【獣医師執筆】猫は水菜を食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

【獣医師執筆】猫は水菜を食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

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サラダに和え物、鍋とさまざまに使える水菜。冬に旬を迎える葉物野菜の一つですが、今では通年手に入りやすく、さらにはクセがない味で料理に取り入れやすいため、私たちが口にする機会が多い野菜といえます。そんな水菜は、猫が食べても大丈夫な食べ物です。そこで、水菜に含まれる成分と猫への与え方について紹介します。

前提として、猫は総合栄養食のキャットフードを食べていれば、それ以外は与える必要がありません。

猫は水菜を食べても大丈夫

水菜

シャキシャキ食感の水菜は、猫が食べても大丈夫な食材です。猫草のように水菜を好んで食べる猫もいますが、なかには嫌がって食べない猫もいます。念のためアレルギーに注意し、気になる症状が現れたときには速やかに獣医師に相談しましょう。

猫が食べて大丈夫な水菜の栄養成分

水菜

水菜はもともと、京都の伝統野菜の一つです。そのため関西では水菜のことを「京菜」と呼ぶこともあり、昔から親しまれてきました。今では全国で栽培されている水菜ですが、どんな成分が含まれているのでしょう。

水菜の成分(生、100gあたり)
エネルギー(kcal) 23
水分(g) 91.4
たんぱく質(g) 2.2
炭水化物(g) 4.8
カリウム(㎎) 480
カルシウム(㎎) 210
βカロテン(μg) 1300
ビタミンC(㎎) 55

カリウム

カリウムは塩分を排出する働きがあるので、血圧を維持してくれます。利尿作用が体内の水分量を調整してくれるので代謝が良くなります。

カルシウム

カルシウムは、別名「天然の精神安定剤」とも呼ばれています。骨や歯を丈夫にするだけではなく、神経や筋肉の活動を円滑に進むようにサポートをする役割があります。

βカロテン

βカロテンは、抗酸化作用がある栄養素です。免疫力を高めてくれるので、ガンや心臓病の予防などにも効果的といわれています。

ビタミンC

人の場合、最も要求量の多いビタミンですが、健康な猫や猫の場合は体内でビタミンCを生成できるため、必須ビタミンとはいえません。しかし、抗酸化成分として加齢や運動による酸化ストレスや、関節炎などに関連する病気の予防および治療に役立ちます。

猫への水菜の与え方

水菜

水菜を猫に与えるときは、火を通さなくても大丈夫です。それはビタミンCのように、火を通すことで失われる栄養もあるためです。

ただし、もともと肉食動物の猫は、水菜のように繊維質が含まれる食べ物の消化が苦手です。そのため水菜を猫に与えるときは、消化がしやすいように細かく刻んで与えるようにしてください。

与えていい量

水菜を総合栄養食へのトッピングやおやつとして与える場合、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。毎日の最適カロリー量はペトコトフーズの「カロリー計算」(無料)で簡単に計算することができます。

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甲状腺に問題がある猫は注意

水菜はアブラナ科の野菜ですが、実はアブラナ科に含まれるゴイトロゲン(グルコシノレート)という成分は、ヨウ素の吸収を阻害するといわれています。

そのため必要とする甲状腺ホルモンの分泌に影響し、甲状腺に負担をかける可能性も。飼い猫に甲状腺の問題がある場合は、念のため、水菜を与えることはやめておきましょう。

猫に水菜をあげるときは適量を

猫

猫に水菜をあげても、基本的に問題はありません。
しかし与えすぎには注意し、気になる様子が見られた場合はすぐに獣医に相談するようにしましょうね。

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