猫の顔が腫れている場合に考えられる症状や原因 | 応急処置や予防ケアも

猫の顔が腫れている場合に考えられる症状や原因 | 応急処置や予防ケアも

猫の顔が腫れてきた場合、一言に腫れといっても、人間で言うニキビのようなものができる場合や、「湿疹のようにただれている」「山のように盛り上がっている」など、さまざまな症状があります。それらの要因もさまざまで、主に5つの要因が挙げられます。考えられる原因と病気を白金高輪動物病院・中央アニマルクリニック顧問獣医師で獣医循環器認定医の佐藤が解説します。

猫の顔が腫れている場合に考えられる原因と病気

猫の写真

ニキビのようなデキモノや虫刺されの場合

放っておいても自然に治癒することもありますが、見た目だけで自然に治るものかどうか判断するのは困難な場合がほとんどです。また、デキモノは、針などで小さな傷を作り中の膿を出すことで治りが早まる場合もありますが、ご自宅では危険なので動物病院で処置してもらうようにしましょう。

ケンカなどのケガによる腫れの場合

猫は動きが活発で顔や体などをぶつけることも多く、また、ケンカでケガをすることも多いため、そういった外傷がもとで腫れることも多いです。数日経ってから腫れや熱が急に出てくることもあるので、患部だけでなく、その周囲も含め、数日は注意して見てあげてください。

根尖膿瘍の場合

歯周病によって歯根(歯の根っこの、骨に埋まっている部分)が化膿する根尖膿瘍では、膿汁が歯茎の中や皮膚の下にたまることで腫れものができたり、たまった膿を排出するための穴が歯茎や皮膚にあいたりします。抗生物質の投与や、皮膚にあいた穴の洗浄で一時的に治りますが、根本的な原因は歯根にあるので、抜歯が必要となります。

デキモノ(腫瘍)の場合

自潰するまでは強い痛みを伴わないことも多く、気づかないうちに大きくなってしまうこともあるので注意が必要です。腫瘍は比較的高齢の猫に多く見られますが、例外的に肥満細胞腫という腫瘍は、年齢に関係なく、猫の皮膚に比較的多く発生します。このケースでは、表面の毛が抜けたり、赤くなって痒みが出たり、小さくなったり大きくなったりと、変化することもあります。

緑内障

眼球自体が腫れる緑内障の場合もあるので、少しでも異常を感じたら動物病院で診てもらってください。

応急処置・予防ケア

猫

コットンでキレイに

もし、腫れている部分を見つけた時には、湿らせたコットンなどで表面をできるだけキレイにしてください。ケンカによる傷などの場合は、衛生的にすることで、症状が軽快することもありますし、化膿することも防げます。

状況を確認する

続いて、表面がキレイになったら、腫れている範囲や皮膚の状態などを確認してあげてください。虫さされのような状態なのか、盛り上がったデキモノのようなものなのか。膿が出ていないかどうか。状態が悪ければ、緊急で病院を受診したほうが良いでしょう。そして可能であれば、お口の中の状態(歯石の付着、歯肉炎など)も確認してください。前記したように、根尖膿瘍の場合は、歯周病によって歯根が化膿した結果、顔が腫れてくる場合があるからです。ただ、猫が口を触られるのを嫌がることもあるので、決して無理はしないでください。

虫刺されやニキビなどの場合、放っておいても完治することがありますが、このほかの原因では、放っておくとだらだらと症状が続いてしまったり、悪化することも多いです。早期の受診をおすすめします。また、ご自宅にエリザベスカラーをお持ちであれば、つけてあげることで掻いたりすることを防止できますので、着用をおすすめします。

冷静な応急処置が大切です

猫

ペットが健康な状態を維持するためには、獣医師が最善の治療をすることはもちろん、飼い主の皆さんがペットの異変を察知することが必要です。しかし、動物の病気を判断することはとても難しいことです。ペットへの知識を増やせば、最悪の事態を防ぐ手助けになることは間違いありません。 そこで、ペットの「急病対応マニュアル」の必要性を感じ、飼い主の皆さんに向けた本をつくりました。ペットの異変に気づいた時にはすぐに動物病院に行くことが望ましいですが、病院が休みだったり、仕事が忙しい時、旅行先にいる時など、すぐには獣医師に診察してもらえない場合もあるのではないでしょうか。そんな時にペットの病状が深刻なのか、様子を見ても大丈夫なのかどうかがある程度判断できれば、救いになると思っています。飼い主の皆さんが慌てふためかないように、本記事でも紹介している主な症状や原因、さらに加えて応急処置法を記しています。また、受診までの流れがすぐ分かるフローチャートでも説明しています。



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