【獣医師執筆】猫は豆苗を食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

【獣医師執筆】猫は豆苗を食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

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豆苗はリーズナブルに購入でき、しかも栄養満点とあって、近年人気を集めている野菜です。猫が食べても大丈夫なのでしょうか?猫がいる家では、豆苗を猫草の代わりにしているという人も。猫は豆苗を食べても問題はないですが、与え方などには注意が必要です。そこで、猫に豆苗を与えるときに気を付けたいことを、豆苗に含まれる成分とともに紹介します。

猫は豆苗を食べても大丈夫

豆苗

豆苗は、食べ過ぎさえ気を付ければ猫に与えても大丈夫です。とはいえ、もともと豆苗は必ず猫が食べないといけない食材ではありません。いくら栄養が豊富とはいえ、猫が食べるのを嫌がったり、消化不良の症状がみられた場合は無理に与えようとはしないでください。

もしアレルギーなどの気になる症状が出た場合は、速やかに獣医師に相談しましょう。

猫が食べて大丈夫な豆苗の栄養成分

豆苗

豆苗は、もともとえんどう豆の苗です。苗はこれから植物が育つための生命力をたっぷりと備えていて、多くのビタミン類をはじめ、さまざまな成分が含まれています。どんな成分が含まれているのか、詳しくみていきましょう。

タンパク質

タンパク質は、アミノ酸が鎖状になってできたものです。タンパク質には動物性と植物性があります。以前は動物性タンパク質が植物性たんぱく質よりも消化吸収しやすいと考えられていましたが、食品の加工技術により、植物性たんぱく質でも十分に消化吸収が可能になりました。

タンパク質は、消化されることで、アミノ酸に分解され、小腸から体内に吸収されます。そのため、肉食動物の猫や、肉食動物に近い雑食性動物の犬にとって、タンパク質はエネルギー源とされています。

ビタミンA

「目のビタミン」とも言われ、白内障の予防や角膜の健康維持に重要です。また、皮膚や被毛の健康状態を保つ効果もあります。

ビタミンK

ビタミンKは出血した際に血液を固めて止血したり、骨にあるタンパク質を活性化したりして丈夫な骨を形成する働きをします。

ビタミンC

猫は通常であれば体内でビタミンCを生成できますが、中には不足しがちな猫もいます。特に老猫は、体内でビタミンCを生成する力が年とともに衰えてしまうため、別の方法で補う必要がでてきます。

また、薬を服用している猫も注意しましょう。薬を服用することで肝臓に負担をかけてしまい、本来肝臓で生成するビタミンCを上手に生み出すことができなくなってしまうのです。

葉酸

葉酸は体の細胞の生まれ変わりや成長をサポートするという大切な役割を持ったビタミンの一種です。

猫への豆苗の与え方

豆苗

猫に豆苗を与えるときに注意するべき点として、まず猫に豆苗を与えるときは、ごく少量からスタートし、食べさせ過ぎには注意してください。もともと肉食動物であった猫にとって、植物は消化がしづらい食材の一つです。そのため、一度に大量に与えることはやめましょう。

さらに、火を通すと消化が良くなるのでおすすめです。また、与えるときはできるだけ細かくカットしてあげることで、より消化吸収をしやすくなります。

与えていい量

豆苗を総合栄養食へのトッピングやおやつとして与える場合、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。

猫に豆苗を猫草の代わりにしても大丈夫?

猫草を食べる猫

肉食動物の猫ですが、好んで食べるものの一つに「猫草」があります。これは諸説ありますが、毛玉を吐いたり、便秘を予防したり、草に含まれるビタミン類を補ったりするために食べるといわれています。購入できる猫草はイネ科の若葉の場合が多いのですが、豆苗を猫草代わりに食べさせている飼い主さんも多いようです。

豆苗は少量であれば猫が食べても問題ありませんが、猫草のように継続的に与えるのはおすすめしません。愛猫の猫草は専用のものを準備してあげるようにしましょう。

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