ハチワレ猫の性格や特徴を解説!縁起の良い「福猫」と呼ばれる理由など
ハチワレ猫は、猫の毛の模様を由来とする呼び名で、猫の種類を指す名称ではありません。顔が文字通り「八の字」に割れた模様の猫のことをいいます。猫は神秘的な動物であるという印象が強いせいか、猫の毛色や模様によっては「幸運を運ぶ」「不吉」といわれることがあります。今回はハチワレ猫の性格や特徴などを解説します。
ハチワレ猫の基礎知識
ハチワレは白の被毛と茶色や黒の2色、または3色の被毛を持つ猫で、額のあたりから鼻筋を境にして漢字の「八」の字のように割れている模様の猫のことをいいます。
鼻筋からのどにかけては白い毛の子がほとんどです。
ハチワレ猫というと白黒の猫を思い浮かべると思いますが、ハチワレの模様は白黒猫以外にも多くの被毛で起こり得ます。
純血種の猫種でもハチワレ模様になることもあり、「キジシロ」「サビシロ」「茶シロ」など、白い毛がベースになっている猫にはよくあらわれる模様です。
くっきり八の字のような模様になっていることもありますが、左右が非対称であったり、かつらをかぶっているようだったり、前髪のような模様になっていたりすることもあり、猫をとても個性的に見せてくれる模様といえるでしょう。
ハチワレの英語表記
日本名のハチワレとは額から鼻筋にかけての模様からつけれた名前ですが、英語圏では「八」の字も「鉢」もイメージしないため、単に「Black and White(ブラック・アンド・ホワイト)」「Bicolor Cat(バイカラー・キャット:2色の猫)」と呼ばれることが多いです。そのほか、マスクを着けているように見えることから「Mask and Mantle(マスク・アンド・マント)」や、タキシードを着ているような印象から「「Black Tuxedo(ブラック・タキシード)」というオシャレな名前で呼ばれることもあるようです。
寿命
純血種でも雑種でも見られる模様のため、猫の平均寿命である15年前後が目安です。室内飼育をして健康な毎日を送れるようにすれば、平均以上長生きしてくれるでしょう。
ハチワレ猫の歴史
現在ペットとして飼われている猫の起源は、エジプトのイエネコです。野生種だったリビアヤマネコがネズミなどの害獣を駆除してくれることから 農耕を営んで暮らしていた人間によって大切にされるようになり、人間と密接な関係を築くようになったのが家畜化の要因と考えられています。
古代エジプトで野生種からイエネコとなった猫ですが、その頃はキジトラしか存在していませんでした。
現在ではさまざまな毛色の猫が存在しますが、突然変異や交配によって生まれたものと考えられています。
猫がエジプトからヨーロッパに広がりペットとしての人間との関係が濃くなることによって、自然界では生き残れなかった目立った色合いの猫の生存率が高まり、さまざまな毛色の猫が増えていったと考えられています。
ハチワレ猫の性格
猫が被毛によって性格に違いがあるかどうかは、はっきりとわかっていません。
一般的にいわれる「茶トラはやんちゃで人懐っこい」「サビ猫はおとなしく賢い」などの傾向は確かにあるように感じますが、それは毛色の違いというより「茶トラはオスが多く、サビ猫はほぼメスしかいない」という、オスとメスの性質の違いが、毛色による性格の違いと認識されている面が大きいと感じます。
また、どんな毛色かよりも、その子の個性やどんな環境で育ったのかということが性格形成には大きく影響するでしょう。
まして、ハチワレ猫は毛色でさえなく模様です。黒白の印象が強いかもしれませんが、茶白でも三毛猫でもサビ白でもハチワレは珍しくありません。
「ハチワレ猫だからこういう性格」といった傾向はないため、出会ったその子の個性を尊重し、楽しみましょう。
ハチワレ猫の特徴
鼻や肉球、瞳の色
ハチワレ猫は白黒や茶白など白い毛との混合の被毛のため、肉球は「ピンク」または「ピンクに茶色や黒などのぶち模様」がある場合が多いです。鼻もピンクのことが多いですが、まれに鼻にもぶち模様が出る子がいます。
基本的に2色の被毛なので、瞳の色は「ゴールド」「グリーン」「ブルー」などさまざまです。
ハチワレ+靴下
ハチワレは猫の顔に現れる模様ですが、ハチワレ模様とともに現れやすいのが「靴下」です。靴下とは足の先の部分だけが白く、まるで靴下をはいているような模様のことをいいます。
背中側がほとんど黒い猫はタキシードを着ているように見えることから「タキシード・キャット」と呼ばれることもあります。
ハチワレ+ひげ
ハチワレの模様のほかに、白い毛の鼻(マズル)の部分に小さな模様があることがよく見られます。これを「おひげ」呼びます。鼻にひげ模様があるとユニークなお顔に見えて、とてもかわいらしいです。
ハチワレ猫の食事
猫の食べ物は「エサ」と呼ばれていた時代から、家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ変わりました。私たちと同じように、猫も栄養バランスの良いごはんを食べることで健康を維持することができます。ごはん選びをする際は、以下の2点を気を付けていただくといいでしょう。
1. 総合栄養食を適量与える
猫が必要とする栄養は人間と同じではありません。そこで生まれたのが「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。おやつなど「一般食」や「副食」と呼ばれるごはんだけ食べていると体を壊してしまいますので、「総合栄養食」のごはんを選ぶようにしましょう。総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。
※参照:「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」(環境省)
2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ
猫のごはんと聞いて「カリカリ」と呼ばれる茶色い豆粒を想像される方も多いと思いますが、正しくは「ドライフード」と呼ばれる加工食品です。保存しやすく食いつきも良いことから猫のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。PETOKOTO FOODSもその一つで、子猫からシニア猫(老猫)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食です。
PETOKOTO FOODSの公式HPを見る
ハチワレ猫にまつわる噂
ハチワレ猫は縁起が良い
ハチワレ猫は漢字で書くと「八割れ」もしくは「鉢割れ」となります。日本人にとって漢数字の「八」は末広がりで縁起のいい数字とされています。そのため、顔に「八」の字があるハチワレ猫も縁起の良い「福猫」といわれます。
一方、かつては縁起が悪いとみなされていた地域もあったようです。
ハチワレ猫は縁起が悪い
もう一つの漢字表記「鉢割れ」は、頭や兜が割れるという意味です。真ん中が割れている兜に見えなくもありませんが、そのために「縁起が良くない」とされていました。ただし、そう思われていたのは兜を被るような時代の頃の話です。現代は「末広がりの八の字を持つ福猫」ということでよろしいのではないでしょうか。
ハチワレ猫の里親になろう
保護猫を迎える
雑種の猫であればハチワレ猫は多くいます。雑種の猫を家族に迎えるためには、保護猫の里親になるのが一般的です。
保護猫の里親になるためには、二度と捨てられたり、不幸な目に遭わせたりしないよう、さまざまな条件をクリアしなければならない場合が多いため、条件をよく確認し、猫と暮らせる住環境を整えましょう。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」も、ぜひ覗いてみてください。
OMUSUBIで保護犬猫を探す
ブリーダーから迎える
ハチワレは猫の顔に現れる模様ですから、純血種の猫でもハチワレ猫はいます。ハチワレ猫を迎えたい場合は、気になる猫種のブリーダーに確認してみましょう。
ブリーダーの中には悪質なブリーダーも存在しているため、親猫たちがストレスなく健康に生活できているか、清潔感のある環境かどうかなどを確認しましょう。
ハチワレ猫の個性を楽しもう!
ハチワレ猫は日本にはたくさんいますが、色も形もそれぞれが個性的です。
三毛猫だと、八の字に割れた左右の色が違うハチワレもあります。その子のユニークな個性を楽しみましょう。