ディンゴは犬のようで犬じゃない!? オーストラリアの“野犬”を解説

ディンゴは犬のようで犬じゃない!? オーストラリアの“野犬”を解説

ディンゴは、オーストラリアで古くから「野犬」(Wild Dog)と呼ばれています。でも、正確には犬ではなく狼でもない特別な存在。人間を襲った事件でも知られているディンゴの性格やルーツなどについて、詳しく紹介します。

ディンゴの基礎知識

>砂漠ディンゴ

英語表記 Dingo
原産国 オーストラリア
体長 106〜122cm
体重 10〜15kg
寿命 約18〜20年(野生では5〜10年)

ディンゴは、東南アジアからオーストラリアに渡ってきたといわれる肉食の動物です。オーストラリアを代表する動物として知られていますが、アジア圏に生息するディンゴもいます。英語では「Dingo」と表記し、学名を「Canis lupus dingo」といいます。

ディンゴの歴史

ディンゴはオーストラリアに渡来したのが3000年前とも4000年前ともいわれるとても古い動物で、オーストラリアでは「Wild Dog」(野犬)と呼ばれています。Dogと呼ばれているものの、最近ではディンゴは犬とは別の違う種類の動物なのではないかという研究結果も発表されています。

オーストラリアに渡ってきたディンゴたちは、一部は原住民であるアボリジニーと暮らし、一部は野生のまま群れを作って暮らしてきました。しかし、18世紀後半にイギリスからの移民が増えると、家畜や飼い犬を襲うということでディンゴたちは厄介者として扱われるようになります。1900年代の前半には、ディンゴ避けのために8614kmという世界で一番長いフェンス(当時)が作られました。

参照: Kaushik『Dingo Fence: Australia’s 5,600Km Dog Fence』(AMUSING PLANET)

ディンゴの特徴

ディンゴは、頭から尾の付け根までがおよそ106〜122cm、尻尾が30〜33cmほどで、体重はおよそ10〜15kgになります。野生のディンゴは5〜10年で死んでしまうことが多いですが、守られた環境では18〜20年生きられるといわれています。これは同じような大きさの犬の平均寿命に比べると5年ほど長く、野生で暮らしてきたディンゴの身体の強さを示しています。

柴犬はディンゴに似ている!?

ディンゴと柴犬

ディンゴは海外でも人気の日本生まれの犬種「柴犬」によく似ています。体重や大きさは同じくらいですが、柴犬に比べるとディンゴのほうが鼻が尖っているという違いがあります。

ディンゴハイブリッド

ディンゴハイブリッド By Andy from Currently residing in Melbourne, Australia, soon to be in Australia. - Dingo, just relaxin', CC BY-SA 2.0, Link

オーストラリアには、ディンゴと犬との交配の結果生まれた犬たちがたくさんいます。この犬たちは「ディンゴハイブリッド(hybrid、意味:雑種)」と呼ばれ、自然界に生息しているほか、ペットとして飼われることもあります。ディンゴと犬とをかけあわせて生まれた新たな犬種として、オーストラリアンキャトルドッグが知られています。


アメリカンディンゴ

アメリカンディンゴ photo credit: @kaya_dingoさん Thank you!

「アメリカンディンゴ(American Dingo)」と呼ばれるアメリカ生まれの犬がいます。正式にはカロライナドッグ(Carolina Dog)という名前で、北米に存在する唯一の野犬として知られています。オーストラリアの野犬ディンゴにとてもよく似ていたことから「アメリカンディンゴ」のニックネームがつきましたが、カロライナドッグは犬種の一つとしてアメリカンケネルクラブに登録されています。

ディンゴの性格

ディンゴは、家畜や人間を襲うことがあるどう猛な性格の持ち主です。しつけは非常に難しいといわれていますが、家族として一緒に暮らしている家庭もあります。家族としてのディンゴは、愛情深く、群れを作る性質からか人との暮らしにもすぐ調和するようです。変化を嫌う動物ですので引っ越しの多い家庭には向きません。

※オーストラリアの一部地域では、政府の許可なしにディンゴをペットとして飼育することが禁止されています。

ディンゴの被毛

生息地別に大きくわけて3種類のディンゴがおり、それぞれ被毛のタイプや体格が異なります。砂漠に住むディンゴは赤毛、ゴールデンイエロー、もしくはサンドカラーの毛色を持っており、ほかの地域に住むディンゴと比べると身体が小さいという特徴があります。

山に暮らすディンゴは薄いクリーム色の被毛を持ち、3種類の中で一番見つけるのが難しいとされています。砂漠や山のディンゴはダブルコートと呼ばれる二重構造の被毛を持っていますが、オーストラリア大陸の北部に住むディンゴの被毛はシングルコートで、身体は他の2種類に比べて細身であるといわれています。

ディンゴ二匹

また、ニューサウスウェールズ大学のマイクレトニック博士がJournal of Zoologyに発表した論文によると、タン、ダークカラー、ブラックアンドタン、ホワイト、セーブルなどの純血のディンゴも見つかっているそうです。しかしディンゴのほとんどが完全に野生化しているので、生態について研究するのは難しく、わかっていないことも多いです。

参照:Andrew Kitchener『An updated description of the Australian dingo (Canis dingo Meyer, 1793)』(Journal of ZoologyVolume 293, Issue 3)


動画で見るディンゴ

どう猛で人に恐れられるディンゴですが、オーストラリアでは地元を代表する動物として動物園で飼育されることもあります。ニューサウスウェールズ州にある動物園Australian Reptile Parkから、ディンゴの可愛い動画を3つ紹介します。

ディンゴの赤ちゃんたちの生まれて初めての「第一歩」


おもちゃと遊べるまで大きくなったよ!


園内をお散歩、お客さんを笑顔にさせるのがお仕事です


オーストラリアに行ったら見てみたい貴重な動物ディンゴ

ネガティブなニュースばかりが目立ってしまうディンゴですが、実は駆除された過去や野犬化した洋犬との交配によって純血が少なっているのだそうです。オーストラリアに行くことがあったら、ぜひ動物園などに見に行ってみてくださいね。野生のディンゴを見かけても、決して近づかないようにしてください。

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参照

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