犬を飼うということ。必要な覚悟や迎える前に考えるべきことを解説
一人暮らしや共働きといった家を留守にしがちな人でも犬を飼うことはできます。ただし、犬を飼うには覚悟が必要です。「可愛いから飼う」のではなく、正しい知識と覚悟を持ってお迎えしましょう。今回は、犬を迎えるときに事前に考えるべきことや、ペットショップ、ブリーダーといった迎える先のメリット・デメリットを紹介します。
犬を迎えるために必要な覚悟
今までは自分優先で良かった生活が、犬ありきの生活に変化します。
朝眠くても、仕事で疲れてても、一緒に遊んだり、1日30分ほどの散歩を2回行ったり、毎日の食事の用意、ときにはブラッシングやシャンプーといった飼い主さんのお世話が必要不可欠です。
犬の生涯を、自分ではなく犬優先の生活をする覚悟を持ってお迎えしましょう。
犬を飼う前に考えるべきこと
犬を家族に迎えるなら、迎える前に考えなければいけないことがたくさんあります。
ペットを飼育できる環境か
「犬を飼いたい」と思っても、現在住んでいる家がペット可かどうかまた、ペットの条件なども確認する必要があります。例えばマンションでは、「エレベーターに乗る際は抱っこしなければいけない」という利用ルールが決まっていることも珍しくありません。
経済的余裕があるか
当たり前ですが、犬を飼うのにはお金がかかります。毎日のごはん代や、ワクチンや予防薬代、トイレシートやおもちゃなどの消耗品などはもちろん、ケガや病気になれば医療費もかかり、愛犬と一緒に旅行するとなると宿泊費などもかかります。
犬の平均寿命も伸びているため、約15年間終生飼育ができるかどうか考える必要があります。
誰が面倒をみるのか
「誰が主に面倒をみるのか」はしつけに大きく影響します。家族全員がそれぞれ好きなやり方で世話をして、かわいがっていては犬も誰のいうことを聞けばいいのかわからなくなります。
おやつも全員が少しずつ与えていたら、それは「たくさん」です。肥満になり、さまざまな病気にもなりやすくなります。
ライフスタイルと飼いたい犬種は合っているか
「この犬種が好きだから」「かわいいから」という理由だけで犬を飼うのはやめましょう。犬はもともと、羊を追ったり獲物を追ったり、狩りの手伝いをしたりと人間のパートナーとして仕事をしてきました。その気質は今も変わらず残っています。
飼いたい犬種の習性をしっかり知って、その上で自分のライフスタイルと合っているか、飼えるかどうがよく考えてみましょう。
犬を迎えるならどこから?
犬を飼おうとして思いつくのは、多くの方がペットショップからなのではないでしょうか。
ただし、犬を迎えることができるのはペットショップだけではありません。犬種を専門に扱う「ブリーダー」や、さまざまな理由から新しい飼い主を探している「保護犬」と大きく分けて3パターンあります。
ペットショップから迎える
ペットショップは大型ショッピングモールにはたいてい入っているので、家族でふらっと立ち寄ることができます。その気軽さゆえに衝動買いしやすく「実際に飼ってみたら思っていたのと違った」「飼わなきゃよかった」といった後悔が生まれるリスクがありますが、デメリットばかりではありません。
<メリット>
- 気軽に立ち寄ることができる
- 一度にたくさんの犬種を見ることができる
- 飼い始めに必要な物をその場で購入することができる
- 社会化トレーニングがすでにできている場合がある
- ショップによっては系列店の特典が受けられる場合がある
<デメリット>
- 必ずしも好きな犬種・毛色・性別がいるとは限らない
- 個体の性格を判断できない
- 料金が比較的高い
- 疾患を抱えているリスクがある(入手先による)
- 店員さんが必ずしも正しい知識を持っているとは限らない
ブリーダーから迎える
犬種としての魅力を残す、広めるために多くのブリーダーは1犬種または2犬種の繁殖をしていることがほとんどです。
ブリーダーの中には「悪徳ブリーダー」と呼ばれる人たちもいます。ブリーダーだから大丈夫と安心せず、きちんと「犬たちの飼育環境」「子犬の両親の状態」を確認させてもらいましょう。
<メリット>
- 犬種の知識が豊富
- 飼いたい犬種の毛色や性別などを選ぶことができる
- 子犬の性格をある程度把握することができる
- 両親の体格から子犬がどれくらいの大きさになるかも予測することができる
<デメリット>
- 事前予約が必要
- ブリーダーの見極めが必要
- 広い施設が必要なため、都心から離れている場合が多い
- 飼い始めに必要な物をその場で購入できない
保護された犬を迎える
最近日本でも周知されてきたのが「保護犬・保護猫」から迎える選択肢です。「保健所」や「動物愛護センター」「シェルター」「預かりボランティア」など、さまざまな形で一時保護しています。
保護をしている団体によって譲渡の条件が異なりますが、保護される犬の多くは成犬のため、体の大きさや性格を知った上で迎えることができます。
<メリット>
- 子犬だけではなく、成犬や老犬という選択肢がある
- 純血種だけでなく個性的な雑種犬と出会える
- 飼い主さんと犬の相性を確かめるためのトライアル期間がある
<デメリット>
- 飼いたい犬種が必ずいるわけではない
- 誰でも譲渡してもらえるわけではなない
- 保護される前にどんな生活をしていたかを把握できない
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ライフスタイルにあった犬を迎えましょう
「犬を飼う」ということは簡単なことではありません。
楽しいこともたくさんありますが、旅行など行動に制限がかかるなど、今までできていたことができなくなることもあります。
特に初めて犬を飼う人の中には「思っていたより手がかかる」「しつけがうまくいかない」「相談できる人がいない」などの理由から飼育放棄してしまう可能性もあります。
「かわいいから飼う」のではなく、自分のライフスタイルにあった犬を、覚悟を持って大切にしてください。