犬があくびをする意味とは?シーン別の見分け方や病気の可能性などを解説
犬のあくびはリラックスしているときにだけするものではありません。犬のあくびには眠いからだけではないさまざまな意味があります。あくびをすることで、自分の状態を表したり、相手に気持ちを伝えたりしています。今回は、犬があくびをする意味や病気の可能性など、見分け方について解説します。
犬のあくびの意味
眠い・リラックスしている
犬があくびをするときは、眠いときやとてもリラックスしているときなど、人間と同じように生理的な反応によってあくびをすることはあります。眠いときに出るあくびは、酸素を多く取り入れるためという説がありますが、実はよくわかっていません。息を吸い込む、顔の筋肉を動かすことによって脳が活性化するためという説が有力なようです。
不安や緊張
犬があくびをするのは眠いときばかりではなく、その反対に緊張や不安にさらされているときもあくびが出ます。例えばお風呂が嫌いな犬がお風呂に入らなければならないときや、病院が苦手な犬が病院に行ったときなどにあくびをする様子が見られることがありますが、それは緊張によるあくびです。
このあくびは緊張状態を緩和させるためのあくびです。「もうやめて欲しいな」「安心できるおうちに帰りたいな」という気持ちの表れでもあります。
争いを避けたいとき
犬同士のけんかなど争いに発展しそうな緊張状態にある場合、相手に「自分は敵意がない」ことを示すためにあくびをすることがあります。あくびはコミュニケーション手段の一つでもあります。
ごめんなさいの意味
犬は謝罪の意味であくびをすることもあります。飼い主に叱られているときにあくびをするのは、謝罪と服従の意味のあくびです。飼い主に叱られている状態は、敵意がないことを表す「ごめんなさい」という意味であくびをしているのです。
犬があくびをしたときに声が出る場合
犬はあくびをしたときに「キュワワ」とか「アーン」とか、声を出すときがありますね。
犬があくびをしながら声を出すのは「より一層緊張をほぐしたいとき」や、すごく気分がまったりしているため「少し脳をシャッキリさせたいとき」などが考えられます。
また声を出すことによって飼い主に振り向いてもらいたいという気持ちが込められているときもあるようです。
散歩の時間になっても、なかなか飼い主さんが腰を上げようとしないときにあくびをしながら「アオン」と声を出したら、それは飼い主さんに気づいてほしいという気持ちの表れでもあるでしょう。
病気・体調不良が原因の犬のあくび
生理現象やカーミングシグナルとしてのあくびではなく、体調が悪いときにあくびが出ることもあります。
体調が悪くて震える・不安
犬が体調不良を不安に感じ、不安を少しでも和らげるためにあくびをすることがあります。例えば車酔いをする犬は、酔い始めるとしきりにあくびをすることがあります。車に乗ることが嫌いで、さらに具合が悪くなるといった緊張やストレス状態から体が震える警告のサインであくびをしているのです。
車酔いだけでなく、何らかの不調があると、犬はあくびをすることがあるため、気になる症状があれば動物病院へ相談しましょう。
口腔内の不調
口腔内の不調により、何度も大きく口を開ける様子があくびに見えることがあります。「歯の間に何かものが刺さっている」「歯が抜けかけている」「歯石が溜まって不快に感じる」ときなどに口を大きく開けてなんとかしようとする様があくびに似ています。
何度も大きく口を開けたり、口の周りを前足で擦ったり、頭を振ったり痛がる様子も見られるときはあくびではない可能性が高いため、お口の中をチェックしてあげましょう。
まとめ
犬のあくびには眠いからだけではないさまざまな意味がある
犬はあくびをすることで自分の状態を表したり、相手に気持ちを伝えたりしている
歯肉炎や歯石など口腔内の不調が原因で口を開けている様があくびに見えることも
あくびの意味を知ることによって犬の気持ちや状態を理解し、愛犬にとって適切な対応をしてあげましょう。