猫の粗相をやめさせる方法を解説 急にした場合は膀胱炎の可能性も

猫の粗相で悩んでいる飼い主さんもいるかもしれませんが大抵の場合、気にいるトイレを用意してあげるか気に入る場所にトイレを置いてあげればすぐ覚えてくれるようになります。しかし、中には同じ場所で何度も粗相をしてしまう子もいるでしょう。それは寂しいストレスでわざとしたり、羽毛布団やソファなどお気に入りのトイレを見つけてしまったり、高齢でトイレに間に合わなくなったりと何かしらの理由があります。急に粗相をするようになった場合は膀胱炎など緊急性の高い病気の可能性があり注意が必要です。今回は、猫が粗相をしてしまう原因から、やめさせるための対策まで解説します。

粗相してしまう猫もいる

猫

猫はトイレのしつけがしやすい動物です。通常は適切に猫トイレを用意してあげるだけできちんとそのトイレに排泄をしてくれるようになります。しかし、中には粗相してしまう猫ちゃんもいるのですが、大抵の場合、何らかの原因があって失敗してしまいます。

筆者は保護活動をしているのでこれまでたくさんの猫の面倒を見てきましたが、やはり中には上手にトイレができない子もいます。犬はトイレを自分では覚えてくれませんが、しつけによってトイレに排泄することを教えることができますね。しかし猫は犬のように人間がトイレにすることをしつけによって教えることは難しいのです。

多くの猫がちゃんとトイレで排泄してくれるのは、しつけの効果ではなく猫の習性を理解して適切にトイレを設置できているためです。猫ちゃんに粗相をされないようにするにはその原因を探り、問題を取り除いたり、猫ちゃんが気持ちよくトイレを使えるようにしてあげたりすることが必要になってきます。


猫が粗相する原因

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猫が粗相してしまうときは大抵の場合、何らかの原因があります。

マーキング

猫は発情期になると自分の存在を主張したり、縄張りを主張したりするためにマーキングするようになります。マーキングは雄猫がすることが多いですが、雌猫でもしてしまう子はいます。

一般的に猫の発情期は年に2回ほどで、雌猫はそのときだけ交尾が可能となり、発情期特有の鳴き声を出したり行動が変わったりします。しかし、雄猫は年中交尾が可能なので一度マーキングをし出すとずっとマーキングを行うようになってしまいます。


トイレが汚い・気に入らない

猫はきれい好きな動物なので、自分が排泄したあと砂で隠します。猫はトイレが汚いとそこでおしっこやうんちをするのが嫌になってしまい、その結果、粗相をしてしまいます。

猫用のトイレにはさまざまな形がありますし、猫砂もいろいろな大きさや形状、素材のものがあります。どんな猫砂でも気にせず使う子もいますが、猫砂にこだわりがある子やちょっと神経質な子は気に入ったトイレでないと安心して排泄ができない場合もあります。トイレが置いてある場所が気に入らず、落ち着いて排泄することができないために粗相をしてしまうということもあるでしょう。


ストレス

猫はストレスに弱い動物です。知らない場所や知らない人は苦手ですし、始終騒音がするなどといった環境もストレス要因になる場合があります。ストレスにより精神的に不安定になると、トイレの場所ではないところに粗相をしてしまったり、押し入れの奥やソファの下など隠れて排泄をするようになってしまったりすることもあります。

わざと粗相をすることもある

寂しくて飼い主さんに構ってほしい、飼い主さんの気を引きたいという理由から粗相をしてしまうこともあります。特に猫がトイレを失敗したときに飼い主さんが大袈裟に騒いだりすると、粗相をすれば飼い主さんが自分のほうを見てくれる、構ってくれると思ってしまい粗相を繰り返すようになってしまいます。

トイレ以外に排泄したくなる場所がある

お部屋が散らかっていると、猫が粗相をしたくなる環境になってしまっていることがあります。筆者のこれまでの経験では猫が粗相をしたくなるような環境は、次のようなものがあげられます。

布が床にぐちゃぐちゃの状態で置かれている

きちんと畳まれた洗濯物の上やクッションなどの上では粗相をしなくても、ぐちゃぐちゃになった布の上に粗相をしてしまうことは、実は珍しいことではありません。ぐちゃぐちゃになった布は吸水性がいいですし、おしっこやうんちを隠しやすいためと考えられます。粗相をした後は猫がさらに布を丸めて、おしっこやうんちを隠していることがあります。

新聞紙などが放置されている

新聞紙や通販などの包装紙などが放置されていると、そこに粗相をしてしまうこともあります。カサカサ、ガサガサする音が尿意を催しますし包装紙などのぐしゃぐしゃになったものは、ウンチやおしっこを隠すのに都合が良いからだと考えられます。

放置されたビニール袋

放置されたビニール袋も猫がおしっこをしたくなるものの一つです。あのガサガサいう音はじゃれたくなると同ときに少し砂をかく音にも似ていますので、尿意をもよおすのかもしれません。

膀胱炎など病気が原因の粗相

猫が粗相をしてしまう原因の一つに、病気であることも考えられます。猫は下部尿路系の病気(膀胱炎や尿路結石)を発症しやすく、それらの病気は頻尿を伴うこともあります。トイレに行くのが間に合わず、粗相をしてしまう場合もあるでしょう。

病気による精神的な不安やストレスにより、粗相が誘発されることも考えられます。高齢だったり他の病気で弱っていたりすれば、トイレまで歩いていくことが困難で粗相をしてしまうこともあるでしょう。急に粗相をして病気が疑われる場合は、緊急性が高い状況です。早急に獣医を受診しましょう。


うんちだけ粗相することも

猫の粗相はおこっしこの場合が多いですが、うんちだけ失敗してしまうこともあります。うんちを失敗するときも、原因はこれまでご紹介した理由によるものが多いでしょう。

猫はきれい好きなのでうんちとおしっこは別のトイレにしたい子もいますし、おしっこは布系のものにしたいけど、うんちは砂にしたい子もいます。中には、うんちはカバーのない開放感のある場所でしたい子もいます。どのように粗相をしているのかをよく見ることや、どんなトイレに何をしているのかを観察することも粗相の対策に役に立ちます。

猫の粗相をやめさせる方法

猫の粗相を予防する・軽減する対策をご紹介します。

避妊・去勢をする

避妊・去勢をしないとマーキングをする可能性はかなり高くなってしまいます。マーキングをしていた猫ちゃんが去勢後にピタリと止んだという話はよく聞く話です。ただし、マーキングを始めてから去勢手術をしても治らないことがありますので、できれば最初の発情期を迎える前、生後6カ月くらいのときに去勢手術を行うようにしましょう。


トイレの数を増やす

猫はきれい好きな動物なので、おしっこのトイレとうんちのトイレを使い分ける猫ちゃんがいますし、うんちやおしっこの塊があるトイレでは排泄したくなくなる猫ちゃんもいます。トイレの数は猫の数プラス1が良いとされていますが、必要であればもっと数を増やしてもいいでしょう。

トイレ掃除を頻繁にする

きれい好きな猫ちゃんのために、トイレ掃除は頻繁に行うようにしましょう。システムトイレを使用すると、おしっこは下のトレイに敷いたシートに吸収されるのでうんちを取り除くだけできれいにできますので、掃除が簡単にできます。片付ける際は、下のトレイに溜まったおしっこに異常がないかチェックしてからようにしてください。


トイレの場所や砂を変える

猫が粗相をしてしまうのはトイレの形や砂の形状、場所が気に入らないからかもしれません。一般的に猫は粒の大きな砂よりも細かいものを好みます。筆者は保護活動をしているので、里親さんに猫を譲渡する機会があるのですが、譲渡した子が緊張のあまりトイレができない、失敗するということはたまに起こります。その際はトイレの砂をより細かいものに変えてもらえるようにアドバイスしますし、大抵それでうまくいきます。

また、トイレの場所は猫ちゃんが安心して排泄ができる落ち着いた場所に設置するようにしましょう。猫は自分が水を飲んだり、食事をしたりする場所の近くで排泄したくありません。トイレの場所は、食事や水飲み場から少し離して置くようにしましょう。


猫砂よりペットシーツが好きな子もいる

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大抵の猫は砂を好みますが、中にはペットシートに排泄することを好む子もいます。布に粗相をしやすい子は、ペットシートの方を好むことが多いようです。もし猫ちゃんが猫砂よりもペットシートの方を好むようであれば、猫トイレにペットシートを敷いてあげるか、ペットシートを敷いた猫トイレをもう一つ用意してあげると良いでしょう。通常の猫トイレにウンチをしてオシッコはペットシートにする子もいます。

粗相の後は黙って片付ける

猫がトイレを失敗してしまっても大騒ぎしてはいけません。大騒ぎしても何の解決にもなりませんし、「粗相をすれば飼い主さんが注目してくれる」というふうに思ってしまうとトイレの失敗を繰り返す可能性があるからです。猫に粗相をされても黙って素早く片付けるようにしましょう。

粗相をされても、怒ったり怒鳴ったりしないようにしましょう。猫にしつけでトイレを教えるのはほぼ無理です。怒っても何の効果もないばかりか、猫ちゃんからの信頼を失うという結果になってしまうかもしれません。

粗相をした場所は徹底的に掃除

猫ちゃんが粗相をしてしまった場所は、臭いが残らないように徹底的に掃除しましょう。臭いが残っていると同じ場所にまた粗相をしてしまいます。粗相の後の掃除にはペットがいても安全に使える消臭剤などを使用するようにしてくださいね。


同じ場所に粗相するときは

きれいに掃除したつもりでも人間の何倍もの嗅覚を持つ猫ちゃんはおしっこの臭いを嗅ぎつけて、同じ場所にするようになってしまうことがあります。その際はその場所にトイレを設置してしまうと良いでしょう。

ストレス対策

何らかのストレスが原因と考えられる場合は、まずはそのストレスを取り除くようにしてあげましょう。

猫がおしっこしたくなるものを置かない

猫の粗相の原因で解説したとおり、ぐちゃぐちゃになった布や、放置された新聞紙やビニール袋などは猫が粗相をしたくなってしまうものです。それらのものを床などに放置しないように気をつけましょう。ビニールは誤飲の原因にもなりますし、猫ちゃんとの暮らしでは整理整頓が大切ですね。

布団やソファへの粗相対策

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お布団やソファに粗相されてしまうとお掃除が大変ですし、場合によって捨てなければならないことになりますから大変です。

羽毛布団は使用しない

筆者が過去に里親さんから猫の粗相でご連絡をいただいたときは、全て羽毛布団への粗相でした。羽毛布団の音や臭いなどが猫におしっこをしたい、マーキングをしたいという気分にさせるのでしょう。羽毛布団を使わないようにアドバイスしたところ、しなくなりました。羽毛布団は猫の粗相を誘発することがあるので、粗相をする場合は使うのをやめましょう。

おねしょシーツを利用する

筆者の知り合いの猫ちゃんはお布団に粗相してしまうのですが、知人は猫と寝たいためにおねしょシーツを利用しています。猫ちゃんがおしっこをしてしまう場所をおねしょシーツで覆っておいたり、起きた後の布団をおねしょシーツで覆ったりすることで粗相の被害を軽減しています。

おねしょシーツで覆うことで布団やソファを守れますし、猫はおしっこが浸透していかず足が濡れて嫌な思いをすることになるので、粗相を治すことにつながる効果が期待できます。

ペットシートを用意する

お布団に粗相をする子は布に排泄をするのが好きな場合が多いので、布に変わるペットシートを寝室に用意してあげるといいでしょう。ペットシートは厚手でふわふわ感があって、吸収性の良いものを選ぶといいですよ。

寝室に入れない

確実にお布団に猫に粗相されない対策としては、猫を寝室に入れないという選択もあるでしょう。そうする際は、猫ちゃんが暖かく快適に寝られるように、ふわふわの猫ベッドなどを用意してあげてくださいね。

粗相の癖をつけないようにする

本来はきれい好きでトイレもすぐに覚えてくれる猫ちゃんが粗相をしてしまうのは、何か原因があることがほとんどです。一度粗相の癖がついてしまうと、それを直すことはかなり困難になってしまうのでトイレの失敗をさせないようにすることが大事です。この記事を参考にしていただき、猫ちゃんが気持ち良くトイレができる環境を作っていただければ幸いです。

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