猫の人見知りはなおる? 人見知りする理由と対策とは

猫の人見知りはなおる? 人見知りする理由と対策とは

人見知りの猫は珍しくありません。もちろん人見知りをしない猫もいますが、来客があると逃げたり隠れたりする子が多いと思います。猫はいつから人見知りになるのでしょうか。そして、猫の人見知りをなおすことは可能なのでしょうか。今回は、「猫の人見知り」について紹介します。

猫は人見知りをしやすい

猫

猫は人見知りをしやすい動物です。警戒心が強く、自分のテリトリー内で暮らすという習性を持っているためです。

自分のテリトリー内に見知らぬものが入ってくると、それは自分とテリトリーを脅かすものとして認識するので、危害を加えられないように逃げたり、または威嚇する等の行動をとったりします。

猫が人見知りをするのはごく普通のことであり、むしろ人懐っこい猫のほうが珍しいといえるかもしれません。


人見知りが少ない猫もいる

多くの猫は警戒心が強いですが、警戒心が薄く、ほとんど人見知りをしない猫もいます。そういう子はかわいいものですし、来客があった際にも遠慮なく甘えるので可愛がってもらえます。

しかしその警戒心の低さゆえに、外で生活することになってしまった場合、人間による虐待という危険な目にあいやすいです。人間についていってしまったり、容易に捕まったりしてしまうからです。

人見知りであろうとなかろうと完全室内飼育が推奨されますが、警戒心が薄い、誰にでも懐いてしまうというような子は、絶対に脱走させないように気をつける必要があります。

猫の人見知りはいつから始まる?

のぞく猫

猫の人見知りも、人間の子供の人見知りと同じように、自我が強くなってくる頃に始まることが多いです。

生後3カ月頃から強くなる

筆者はボランティア活動をしており、毎年たくさんの子猫を保護し育てていますが、子猫たちを観察していると、人見知りが強くなってくるのはだいたい生後3カ月頃からが多いように見受けられます。

生後2カ月頃までの子猫はまだ幼く、それほど脳も発達しておらず知識も乏しいため、何が怖いものなのか分かりません。また恐怖もあまり感じたことはなく、自分の親猫や兄弟猫といった、ごく親しい間柄のもの以外に対しての警戒心も薄いです。

身体的能力も上がり、だんだんと脳も発達して、さまざまなことを学び記憶するようになる生後3カ月頃になると、自分とごく親しい間柄のもの以外を明確に区別できるようになってきます。そのため、知らないものには恐怖心を感じるようになり始めます。

そういった理由から、この頃から知らない人に対する人見知りが多く見られるようになるようです。

個性によるところが大きい

前述したとおり、人見知りは生後3カ月頃から見られることが多いのですが、生まれてから間もない生後2週間頃の子猫でも、知らない人間に対して威嚇することがあります。

ごく幼い子猫のときは目があまり見えないのですが、生後2週間程度になると少しずつものが見えるようになります。さらに嗅覚が鋭いので、慣れ親しんだ匂い以外のものに対して恐怖を感じることがあるようです。

筆者も目が開いたばかりの子猫を保護したときに、手のひらに乗るような大きさの子猫であるにも関わらず、「シャー」と威嚇されることがあります。早い時期から人見知りが始まるのは、その子の性格や生まれた環境などの影響が大きいでしょう。

猫の人見知りをなおすことはできる?

人見知りをするかしないかは、持って生まれた性格や、生まれ育った環境により形成された個性によるところが大きいです。

また、猫はもともと臆病な性格で、人見知りをすることは本能です。そのため、人見知りを多少改善はできても、完全にフレンドリーな子にするということは難しいでしょう。

また、知らない人に対しては超人見知りであっても、飼い主さんに対してはとっても甘えん坊の猫は多いです。

猫の世界にとって飼い主さんは大切な存在であり、また飼い主さんと猫の関係は親と子の関係に似ているとされているので、飼い主さんに一心に愛情を向ける猫は少なくありません。

人見知りをしないようにするには

懐く猫

人見知りをしないように育てることは不可能ではありませんが、必ずしも成功するわけではありません。もともと臆病で知らないものに対して恐怖を感じるという習性なので、人見知りをしないように育てても、「知らない人は大嫌い」という子に育ってしまうこともあります。

なるべく人見知りをしないように育てるには、社会性が育つ時期である生後2~6カ月程度の頃に、飼い主さん以外の人や他の猫と触れ合わせると良いでしょう。

本来単独で暮らす猫は犬と違い、あまり社会性が高くない動物ではあります。しかし、他の猫や人間と触れ合うことにより、「自分と飼い主さん以外はすべて拒絶する」というようなことにはなりにくいです。

方法としては、友人を家に呼び、猫と遊んでもらったり、友人からおいしいおやつを与えてもらったりして、「飼い主さん以外の人間も怖くない」ということを教え、「お客さんが来るといいことがある」と印象づけます。

ただしこの頃の子猫は病気にかかりやすいので、感染症を防ぐために、友人には手を洗ってから触ってもらうようにすると良いでしょう。

また、誰にでも気を許す猫に育てるということは、万が一脱走したときに危険が大きくなるので、絶対に脱走させないように気をつけましょう。

一方で、警戒心が強い子は外に出てしまうとますます警戒心が強くなり、容易に捕まえられないので、もちろん絶対に脱走させてはいけません。

社会性を育てる方法は大人の猫にも有効な場合がありますが、すっかり性格が固定されている猫にとっては、ただのストレスになってしまう場合もあるので、無理強いはしないでください。

来客の際の対策

隠れる場所を用意する

人見知りの猫にとってお客さんが家に来るということは、恐怖以外のなにものでもありません。お客さんにかわいい猫を見てもらいたいという気持ちも分かりますが、人見知りの猫にとっては全然楽しくないばかりか、かなりのストレスになります。

また、無理に会わせても威嚇されたのではお客さんも嬉しくないですね。

人見知りの猫の場合は、無理に人前に出させずに隠れる場所を用意してあげましょう。できれば、お客さんがいる部屋とは別の部屋に猫がいられるようにするといいですね。

別の部屋を用意できないときは、ケージに入れ上から布をかけて、少しでも恐怖が和らぐようにしてあげれば、短時間であれば大丈夫でしょう。

別の部屋やケージには、飲み水やトイレなどを用意しておき、普段からその部屋やケージでくつろげるようにしておくと、猫のストレスが軽減できます。

押し付けはダメ。無理強いせずに見守って

人と猫

猫はそもそも単体で生活する動物なので、犬のように社会性は高くなく、人見知りをしやすいです。また、人見知りするかどうかはその子の性格によるところが大きいので、しつけや訓練でなおせるようなものではありません。

人見知りがなおってくれたら飼い主さんとしてはうれしいと思いますが、人見知りをなおそうとして猫が嫌がることを無理強いするのはよくありません。愛猫との信頼関係にひびが入りかねませんし、猫のストレスにもなります。

猫はお散歩や外出をしなくても、住環境を整えてあげれば室内だけでも十分楽しく暮らせますし、無理に来客に会わせる必要はないと筆者は思います。人見知りも個性と思って見守ってあげて欲しいです。
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