猫にセロリは危険? マタタビと同じ作用や尿路結石の可能性を解説
独特な香りが特徴的なセロリですが、猫が食べてしまっても大丈夫なのでしょうか? 猫は肉食動物なので、基本的には野菜の消化が得意ではありません。ただ目を離した隙に食べてしまうこともあるかもしれません。今回の記事ではセロリの詳しい成分や注意点などを解説します。
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猫にとってセロリは危険?

結論から書くと、猫にはセロリを食べさせない方が良いでしょう。過剰摂取をしなければすぐに問題になるわけではありませんが、定期的に与えたり一度に大量に食べさせたりはしない方が良いでしょう。
そもそもセロリを好んで食べる子はあまりいないと思いますが、セロリには尿路結石の原因ともなるシュウ酸が含まれています。茹でるとシュウ酸はある程度は溶け出すので、生でなければ食べてしまっても過剰に心配する必要はありません。
セロリの栄養成分
セロリの特有の香りは「アピイン」「セダノライド」「ピラジン」などの成分が原因で、それぞれリラックス効果や血液をサラサラにする効果が期待できます。カリウムや食物繊維も豊富に含まれているため、ダイエット中には欠かせない野菜です。- カリウム カリウムは塩分を排出する働きがあるので、血圧を維持してくれます。利尿作用が体内の水分量を調整してくれるので代謝が良くなります。
- βカロテン 「目のビタミン」とも言われ、白内障の予防や角膜の健康維持に重要です。また、皮膚や被毛の健康状態を保つ効果もあります。
- 食物繊維 食物繊維は胃腸環境を整え便秘解消などに役立ってくれます。しかし猫は繊維質の多い食材の消化を得意としていないため、与え過ぎないように注意しましょう。
セロリはマタタビと似ている?
猫にセロリを与えるとマタタビを与えた時と同じように酔っ払う猫もいるようです。ただ生のセロリはシュウ酸を豊富に含んでいるため、かじってしまう恐れがある与え方は避けた方が良いでしょう。セロリを食べさせる時の注意点

セロリは猫に食べさせても大丈夫な食材ですが、そもそも猫は肉食寄りの雑食動物のため、繊維質を多く含む食材の消化を得意としていません。
一般的に成分に問題がないとされていても猫によってはアレルギーの可能性もあります。初めて与える時はほんの一口分に止めて様子を見られる時にしましょう。
アレルギー症状
猫によってはアレルギー反応を起こしてしまう子がいます。初期症状として皮膚の疾患が現れる可能性が高いので、フケが出たりずっと肌をかゆがっていたりしていたら、早めに病院に相談してあげましょう。食物性のアレルギーの場合、原因となるものを取り除いてあげれば問題はありません。
アレルギーは摂取後すぐに症状が現れる訳ではなく、1カ月後という場合もあります。そのため何の食材が原因か分かりづらいことが多いので、アレルギー症状が疑われたら動物病院で検査をすることをお勧めします。
スジを取らないと腸閉鎖の原因に?
セロリを与える時に茎のスジはしっかりと取り除いておきましょう。繊維質の多い食材の消化は得意としていないので、胃腸の負担になってしまうかもしれません。特にセロリのスジは固いので腸閉鎖の原因となってしまう可能性もあります。猫の体質にあった食べ物を

猫は肉食動物のため、野菜や繊維質の多い食材の消化を得意としていません。食べてしまったからといって過度に心配する必要はありませんが、生のセロリは与えない方が良いでしょう。愛猫の体質にあった食事を見つけてあげてください。
なお、本稿は以下の情報を参照して執筆しています。
- VetTsreet「How to Ward Off Holiday Weight Gain in Pets」
※本記事は猫にセロリを積極的に食べさせることを推奨するものではありません。猫に健康的な食べ物は、栄養がバランス良く摂れるように配合された総合栄養食としてのキャットフードです。雑食動物の人と違って猫は肉食動物です。人の体に良いからといって猫にも良いとは限りません。逆に悪影響となったり、必要な栄養の吸収を阻害したりすることもあります。
ただ、食事は飼い主と愛猫の絆を強くする大切な時間でもあります。同じものを食べたいと思ったり、欲しそうにしている愛猫に少しわけてあげたいと思ったりすることもあるでしょう。そんなときは必ず与えても大丈夫なのかを調べ、適切な与え方や量(あくまでおやつとして)を守り、様子を見ながら与えるようにしてください。