事のまとめ

  • 犬には砂糖を含むお菓子や砂糖自体を与える必要がない
  • 砂糖の過剰摂取は下痢や嘔吐、肥満、糖尿病のリスクを高める
  • キシリトールなどの人工甘味料は特に犬にとって危険で、摂取したらすぐに獣医師に相談が必要

犬に砂糖は必要ありません

ケーキ
基本的に犬には砂糖や甘味を含む人間のお菓子を与えるべきではありません。きび砂糖、てんさい糖、いずれも与える必要はありません。砂糖に含まれる糖分(グルコース)は犬の肥満を引き起こしてしまいます。

まるまると太っている犬を見て「ちょっとぽっちゃりでかわいい」と思うこともあるかもしれませんが、肥満はさまざまな健康被害の原因になります。

甘やかして人間のお菓子や食べ物をたくさん与えてしまうと、結果的に体調を崩し、長期的な治療やダイエットなどのストレスを与えなくてはいけなくなり、愛犬に辛い思いをさせてしまうだけです。

犬が砂糖を食べるリスク

ケーキ

犬が砂糖を食べるリスク01:下痢や嘔吐

人間の味覚と犬の味覚は異なりますが、甘味は犬も好む味で、人間のお菓子はとても魅力的な食べ物です。

飼い主さんが見ていないうちにテーブルのお菓子を食べてしまったり、こぼされた砂糖をなめてしまったりすることもあるでしょう。

大量に食べてしまった場合下痢や嘔吐を引き起こす可能性があります。致死量はありませんが、砂糖水もおすすめはしません。心配な場合は動物病院に連絡をし、いつどのくらい食べたかなど詳しい状況を伝え相談してください。

犬が砂糖を食べるリスク02:肥満と糖尿病

お菓子を食べたい犬

糖尿病は肥満だけが原因ではありませんが、肥満になりやすい生活習慣が原因となり糖尿病を発症することもあります。

犬が糖尿病になる詳しい原因は分かっていないそうですが、人間が食べている糖分の多い食べ物が原因となることは十分に考えられます。

糖尿病は一度発症すると長い付き合いになってしまう病気です。病気になってから治すのではなく、予防的に日々の習慣を見直していきましょう。

犬が砂糖を食べるリスク03:キシリトール

砂糖
犬が低血糖症になった時に砂糖水を飲ませる方法もあるようですが、使う砂糖の種類には注意する必要があります。

人間が食べている砂糖の中には人工甘味料が使われている場合もあり、キシリトールは犬にとって危険な食べ物です。

キシリトールを摂取すると急激にインスリンが放出され、深刻な低血糖を引き起こしてしまいます。

キシリトールの中毒症状は10分〜30分と早い段階で発症する確率が高く、発作や昏睡、重い腎不全になる可能性が高いです。愛犬の届く場所には置かないようにし、万が一摂取してしまった場合はすぐに動物病院に行くようにしましょう。

犬と砂糖に関するよくある質問

Q.
犬に砂糖を与えても大丈夫ですか?
A.
犬には砂糖を含むお菓子や砂糖自体を与えるべきではありません。肥満や消化器症状、糖尿病のリスクがあるため控えましょう。
Q.
砂糖を犬が誤って大量に食べてしまったときどうすればいいですか?
A.
下痢や嘔吐を引き起こすことがあるため、動物病院に連絡し、摂取量や時間を伝えて指示を仰いでください。
Q.
犬は砂糖が好きですか?
A.
はい、多くの犬は甘い味を好む傾向があります。ただし人ほど強く甘味を感じるわけではなく、過剰に与えると肥満や体調不良の原因になります。砂糖は基本的に与えないようにしましょう。
Q.
犬に与えてもいい食材で、砂糖の代わりになるものはありますか?
A.
犬には砂糖の代わりとして、バナナやさつまいも、りんごなどの自然な甘みの食材が使えます。これらは犬でも食べられますが、糖分を含むため与えすぎには注意が必要です。おやつやトッピングとして少量にとどめましょう。

さいごに

肥満や糖尿病のリスクになる
キシリトールを含む人工甘味料は危険
愛犬の体質は人間とは異なります。「犬の健康に必要なものは何か?」を考え愛犬の健康を守りましょう。

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この記事の監修者

ニック・ケイブ獣医師

ニック・ケイブ(Nick Cave)獣医師

米国獣医栄養学専門医・PETOKOTO FOODS監修

マッセー大学獣医学部小動物内科にて一般診療に従事した後、2000年に獣医学修士号を取得(研究テーマ:犬と猫の食物アレルギーにおける栄養管理)。
2004年にはカリフォルニア大学デービス校で栄養学と免疫学の博士号を取得し、小動物臨床栄養の研修を修了。同年、米国獣医師栄養学会より米国獣医栄養学専門医に認定。
世界的な犬猫の栄養ガイドラインであるAAFCOを策定する WSAVA の設立メンバーであり、2005年より小動物医学および栄養学の准教授としてマッセー大学に復帰。
家族とともに犬2匹・猫・ヤモリと暮らしながら、犬猫の栄養学の専門家として研究・教育に携わっている。