猫が顔や物にすりすりする4つの意味!ゴロゴロ鳴く場合や噛む場合などの行動別の気持ちを紹介

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猫の飼い主さんは、家に帰ったとき「愛猫が寄って来て顔や体を足にすりすりしてきた!」という経験がありますよね。野良猫が鳴きながら寄って来て足にすりすりしてきた経験がある方もいると思います。「甘えてきてかわいいなあ」という光景ですが、実は猫の「すりすり」という行動には、さまざまな意味が隠されていたということを知っていましたか? 今回は猫の「すりすり」が持つ意味や悶絶してしまいそうになるカワイイ「すりすり」動画を紹介します。

猫がすりすりする4つの意味

猫

1. マーキング

猫の体には、猫自身の臭いを分泌する「臭腺(しゅうせん)」と呼ばれる場所があります。猫はその臭腺をすりすりすることで、マーキングしているのです。

臭腺の場所は複数あり、
  • わき腹
  • 肉球
  • 尻尾
など、全身にわたります。

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猫の臭腺の場所を示した図

猫がマーキング行動をするために顔をこすりつけたり、「頭突き」をしたりすることがよくあります。これは猫の臭腺のほとんどが顔に集中しているためです。猫の顔には
  • おでこ
  • こめかみ腺
  • 周口腺(上唇のあたり)
  • おとがい腺(下顎のあたり)
  • 側頭腺(耳の後ろ)
などの臭腺があります。顔にある臭腺をこすりつけようとした結果、頭突きのような行動になってしまうのです。

飼い主さんが家に帰ると愛猫が寄って来てすりすりをしたり、お風呂上がりに寄って来て猫がすりすりをしたりすることがあると思います。これもマーキングの意味があります。

人間にはなかなか分かりませんが、外にいることでさまざまな匂いが体や服に付きます。もしかしたら、帰る前に触れ合った野良猫の匂いがしっかり付いているかもしれません。隠そうとしても猫にはお見通しです。自分のテリトリーに入ってきた飼い主さんを再び安心できる存在にするため、猫は寄って来て「消えてしまった自分の臭い」を上書きしているのです。

お風呂上がりも同様で、人間としては「良い匂い」をまとっているつもりでも愛猫は、「また自分の臭いが消えてしまった!」と憤っているかもしれません。「自分の臭いがする飼い主」を取り戻すため、猫はお風呂上がりに頭突きをしてくるのです。

2. 仲間に対しての挨拶

多頭飼いをしていると、仲の良い犬や猫同士がすりすりをしている場面を見ることがあります。これは別名「アロラビング(allorubbing)」と呼ばれており、人間で例えるとハグや握手をするような感覚です。

基本的にアロラビングは家の中で毎日一緒に暮らしている猫同士よりも、長時間離れていた猫同士において多く見られる行動です。アロラビングは猫同士だけでなく、犬や飼い主さんに対しても行うことがあります。仕事や学校から帰ってきたり、旅行から帰ってきたりした直後に猫からすりすりをされた場合は、「マーキング行動」だけでなくて「アロラビング」の可能性を考えることができます。

3. 甘え・要求

「撫でて欲しい」と甘えていたり、「お腹が空いたからごはんが欲しい!」「遊んで欲しい〜!」と何かを要求していたりする時も猫はすりすりをします。その場合はゴロゴロと喉を鳴らしていることがよくあります。

帰宅時でもお風呂上がりでもないのに、朝になるとすりすりしてくる猫ちゃんもいると思います。これはマーキングではなく、お腹が空いてご飯をおねだりしているためと考えられます。

猫は猫同士では鳴き声を使ったコミュニケーションを多用しないのですが、人間に対してはさまざまな鳴き声を使ってコミュニケーションを取ろうとしてきます。これは人間社会で生きてきた歴史の中で、鳴き声が人間とのコミュニケーションツールに適していると学習したためだと考えられています。

お腹が空いたときも同様で、飼い主さんにすりすりすることでご飯がもらえたという経験が毎朝のすりすりになったのだと考えられます。そのため鳴き声だけでおねだりをしたり、飼い主さんは無視して自動給餌器を爪でガリガリしたり、環境や経験によって猫の反応は異なるはずです。

4. 自分が気持ちいいから

愛情表現ではなく、猫が飼い主さんを「孫の手」の代わりにしている時もあります。猫の顔の周りにたくさんある臭腺は、猫にとって少しかゆい場所でもあります。顔の周辺はかきたくても自分の手足では思うようにかけないこともあります。

そのため、かゆい場所を壁や物や飼い主さんに「すりすり」とこすりつけたり、頭突きをしたりすることでかゆさを解消しているのです。また、飼い主さんに「ここがかゆいんだよ! かいて〜!」と一生懸命教えてくれている場合もあります。

猫のすりすりが噛むに変化するのはなぜ?

撫でられる猫

気まぐれがウリの猫ちゃんですが、すりすりしていたと思ったら急に噛んでくることもあります。猫が噛むという行動についてはいくつかの理由があります。

1. 気持ちの高揚

すりすりしていたのに急にガブッと噛まれてしまった場合は、「気持ちの高揚」によるものです。良い意味で気持ちが高ぶったり、興奮したりした際の愛情表現として噛んでいるのです。噛む以外にも、爪で引っかいてくる子もいると思います。猫に悪気は全くありませんので、決して大声で怒鳴ったり叩いたりしないようにしてください。

2. 交尾の練習

オス猫が交尾をする際にメス猫の首をよく噛むことから、交尾の練習の一環として噛んでいる。

3. 恐怖や怒り

猫がすりすりしてきた時に猫が嫌いな場所を撫でられると怒ります。例えば、猫はお腹が嫌いです。猫とってお腹は、もし攻撃されてしまえば簡単に命を落としてしまう危険性が高い箇所であり、急所のためです。

腹部には骨がなく、皮膚のすぐ下には内臓が詰まっており、攻撃に対しては非常に弱い場所ですね。そのため、いくら信頼している相手であっても、実際にお腹を触られるのは嫌がることが多いのです。

お腹を見せることよりも、実際に触られてしまったときのほうの恐怖は大きいでしょう。

うちの猫はすりすりしてくれない!その理由は?

お腹を見せる猫

飼い主さんの中には、「うちの猫は全くすりすりしてくれない。私に懐いていないのかな?」と不安に思う方もいると思いますが、猫が「すりすり」をする度合いは猫の性格によって異なります。すりすりをしないことが問題になることはありませんので、ちょっとさみしいかもしれませんが、それほど気にしなくても大丈夫です。

「家族にはするのに、自分にだけしてこない」という場合は、飼い主さんに好きではない臭いが付いているのかもしれません。猫は「柑橘系の匂い」や「男性の汗の匂い」などを嫌う傾向があるようです。


猫のすりすりは愛情表現の一種

猫がすりすりしてくれる姿って本当に癒やされますよね。すりすりにはいろんな意味がありますが、いずれも飼い主さんに対して心を許しているということには違いありません。すりすりが激しくてうざいと思っても優しく接してあげましょう。たくさんの愛をくれる猫が幸せに暮らせるよう、日々の猫とのコミュニケーションを大切にするようにしましょう。