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栄養豊富なびわ(枇杷・ビワ)は、古来からさまざまな薬効を持つことで知られ、「大薬王樹」(だいやくおうじゅ)と呼ばれていました。犬と暮らしている方の中には、栄養たっぷりでおいしいびわを愛犬にあげたくなる方もいるかもしれません。びわの実は犬に与えても大丈夫ですが、葉や種には注意が必要です。今回は、びわに含まれる栄養素や、与える際の注意点を紹介します。
犬が食べても良いびわに含まれる栄養素

| びわの成分(100gあたり) | |
|---|---|
| エネルギー(kcal) | 40 |
| 水分(g) | 88.6 |
| たんぱく質(g) | 0.3 |
| 脂質(g) | 0.1 |
| 炭水化物(mg) | 10.6 |
| 灰分(g) | 0.4 |
| βカロテン(㎍) | 510 |
| β−クリプトキサンチン(㎍) | 600 |
| ビタミンC(mg) | 5 |
| 食物繊維(g) | 1.6 |
βカロテン
βカロテンは摂取するとビタミンAに変わり、皮膚や粘膜の免疫・抵抗力を高めてくれます。また、被毛を綺麗に保つ効果も期待できます。β−クリプトキサンチン
β-クリプトキサンチンには強力な抗酸化作用があり、細胞の老化や癌の発症を抑える効果があるといわれています。犬にびわを与える際の注意点

犬にびわを与える際の注意点01:種や皮は取り除く
びわの種を摂取すると体内で青酸系の猛毒が発生するので、与えてはいけません。科学的根拠がないものの「びわの種はがんに効く」と信じられていることもあり、粉末状にして販売されることもあります。農林水産省では中毒のリスクがあると注意を呼びかけていますので、愛犬に与えないことはもちろん、誤飲にも十分に注意してください。もし、種を誤飲した場合は、腸閉塞になるリスクもあるため、直ぐに動物病院に相談しましょう。
犬にびわを与える際の注意点02:消化不良と肥満
びわの与え過ぎは消化不良などを起こしてしまう可能性もあるので、少量だけにしましょう。びわには糖分も多く含まれているので、肥満などの原因になってしまう可能性もあります。おやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。
犬にびわを与える際の注意点03:アレルギー
ワンちゃんによっては、びわを食べるとアレルギー反応を起こしてしまう可能性があります。びわを初めてあげる時は、ごく少量だけあげて、しばらく様子を見るようにしましょう。犬にびわ茶を飲ませても大丈夫?

びわは果物として実を食べるだけでなく、葉や種を煎じた「びわ茶」として飲まれることもありますが、びわ茶は犬に与えないほうがいいでしょう。
シアン化合物である「アミグダリン」が含まれているためです。「がんに効く」と言われることもありますが、科学的には証明されていません。またアミグダリン自体に毒性はないものの、動物が摂取して体内の酵素によって分解されると、毒性を持つシアン化水素という成分に変化します。
アミグダリンはびわだけでなく「アンズ」「ウメ」「モモ」「スモモ」「アーモンド」などバラ科の植物に含まれ、私たちが日常的に問題なく食べているように、大量に摂取しなければ健康を害すことはありません。しかし2018年6月、国民生活センターから葉もしくは種を原料にしたびわ茶について注意喚起が出されました。人間よりも体の小さい犬はより影響を受けやすくなりますので、びわ茶を犬にあげるのはやめましょう。
犬にびわの葉温灸は血行促進に効果的!
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びわを直接摂取する方法ではありませんが、びわの葉エキスを温灸にプラスする「びわの葉温灸」は、ワンちゃんの健康促進に効果的です。びわの葉エキスが、乾熱温灸が持つ血行促進の効果をさらに高めてくれます。ワンちゃんへのびわの葉温灸についてはこちらでも紹介しているので、ぜひご覧ください。
まとめ
お出かけやトレーニング時にもおすすめな愛犬用おやつ
ペトコトフーズのおやつは四国産若どりや鹿児島県産の紫いも、青森県産のりんごなど国産食材をふんだんに使用し、獣医師が監修した保存料無添加のおやつです。
- 全犬種・全年齢が対象!
- フリーズドライ製法なので常温保存可能!
- ジッパー付きのパッケージで散歩のお供にも!
水に浸すと食材本来の歯応えに戻るため子犬からシニア犬まで楽しんでいただけます。
この記事の監修者
ニック・ケイブ(Nick Cave)獣医師
米国獣医栄養学専門医・PETOKOTO FOODS監修
マッセー大学獣医学部小動物内科にて一般診療に従事した後、2000年に獣医学修士号を取得(研究テーマ:犬と猫の食物アレルギーにおける栄養管理)。
2004年にはカリフォルニア大学デービス校で栄養学と免疫学の博士号を取得し、小動物臨床栄養の研修を修了。同年、米国獣医師栄養学会より米国獣医栄養学専門医に認定。
世界的な犬猫の栄養ガイドラインであるAAFCOを策定する WSAVA の設立メンバーであり、2005年より小動物医学および栄養学の准教授としてマッセー大学に復帰。
家族とともに犬2匹・猫・ヤモリと暮らしながら、犬猫の栄養学の専門家として研究・教育に携わっている。