犬が人や自分を舐めるのはなぜ? 舐める理由や気持ちを解説

犬が人や自分を舐めるのはなぜ? 舐める理由や気持ちを解説

愛犬にぺろぺろ舐められた経験がある方は多いでしょう。うれしい反面くすぐったいしやめてほしいときもありますね。なぜ犬は人を舐めるのでしょうか?犬は自分の体も舐めますが、その行動には意味があるのでしょうか?犬が舐める理由と気持ち、舐めるのをやめさせる方法を解説します。

犬が人を舐めるのはなぜ?

舐める犬

犬は言葉を話せません。そのため、気持ちを伝える方法は人間より限られているかもしれません。人や他の犬など、自分以外のものを舐めるという行動は犬の気持ちを表しているカーミングシグナルなのです。


相手を舐めるのは基本的に愛情表現

「舐める」という行為は、犬にとって大事なコミュニケーション方法です。現在ペットとして飼われている犬の祖先は「オオカミ」や「オオカミの亜種」といわれています。犬もオオカミの習性を引き継いでいて、同じように子犬の世話をし、群れとみなした家族とコミュニケーションをとるのです。

犬は子育てをするとき子供の体を舐めてきれいにしてあげ、さらに舐めることでウンチやおしっこの排泄を促します。舐めることは相手をかわいがり「世話をしてあげたい」という気持ちが込められています。

また、子犬は母犬の口をぺろぺろ舐めますが、これは食事を催促する際に見られる行動です。人に飼われている現在では、子犬にも離乳食などが与えられますが、野生時代は母犬は口を舐められると、自分が食べた獲物を吐き戻して与えていました。

犬の祖先は群れで暮らしいたため、仲間同士のコミュニケーションは単体で暮らす動物よりも密に取る必要がありました。群れで暮らす上で、無駄な争いをしないように相手を舐めることで敬意や愛情を伝えていたのです。

他の犬を舐めるという行動は、多頭飼育をしていて仲が良い場合にも見られます。相手を舐めるという行為は基本的に、相手を好ましく思っている愛情表現なのです。


人の顔や口を舐める

人間と暮らす犬にとって、群れでうまく暮らすためにコミュニケーションをとる相手は飼い主ですね。野生時代に行っていたように、飼い主の口や顔を舐める行為は、愛情を伝えるために行っていることがほとんどです。

また、仲間を落ち着かせたり、謝罪の気持ちを表したりするためにも舐めるので、飼い主に落ち着いてほしいときや、叱られた後に許してほしいときにも口や顔を舐めます。

そして、犬がストレスや不安を感じていたり、体調不良を感じていたりするときも飼い主を舐めることがあります。大好きな飼い主を舐めることで気持ちを落ち着かせようとしているのかもしれません。

人の顔を舐めるときの犬の気持ちまとめ

  • 好きだという愛情表現
  • 許してほしい
  • 飼い主に落ち着いてほしい
  • おねだり
  • 不安だから落ち着きたい


人の手や腕、足を舐める

人の腕や足などのパーツを舐めるときも、顔や口を舐めるときとほとんどの場合は同じ理由です。犬は飼い主が自分に触れてくれるのは手だと知っているので、他の部位よりも手を舐めてくる子は多いです。

そのため、「おねだり」や「謝罪」の意味を込めて舐めるときも手を舐めることが多く見かけられるでしょう。指先などをちょっと舐めてくるときは、飼い主に「ねぇ、ねぇ」と話しかけて注意を向けてほしいときであり、来客などにするときは控えめな「悪い印象ではないです」という好意を示す表現でしょう。

犬が腕や足を舐めるのは愛情表現の他に「変な匂い」や「気になる匂い」がするという理由のときもあります。匂いが強い場所に行ったときや、レストランなどの食事をする場所に行った後に、散々匂いを確認された後に舐められることがあります。

おいしそうな匂いがして舐めることもあるでしょうし、舐めることは異物を取り除いたり、傷を癒やしたりする意味もあるので、飼い主についた怪しい匂いを取り去ってきれいにしたいという思いから舐めている場合もあります。


犬が自分の体を舐めるのはなぜ?

自分の体を舐める犬

犬自身の体をグルーミング

猫ほどではありませんが犬もグルーミングをします。自分の体を清潔にしようとしているのです。食事後に口の周りを舐めたり、足先を舐めたりする光景がみられるのは、野生時代に口や足についた血や匂いを取り去るためでしたが、その習性が現在も残っていると考えられます。

また、犬の唾液は殺菌作用があるので少し気になるところを舐めてきれいにしようとしているのです。


犬が自分の鼻や口を舐める

犬が自分の鼻や口を舐めるとき、特に食事の後はグルーミングであることがほとんどですが、自分自身を落ち着かせようとして舐めていることもあります。人間も緊張すると口が渇いて口を動かしたり、唇を舐めたりしますね。それと同じように、犬も自分の鼻や口を舐めているのです。

犬を叱ったときに口や鼻を舐めることがありますが、これは反省しているサインでもあるので、叱るのはほどほどにしましょう。

犬が自分の足を舐める

犬が自分の足を舐めるのはグルーミングをしていることが多いですが、ずっと足を舐め続けたり、しまいには噛んでしまったりするときは、ケガやかゆみのせいであることも考えられます。

皮膚に炎症が起こっていたり、肉球を舐めたり噛んだりしているときは肉球の間が蒸れて赤くなってしまっていることもあります。肉球の間の炎症は表面を見ただけでは分かりにくいので、指の間もよく見てあげてください。


ストレスで自分の体を舐める

犬はストレスを感じたときも自分の体を舐めます。分離不安がある犬は飼い主から離れると体を舐めることがありますし、運動不足や飼い主とのコミュニケーション不足でストレスを感じたときに舐めてしまうこともあるようです。

舐めすぎるとはげてしまうこともありますし、重症化すると自傷行為にもつながりますので、ストレスのせいで舐めていることが疑われたら、愛犬との生活を見直してみましょう。


犬が同じ場所を舐めるときは注意が必要

犬エリザベスカラー

犬はケガや皮膚病など体に異常を感じると舐めて治そうとします。犬の唾液には殺菌作用があるためなのですが、同じ場所を舐めたりかじったりしているときは注意が必要です。その個所に異常がないかよく確認してみましょう。

一見何もなくても、しきりに同じ場所を舐めるという行為が続くときは、何か肉眼には見えにくい病気が隠れている可能性もありますので、まずは体に異常がないか確認するとともに、獣医師などの専門家に相談することをおすすめします。

執拗に舐めることが常習化してしまうとカラーを付けて生活しなければならないなどの支障が出る場合もありますので、放置せずに原因を探りましょう。

犬が床を舐めるのはなぜ?

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犬がフローリングの床やカーペットを舐めているときがあります。なぜそんなところを舐めているのか、飼い主としては理解に苦しみますね。床やソファーなどの家具を舐めているときは、食べ物の匂いがするときであることが多いようです。または、退屈ですることがないので舐めているという説もあります。

床を舐めるとほこりや髪の毛を飲み込んでしまう危険性がありますから、やめさせたほうが良いでしょう。食べ物の匂いが原因のときは、クエン酸スプレーで拭いた後に重曹スプレーでもう一度拭き取ると匂いを除去できます。

床や家具を舐める癖が付いてしまっているときは、舐める箇所にレモンや酢を薄めたものを吹きかけておくか、市販の舐めたりかじったりすることを防止するスプレーなどを利用してみてください。

犬が服を舐めるのはなぜ?

飼い主に近づく犬

犬が飼い主の服を舐めるのも、おいしそうな匂いがするからという理由が多いようです。もしくは変な匂いが付いているので、きれいにしてあげようとしている可能性もあります。

犬が舐めるのをやめさせるには

飼い主の指を舐める犬

犬が飼い主を舐めてくるのは愛情からであることがほとんどです。犬から人への病気感染を心配される方もいるかもしれませんが、室内飼育をし、必要な予防措置を講じてきちんとケアをしていれば、過剰に心配する必要はないでしょう。

しかし、犬に害はなくても人間に害をおよぼすパスツレラ菌などの感染も全くないわけではありませんので、口を直接犬に舐めさせるのは避けたほうが良いでしょう。口を舐められそうになったら、飼い主の口を手のひらで遮り、犬には手を舐めてもらうと犬の愛情を拒否しないで済みます。

どうしてもやめさせたい場合は、犬が舐めてきたら場所を移動するなど、舐められない状況を作ると良いでしょう。「大好き」と言っているのに「いけない」としかることはおすすめできません。


まとめ

鼻と鼻で挨拶をする犬
犬が人や他犬を舐めるのは愛情・謝罪・おねだり・不安
犬が自分を舐めるのはお手入れ・反省・痛みや違和感・ストレス
同じ箇所をずっと舐めている場合は怪我や病気の可能性がある
愛情なのか、痛みや不快感なのか、愛犬の様子をよく観察することが大切です。

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