猫がついてくるのはなぜ?理由やついてくるのに逃げる場合などを解説
猫がトイレやお風呂など、飼い主さんにどこまでもついてくることを「ストーカー」や「後追い」と表現することがあります。ついてくるわりに、撫でようとすると逃げる猫もいるでしょう。「猫はひとりが好き」などとよくいわれますが、ストーカーといわれるほど飼い主さんの後をついていくのはなぜなのでしょうか?その理由やついてくるのに逃げるわけ、分離不安症などのについて解説します。
猫が後をついてくる理由
猫が飼い主さんの後をついてくる理由には、いくつかのパターンがあります。
1. 飼い主さんのことが大好きだから
猫が飼い主さんの後をついてまわるのは、飼い主さんといつも一緒にいたい、飼い主さんが大好きという気持ちが、もちろん一番大きい理由でしょう。猫は人間に気を使うようなことはしないので、嫌いな人について回るようなことはしません。飼い主さんが大好きだからこそ後をつけてしてしまうのです。
2. 親代わりとして慕っている
飼い主さんと猫の関係は保護者と子供の関係に近いといわれています。猫にとって飼い主さんは可愛がってくれて面倒みてくれる親のような存在です。特に、子猫の頃から育てられた猫にとっては、飼い主さんは保護者そのもの。母猫のように一緒にいたい気持ちが強く、どこにでもついていくことがあります。
母親代わりの飼い主さんの後にどこにでもついていく猫は、まだまだ子猫の気分が強いのかもしれません。
3. 目に入る場所にいてほしい
前述したとおり、飼い主さんは猫の世界を構成する大切な1ピースです。そのため猫は目に入る場所に飼い主さんにいてほしいのです。ストーカーのようにずっとついてくるというのでなくても、飼い主さんが別の部屋に行って作業や掃除をしているといつの間にか猫もいるという経験がある方もいるのではないでしょうか。
猫が飼い主さんを大切な存在として認識しており、、安心感を求めて飼い主さんの近くにいたいと思っているのかもしれません。
4. 何か良いことを期待している
飼い主さんの後をついて歩くのは、何か良いことを期待しているのかもしれません。飼い主さんと一緒にいるとごはんやおやつがもらえたり、遊んでもらえたりしますよね。そのような体験が飼い主さんと一緒にいることに結びついているため、その期待からついてくる場合もあるでしょう。
5. かまって欲しい
飼い主さんの後をついて歩くのは何か要求があるときかもしれません。特に、ついてまわりながらニャーニャー鳴くときは、お腹がすいたという要求か、かまって欲しいという気持ちからのようです。猫は飼い主さんが他のものに気をとられていると、自分の方を見てもらいたくなるので、忙しいときに限ってついてまわるということが見られます。
忙しさにかまけて無視していると、背中に乗ってくるという強硬手段に出る子もいます。
ついてきやすい猫の特徴
猫の中でも特に飼い主さんについてきやすいタイプがあります。それぞれの特徴について見てみましょう。
子猫
猫がついてくる大きな理由は飼い主さんへの愛情からです。子猫は保護者である飼い主さんとずっと一緒にいたいと思う気持ちが強い時期ですから、どこにでもついてまわります。
子猫が後をついてくるときに注意してほしいことがあります。子猫は特に後追いしやすいので、いつも気に留めておいて、ドアを閉めるときには必ず後ろに子猫がいないかどうか確認してから閉めるようにしましょう。
小さい子猫がドアに挟まれて下半身不随になってしまう、最悪の場合は命を落としてしまうという事故も実際に起こっています。
甘えん坊な猫
甘えっこは飼い主さんと「一緒にいたい」「かまってほしい」という気持ちが強いため、後をついてきやすいでしょう。猫がついてくるから、猫はひとりが好きなわけではない?
「猫はひとりが好き」とよく言われますが、これは必ずしも正しくありません。猫は「たまにひとりで過ごすことを好む」といったほうが正しいでしょう。
イエネコはひとりで生活するのではなく飼い主さんと一緒に生活するのが当たり前です。
猫は自分がしたいようにする動物なので、ときには飼い主さんが可愛がろうとすると逃げ出すこともあるかもしれません。しかしたとえベタベタしなくても、飼い主さんと同じ空間にいることを好みます。
猫がついてくるのに逃げる理由は?
猫が飼い主についてくるのに急に逃げる行動にはいくつかの理由があります。
例えば、猫は好奇心旺盛で飼い主の動きに興味を持ちますが、急に近づかれると警戒して逃げてしまうことがあります。この「ついてくるけど逃げる」という行動は、猫が飼い主に興味を持ちながらも、一定の距離を保ちたいと感じているためです。
他にも、猫が飼い主についてくるのに逃げるのは、遊びの一環であることもあります。猫の狩猟本能もこの行動に関係しており、猫は獲物を追いかけるように飼い主についていき、そして気づかれると逃げる、という遊びを楽しんでいるのかもしれません。
特に若い猫は、追いかけっこが好きで、飼い主が自分を追いかけるのを楽しむことがあります。この行動は、猫にとって遊びであり、飼い主とのコミュニケーションの一つです。
このように、猫がついてくるのに逃げる理由はさまざまで、猫の性格や過去の経験、飼い主との関係によって異なります。猫のペースに合わせて接することで、より良い関係を築くことができるでしょう。
猫が過剰に後をついてくる場合は分離不安の可能性も
猫のストーカー行為が行き過ぎるときは、分離不安の可能性もあります。
分離不安とは
猫の分離不安とは、飼い主さんと少しでも離れると精神的に不安定になり、パニックを起こす症状のことです。通常、飼い主さんの後をついて歩くこと自体は問題ありませんが、過剰であったり、以下のような行動が見られたりする場合は注意が必要です。
猫の分離不安の症状
分離不安の主な症状には、「破壊行動」「過剰な鳴き声」「不適切な排泄」「過剰なグルーミング」などがあります。猫によって異なる行動が現れるため、観察が必要です。分離不安を防ぐ方法
分離不安を発症させないためには以下のことに気を付けましょう。- 猫を構いすぎない
- お留守番は短い時間から慣れさせる
- 外出時に大げさに別れを惜しまない(あっさり出かける)
- 留守中の猫が居心地がいいように環境を整える
- 他のストレスがある場合は取り除く
一度分離不安を発症してしまうと、改善するのは根気が必要です。行動診療科の獣医師に相談しながら改善に努めることをおすすめします。
外で野良猫がついてくる理由は?
野良猫の場合は、飼い猫とは少し違う理由でついてくる場合もあります。
例えば、野良猫は過去に人から食べ物をもらった経験がある場合、再び食べ物をもらえると期待してついてくることがあります。
その他にも、野良猫が人についてくるのは、食べ物の匂いや音に引き寄せられている場合や、特に若い猫の場合は遊びたい気持ちからついてくることがあります。
このように、野良猫がついてくる理由にはさまざまな要因があり、猫の行動を理解するためにはその状況や行動を観察することが大切です。
愛猫がついてくるのは飼い主さんを信頼している証
猫が飼い主さんをの後をついていくのは、ほとんどの場合はその方が安心するからです。
特に昼間お仕事に行っている飼い主さんをおうちで待っていれば、帰ってきた飼い主さんとスキンシップをとりたくなるのは当然です。
忙しくても愛猫の甘えたい・安心したいという行動であることを忘れずに応えてあげてください。また、後をついてくる以外に問題行動が目に付くときは、放置せずに一度専門家に相談してみてください。
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