犬のハウスのしつけ方をドッグトレーナーが解説!自分からハウスに入るようになるトレーニングのコツ
いつも愛犬がいる場所はどんな場所ですか?ケージやクレートなどの犬が落ち着ける場所を用意してあげることが大切です。しかし、せっかく用意しても愛犬がハウスに入らないことに困っている飼い主さんも多いのではないでしょうか。今回は、ハウストレーニングのポイントやおすすめハウスについて、ドッグトレーナーの長根が紹介します。
目次 [開く]
犬のハウスの必要性
一般的に「ハウス」とはケージやクレートを指し、犬が落ち着いて過ごしてもらう場所をいいます。
東日本大震災の教訓から、日常だけでなく災害時にも必要となる基本的なしつけとして、ハウストレーニング(クレートトレーニング)の認知度が高まりました。
クレートトレーニングは家や旅行先の室内施設ではもちろんのこと、車移動や飛行機、電車、新幹線といった公共交通機関での移動、災害時にも応用できるしつけです。
しつけに使うハウスの種類
クレート
旅行や災害時にも利用できるクレートは、メーカーによっては折りたためる物もあります。クレートは耐久性に優れ、飛行機の利用時にはほとんどの会社がペットクレートを指定しています。
犬の大きさや利用目的によって大きさは異なり、室内でお留守番用として使う場合は、犬が中で回れるよりも少し大き目で余裕がある方がいいでしょう。
車などの移動時に利用する場合は、クレートの中で回れる大きさで伏せることができる大きさがいいでしょう。
大きすぎると移動時に中で大きく揺さぶられることになってしまいます。

カラーバリケンネルウルトラMLサイズ
Amazonで見る
Amazonで見る
ケージ
ケージは基本的な犬の部屋となります。寝る場所、ごはんや水飲みの器、トイレが置けるくらい余裕をもってくつろげる広さが必要です。キャリー
ペットの電車移動やタクシー移動などを持って歩くことが目的として作られているため、小型犬の利用が主でありケージやクレートのような耐久性はありません。飼い主さんが利用しやすい形状で、愛犬の体重に合わせて選びましょう。

リュック
キャリーと同じく、ペットの電車移動やタクシー移動などを持って歩くことが目的として作られているため、小型犬の利用が主でありケージやクレートのような耐久性はありません。飼い主さんが利用しやすい形状で、愛犬の体重に合わせて選びましょう。

ハウスのしつけ方
Step1. クレートの扉を外す
初めてハウストレーニングを行うときは、クレート(ケージ)の扉は付けない、もしくは勝手に閉まらないように紐で結んだり固定しておくことからスタートです。Step.2 クレートの中におやつを入れる
犬が見ていない時に、クレート(ケージ)の中におやつを入れておきましょう。できれば音が鳴らないような、柔らかいおやつがおすすめです。Step.3 おやつが見つかるまで放っておく
犬が自分でクレート(ケージ)の中のおやつに気が付くまでそっとしておきます。愛犬がクレート(ケージ)のクレートの中のおやつを見つけて食べたら、また犬が見ていないうちにおやつを入れておきます。見つけたからといって特別褒める必要はありません。Step.4 1〜3を繰り返す
上記Step.1〜3を繰り返します。Step.5 少し見つけにくいおやつを用意する
慣れて来たら、クレートの中に毛布などを入れ、簡単に見つけられるおやつと、毛布に隠した少し見つけにくいおやつを用意します。この時も犬に見られないようにすることが大切です。少しずつクレートの中にいる時間が増え、クレートはおやつが出てくる不思議な場所と覚えさせましょう。
Step.6 クレートの扉を付けて練習する
慣れてきたら扉を付け、犬が外にいる状態で開けたり閉めたりして見せます。恐がるようであれば、おやつをあげながら行いましょう。Step.7 扉を閉めたり開けたりする
クレート(ケージ)に犬が入った状態で、おやつをあげながらゆっくりと少しだけ扉を閉め、またすぐに開けてあげます。徐々に、閉める頻度や時間を延ばしていきましょう。\One Point!/
自然とクレート(ケージ)に入るようになってから「ハウス」「入って」などのコマンドを入れていきましょう。コマンドは飼い主さんの言いやすい言葉、かつ他には使わない言葉であれば何でもいいので「帰宅」や「お家」などユニークなものを考えるのも面白そうですね。
犬のハウストレーニングのポイント
大切なのは、扉が急に閉まったり音が鳴ったりして怖がらせないこと、クレート(ケージ)からおやつが湧いて出てくるように思わせることです。飼い主さんがおやつを入れているのが分かると、飼い主さんがいないとクレート(ケージ)でのお留守番できなくなる可能性があります。
「飼い主さん=おやつ」ではなく「クレート=いいことがある」という学習にして、犬にとってクレートは「楽しい場所」になるようにしてあげましょう。
犬がハウスから出てこない場合
ハウスがお気に入りの場所
散歩やごはんの時以外は出てこないという場合は、その子にとってハウスがお気に入りの場所となっています。「用がないならここにいる」という状態はとてもいいことですので、用がないなら扉は開けたままそっとしておいてあげましょう。
ハウスの外に出ると嫌なことがある
旅行先などハウスの外は知らない場所である場合、安心できるハウスから出ないことがあります。また、家であっても飼い主さんが怒っている場合や、散歩が嫌いな子であれば、散歩に行きたくないがためにハウスから出ないということが考えられます。
体調がよくない
部屋が寒かったり、具合が悪かったりする場合も出てこないということがあります。「犬の息遣いが荒い」「名前を呼んでみた時の反応が悪い」「食欲がない」などの症状があれば、動物病院に連れて行ってあげましょう。