「黒猫感謝の日」はなぜ始まった? 一匹の黒猫と一人の愛猫家の愛から広まった特別な日

「黒猫感謝の日」はなぜ始まった? 一匹の黒猫と一人の愛猫家の愛から広まった特別な日

世界にはさまざまな記念日がありますが、皆さんは「黒猫感謝の日」を知っていますか? 「猫の日」を知っている人は多いかもしれませんが、今回ご紹介するのは黒猫限定! 実は、一匹の黒猫と一人の愛猫家の愛から広まった特別な日なんです。

「Black Cat Appreciation Day(黒猫感謝の日)」って何?

黒い子猫

「Black Cat Appreciation Day(黒猫感謝の日)」は、8月17日。ホリデーに関する情報を集めるサイトHolidappyによると、ある男性が、2011年、Facebookに「Black Cat Appreciation Day!!!!!!!!」というイベントページを作成したのがきっかけで生まれた日なんだそう。

日本でも「黒猫が目の前を横切ると縁起が悪い」なんて言いますが、他の多くの国でも黒猫はバッドラック(悪運)の象徴と言われることが多いようです。

アメリカの動物愛護団体イギリスの猫レスキュー団体によると、黒猫が家に悪運を呼ぶなどという迷信から、他の毛色の子たちに比べると黒猫たちに新しい飼い主を見つけるのは大変なんだとか。

そんな黒猫たちの家族探しのサポートとして始まったのが「Black Cat Appreciation Day(黒猫感謝の日)」です。

なぜ8月17日?

黒い子猫

黒猫感謝の日を作ったのは、アメリカに住む男性Wayne Morris(ウェイン・モリス)さん。8月17日は、実はWayneさんのご家族June(ジューン)さんが亡くなった命日なのです。

Juneさんは、飼い猫だった黒猫のSinbad(シンバッド)を心から愛していました。そして、愛猫Sinbadが亡くなった2カ月後の8月17日。悲しみの中、Juneさんは、Sinbadの後を追うように33歳の若さで亡くなってしまいました。

それから数年たった2011年のある日。Wayneさんは、Juneさんとの絆を記念して、Juneさんの命日である8月17日を「世界中の黒猫とその家族との愛を象徴する日」「世界中のシェルターにいる黒猫たちに、愛してくれる家族を見つける日」にしたいと思いました。

そして8月17日を「Black Cat Appreciation Day(黒猫感謝の日)」に制定しようと、Facebookでイベントページ「Black Cat Appreciation Day!!!!!!!!」を作成しました。

Wayneさんは、この黒猫感謝の日を世界に広めるため、ページにたくさんの黒猫の写真を掲載し、黒猫の写真を募り、いろいろな場所で宣伝を続けました。そして、その努力が実を結び、この年から8月17日は黒猫感謝の日として認知されるようになったのです。

黒猫感謝の日 in アメリカ

アメリカの動物愛護団体ASPCAは、黒猫感謝の日に先駆けてシェルターにいる黒猫たちを紹介する記事を掲載し、この日黒猫を里子に迎える家族には、譲渡の際の手数料を言い値で支払えるというキャンペーンを実施しました。

また、ミシガン州の動物保護シェルターでは、黒猫たちの譲渡にかかる手数料を値下げして、家族を見つけるお手伝いをしました。

こうしてアメリカでは、8月17日にさまざまなシェルターで黒猫を主役にしたキャンペーンやイベントを開催しています。

黒猫

SNSで広がる黒猫感謝の日―日本語のハッシュタグも

アメリカの一人の愛猫家が始めた黒猫感謝の日。シェルターにいる黒猫たちに家族を見つけるという活動が主ですが、純粋に「キュートな黒猫を愛でる日」としても広がっています。

Instagramを見てみると、ハッシュタグ「#BlackCatAppreciationDay 」にはたくさんのかわいい黒猫たちがいます。

日本でも、ハッシュタグ「#黒猫感謝の日」が少しずつ広がりを見せているようです。ぜひチェックしてみてくださいね!

虐待から守る意味での「黒猫の日」も【イタリア編】

黒猫

Wayneさんが作ったアメリカ発の黒猫感謝の日。それ以外にも、世界には黒猫を守るための日があります。代表的なものがイタリアの「Black Cat Day(黒猫の日)」。

2007年に、イタリアの動物愛護団体が制定しました。

イタリアでは、ハロウィンの前後、迷信を信じる者たちによって黒猫が傷つけらたり、さらには悪魔崇拝者の儀式の一部として殺されたりしてしまうことがあったそうです。

そんな悪習から黒猫たちを守るために作られたイタリアの黒猫の日は、ハロウィンの次の月の11月17日に決められています。

「17」という数字はイタリアのアンラッキーナンバーです。悪運の象徴であるといわれる黒猫と不吉な番号、覚えやすい日付に黒猫たちへの愛を感じますね。

黒猫たちを傷つける犯罪者たちを取り締まるため、パトロールが周囲を警戒して周ることもあるそうです。

ハロウィンの前後には家から黒猫を出すな【アメリカ編】

アメリカでは、Wayneさんの「黒猫感謝の日」とは別に、ハロウィン前の10月27日を「National Black Cat Day」と決めています。

筆者の夫はアメリカ人で、幼いころ3匹の黒猫と暮らしていました。黒猫たちは普段は外猫として問題なく飼われていたのですが、ハロウィンが近くなると家から一歩も出さないようにと両親にきつく言われていたそうです。

外から姿が見えないように窓に近づけることもしませんでした。

ハロウィンの時期になると、魔女のペットとして言い伝えられている黒猫たちを傷つける人たちがいたからなんだそうですが、夫が子どもだったのは1990年代。そんなに古い話ではないことに驚きました。

イタリアと同様に、アメリカでも「National Black Cat Day」を「黒猫を虐待しないよう呼びかける日」としています。

保護猫を家族にするということ

黒い子猫

アメリカでは、ペットショップで生体販売が行われていないことが多いため、シェルターにいる猫や犬を新しい家族に迎えることが多いです。

クリスマス前には、子供に新しい家族(犬や猫)をプレゼントしようとシェルターを訪れる両親も多いのだそうです。

多くのシェルターでは、猫の去勢手術を済ませています。もちろん、ワクチン注射や獣医による定期的な健康チェックも行われています。

ただ、シェルターから引き取った猫の中には、獣医が気付かなかった病気や怪我があるなど、引き取ってから健康面の問題を発見することもあります。

ペットショップやブリーダーからの購入と違ってまとまったお金が必要なわけではない分、軽い気持ちで家族に迎えて「やっぱり合わなかった」と返す飼い主も少なからずいるようです。

子猫でない限り、性格も決まっていて、もしかしたら家族と合わない(子供に懐かない、先住猫と仲良くなれないなど)こともあるかもしれません。

保護犬を家族に迎える時よりも条件が緩いことがあるので、家族のライフスタイルと合わせて、じっくり考える必要がありそうです。

まとめ

黒い猫

日本では、アメリカのような「黒猫感謝の日譲渡キャンペーン」を行うシェルターはまだ少ないようですが、感謝の日に限らず、次に新しい家族を迎えるときにはペットショップではなくまずはお近くのシェルターを訪れてみてはいかがでしょうか? もしかしたら、JaneさんとSinbadのように運命の出会いが待っているかもしれませんよ!

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