猫の目やには大丈夫? 色別に考えられる原因と病気を獣医師が解説
人と同じで、猫も寝起きに目やにがつくことがあります。それ以外で目やにが出る場合は、病気のサインと見て間違いないでしょう。目やには色によって考えられる原因と病気が異なります。今回は猫の目やにについて、白金高輪動物病院・中央アニマルクリニック顧問獣医師で獣医循環器認定医の佐藤が色を大きく三つに分けて考えられる原因・病気、予防法を解説します。
猫の目やにが出る場合に考えられる原因と病気
黄色・薄緑色・茶色の場合
この色の場合、ベタベタした目やにで目の全周にわたり付着していることが多いです。主に細菌感染が原因となりますが、多くはウイルス感染からの二次感染となります。マイコプラズマ、黄色ブドウ球菌などに起因する結膜炎が原因で炎症が生じ、涙の粘稠性が高くなり、膿のような状態となり排出されます。悪化することもあるので、早めに動物病院に行きましょう。灰色〜白色の場合
目頭にたまる粘性の高い灰色〜白色の目やには生理的な場合が多く問題はありません。目に入らないように濡らしたガーゼなどで綺麗に掃除してあげましょう。水っぽい透明色の場合
涙が主成分となっていて、逆さまつ毛や眼瞼内反などの刺激やウイルス感染症の初期に多く見られます。その後、細菌などの感染により色が茶色っぽく変色していきます。この場合も目に入らないように濡らしたガーゼなどで綺麗に掃除してあげて様子を見てください。猫の目やにが出た場合の予防ケア
目やには放っておくと症状が悪化し、二次感染などが起こることもあります。濡らしたガーゼで拭き取り、清潔に保つようにしてあげてください。この際、同時に目やにの状態や猫の全身状態をよく観察してください。なぜなら、感染症なのかどうか、または生理的なものなのかを見極める必要があるからです。
猫の目やにケアは日頃から目のチェックを
猫は痛みに強い動物のため、飼い主が気付いた時には重症化していることが多いです。また動物病院になかなか連れて行きづらいこともあり、動物病院に来院した時には重症化していることも多いです。そのため、日頃から目など体のチェックをしてあげ、少しの変化にも気づけるようにしてあげることが大切です。そして異変を感じたらまず電話でも良いので動物病院で相談してみましょう。